晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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『ヒトラー ~最期の12日間~』 80点

2007-04-25 11:57:05 | (欧州・アジア他) 2000~09




ヒトラー ~最期の12日間~


2004年/ドイツ






独裁者の意外な側面と、組織崩壊末期の現実を見る想い





プロフィール画像

shinakamさん


男性






総合★★★★☆
80



ストーリー

★★★★☆
80点




キャスト

★★★★☆
85点




演出

★★★★☆
85点




ビジュアル

★★★★☆
80点




音楽

★★★★☆
75点





’42秘書としてヒトラーの最期を見たトラウドゥル・ユンゲの手記をもとに、ベルント・アイヒンガー製作・脚本、オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督作品。
犬にエサをやったり、女性や子供達に見せる普通の人と変らないところを見せたかと思うと、ベルリン崩壊と第三帝国滅亡を自覚しながらも、軍需大臣に檄を飛ばすヒトラー。地上の悲惨さをよそに、官邸内の人々がこれからの選択をどのようにするかが興味深い。ヒトラーの自殺に殉じるか、大儀名分を立てて生き延びようとするか、自暴自爆となってヤケ酒を煽るかサマザマ。
なかでもゲッペレス大臣一家が幼い子供まで巻き添えにして殉じるサマが痛々しい。夫妻には他の選択の余地が無かったのだ。
「ベルリン天使の詩」のブルーノ・ガンツが人間ヒトラーを演じ、56歳にしては老いが著しい独裁者の最期を再現、ドイツアカデミー賞主演男優賞を受賞した。
何より、この映画をドイツ人が作ったことに価値がある。そしてユンゲ本人が語ったコメント(若かったので真実を知らなかったでは済まされない)に今でも通用する重みがある。







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