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一歳の頃ちょっとした病気で、一カ月ほど入院したことがあった。記憶もほとんど残っていなかったが、中学生の時、十数年ぶりにある飲み物を飲んだところ、何の脈絡もなく突然当時の記憶がありありと甦ったのだ。ちなみに入院時それを飲んでいた記憶もなかった。中学生の時はもちろんそんな言葉など知る由もない。いい年になってからから、プルースト現象だったということを知った。それにしても一瞬で病室の様子までも思い出されるとは。封印された記憶を呼び覚ますスイッチは乳酸飲料のカツゲンだった。
家では、牛乳とヤクルトの宅配を受けていたようだったが、入院に際してその間だけ、カツゲンを飲んでいたらしい。それではなぜ記憶の欠落があったのだろうか。プルースト現象については様々な考察がある。一般的には脳に快感をもたらすもので人体にとって有益なものとの検証結果が多いが、真逆と主張する学者もいる。小生の場合は、入院で痛い、あるいは怖い記憶を防御本能で大脳皮質の深層封印していたが、それが偶然カツゲンという鍵で呼び起こしてしまった。後者の検証例と同じなのだろう。あまりにも痛みに弱い小生の体質は、記憶の復元に起因していると思えてならない。
さて、当時小さな瓶に入れられて販売されていた「カツゲン」は、味の濃さゆえなのか販売が伸び悩み、昭和57年さっぱりとしたした味のソフトカツゲンと名を改め、現在に至っていた。それが1月19日、発売60周年を記念し当時の味を再現した「あのころのカツゲン」として、北海道にて期間限定で販売されたのだ。たぶんもう「失われた時」はないだろうが、もちろん飲んでみるつもりだ。
家では、牛乳とヤクルトの宅配を受けていたようだったが、入院に際してその間だけ、カツゲンを飲んでいたらしい。それではなぜ記憶の欠落があったのだろうか。プルースト現象については様々な考察がある。一般的には脳に快感をもたらすもので人体にとって有益なものとの検証結果が多いが、真逆と主張する学者もいる。小生の場合は、入院で痛い、あるいは怖い記憶を防御本能で大脳皮質の深層封印していたが、それが偶然カツゲンという鍵で呼び起こしてしまった。後者の検証例と同じなのだろう。あまりにも痛みに弱い小生の体質は、記憶の復元に起因していると思えてならない。
さて、当時小さな瓶に入れられて販売されていた「カツゲン」は、味の濃さゆえなのか販売が伸び悩み、昭和57年さっぱりとしたした味のソフトカツゲンと名を改め、現在に至っていた。それが1月19日、発売60周年を記念し当時の味を再現した「あのころのカツゲン」として、北海道にて期間限定で販売されたのだ。たぶんもう「失われた時」はないだろうが、もちろん飲んでみるつもりだ。