天邪鬼的性格のため評判になった本はあまり読まない。「なんでも…委員会」でも紹介されていたため買うつもりはなかったのだが、良書が枯渇している時期にあたり渋々読んでみると、内容のおぞましさに思わず身震い。桜井よしこさんや、勝谷誠彦氏の批判が大仰でないことが分かる。校長に執拗に同じ問題提起で迫るさまはまさにどこかの国の思想教育を思わせる。また、爬虫類的言動は転向者にアイスピックで総括を求める70年代前半を髣髴とさせる。多分複雑な歴史を内包する地理的な問題もあるのだろう。教職員の全てがここまで真っ赤に染色されてはいないと思う。児童教育に人生をささげられている教師も大勢いらっしゃると思うが、なんとも恐ろしき現実もあるものだ。