スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

クイーンエリザベスⅡ世カップ&第三部定理一二

2010-04-25 19:06:59 | 海外競馬
 今週の中央競馬は大レースの谷間でしたが,香港では国際招待競走が2レース。そのうち芝2000mのクイーンエリザベスⅡ世カップに,今年のアメリカジョッキークラブカップを勝ったネヴァブションが参戦しました。
 発走して間もなく1コーナーを迎えるというコース形態なので,1番は絶好の枠。少し押していましたので,最初から逃げるつもりだったのだろうと思います。外からSuper Pistachioが並んできましたが,コーナーワークでこれを凌いで先手を奪いました。ラップが400m刻みで前半の1000mの通過タイムは分かりませんが,ペースはかなりのスロー。
 ずっと1馬身程度の間隔をつけたまま直線へ。ここから追われると一旦は後続を突き放しましたが,最終的にはすぐ外の3頭に抜かれ,さらに外の2頭にもかなり迫られましたが,何とか4着はキープしました。
 レースはおそらく作戦通りで,これはよかったのではないかと思います。切れ味に優るというタイプではないような気もしますから,道中のラップはもう少しだけ上げてもよかったかもしれませんが,先着された馬たちには決定的と思える差をつけられていますから,現状の力は発揮できての結果ではなかったかと思います。
 優勝したのは地元の古豪Viva Pataca。このレースは2007年にも勝っていて2勝目です。

 具体的な個々の尿意のうちに,自分の身体corpusに対して排尿という運動motusを肯定するaffirmare意志作用volitioが含まれているということを示すために,ここでは第三部定理一二を援用することにします。
 「精神は身体の活動能力を増大しあるいは促進するものをできるだけ表象しようと努める」。
 この定理Propositioにも努めるconariということばが出現していますが,これもまたそういう傾向を有するconariというほどの意味に理解するべきだと思います。したがってこの定理の全体の意味は,人間の精神mens humanaは,自分の身体の働く力agendi potentiaを増大あるいは促進するような事物を表象するimaginari傾向があるconariということになります。もちろんスピノザの哲学ではすべてのものが精神を有することになっていますが,現在は人間の精神ないしは知性intellectusのみを対象として考察していますから,これはこれでいいでしょう。
 ただしそれはあくまでもこの定理の一般的な意味です。現状の問題はむしろ現在の考察との関係において,この定理が証明されたならばどのようなことがいえるのかという点にあるでしょう。というよりも,個々の尿意のうちに自分の身体に対して排尿という運動を肯定するような意志作用が含まれているということを説明するということを今の目的としているのですから,この定理の証明Demonstratioとそのこととの間にどのような関係があるのかということが重要です。確かに一見しただけではこの定理のうちにはそれを説明し得るような要素などいっかなないようにも思えるのですが,すでにこの考察の中で証明してきたこと,およびこの考察のうちで尿意という観念ideaをどのような観念であると規定しているのかということに十分な注意を払うなら,僕はそうした説明をすることが不可能ではないのではないかと考えているのです。

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