虚偽報道の責任を取り日本テレビの社長が辞任した。責任者の処分は当然としても社長の引責辞任まで発展することは異例。きっちりとウラを取る、検証作業の欠落が致命傷だった。社長の決断を潔しとするか、あるいは取締役がつく相談役に退くのはお茶を濁しただけと見るか。その下段に象徴的な記事が載った。香川県で3人を殺害した事件で高松地裁が死刑判決を言い渡した。この事件は当初被害にあった子供の父親が犯人として疑われていた。夜中トイレに起きた際物音を聞いたが確かめもしなかったこと、ほかに不審者の目撃情報がなかったこと。さらに言えば人着がよろしくなかったこと等々。ワイドショーのTVカメラや記者も被害者家族の取材というよりアリバイを含め事件を追及する姿勢が見て取れた。自分への疑惑を感じ取った父親が激高する場面の見られた。TVはこれをまた題材にする。和歌山毒入りカレー事件以降常套手段として使われるようになった。しかし義弟が犯人が逮捕され状況は一変する。あれだけ至近距離まで刺さり込んでいたカメラが距離を取り客観的に報道するようになる。つまり映像としての価値が失われたのだ。いずれもメディアが必要以上にそして横暴に振舞った結果。弊社も係争中の事案がある。自戒の意味をこめて。