晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『クィーン』 85点

2007-04-29 11:02:52 | (欧州・アジア他) 2000~09

クィーン

2006年/イギリス=フランス=イタリア

人間女王の7日間を見事に表現した

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 85

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆85点

ビジュアル ★★★★☆85点

音楽 ★★★★☆80点

スティーヴン・フリアーズ監督ピーター・モーガン脚本で英国皇室と現役首相という、一歩間違えると危険なテーマを見事に映画化した。
’97.8.31ダイアナ元妃がパリで事故死した日エリザベス女王(ヘレン・ミレン)一家は私邸のバルモラル城でバカンスの最中。もはや私人であるダイアナ妃にはノーコメントを貫く筈であった。世論はそれを許さず、新任首相のブレア(マイケル・シーン)が仲介に入る。
米国アカデミー賞を始め主演女優賞を総なめにしたヘレン・ミレンが女王の威厳と孤独な一面を見事に表現している。
そして未だ記憶に新しく現役首相を含め時効になっていない事件を、ここまでリアルに再現できたスタッフに敬服する。
とくに巷間言われるダイアナとの不仲説を裏付けするような、フィリップ殿下(ジェイムズ・クロムウェル)・皇太后(シルヴィア・シムズ)とのヤリトリや皇室廃止論者ブレア夫人(ヘレン・マックロリー)の発言など、良く映画化できたと思うシーンが続出することに驚かされる。
クィーンが唯一涙するシーンが、狩りの途中出会った鹿を、追い込まれた今の自分に重ね合わせたところ。すぐに涙を拭い女王の風格を守る姿が印象に残った。



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