最初の作動プリは、電源トランスは一個でダイオード整流、OPTはNP‐126(一次側10k)とし、音量調整はアルプスのRK50。
音色がつるんとして半ば諦めてた。
試しに電源トランスを二個にし整流管整流、OPTはTSM(一次側5kの物だが二次側負荷を1.2k程にしてある)、音量調整は30kATT。
これが来た。
中音の抜けの良さはTSMの特徴だ。これが堪らん。
まあ、F特並みの低音しか出てないのでそう聴こえるのかもしれない。
中高音、エレキギターの高い音の辺のSNが良くなり、細かいニュアンスが良くでる。
恐る恐る弦を鳴らしてみた。
アルバンベルク。
天鵞絨のような毛羽立った感じは無くつるんとしてるが、こちらは嫌悪感は無い。
むしろこちらの方が実在感が有ると思う。
何の制約も無く、「ふんわり」とやさしく音が出てくる。
これは回路がシンプルだからと思う。
大体カップリングコンデンサーが無い。
それがこんなに変わるか?って程。
まああれ(カップリングコンデンサー)は真空管アンプの特徴を作ってる部分が有ると思うので悪くはない。
けど今のこの音を聴くと、ね。
サブシステムで組むのは古典的な、カップリングコンデンサを使ったものが面白い。
一時間ほど鳴らしてるが、遠くでコジンマリ鳴ってたのがあふれ出すようになってきた。
っと言ってもまだ薄いが。
特徴は掴めたかと思う。
このプリ、もう少しリファインしたくなってきた。
もうシングルプリは霞んできた。
TSMはレンジを広げたい、特に低域、だが、無理のような気がする。
NP‐126でこの中音が出ないかな。
この中音は一段増幅(電圧増幅段が無いのでカップリングコンデンサーも無い)からかと思う。
前段を追加すると力感が出るかもしれないがこの中音の抜けが無くなるように思う。
数日後、差動の音を思い出してみると何か音色が不自然かも。
シングルの純な感じが無い。
音量を上げてもスケール感が出にくい。中低音が弱いからだと思う。
シングル的な鳴り方。
部屋に充満するような、音があふれる感じが出ない。
フルスイングしてないと言うか、力の無い感じ。
初段の信号のサイン波のゼロ点が狂ってる感じというか、マッチングしてないような気がする。
これって前にもあったかも。
20220619