晴れ、ときどき映画三昧

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「マイ・フェア・レディ」(64・米) 85点

2013-07-03 07:53:35 | 外国映画 1960~79
  ・吹き替えに泣かされ、オスカーを逃したオードリー。




ジョージ・バーナード・ショーの戯曲が’56ブロードウェイ・ミュージカルとして上演されて大ヒット。550万ドルで権利取得したワーナーが映画化した。

 どちらかというとミュージカル映画が苦手な筆者も、この作品は話題作として記憶に残っている。その最大の理由は、この年のオスカー作品・監督・主演男優賞など主要8部門を獲りながら主演女優賞をオードリー・ヘップバーンが逃したこと。おまけにミュージカルの初演でイライザを演じたジュリー・アンドリュースが「メリー・ポピンズ」で受賞している。その理由が歌の吹き替えにあるとか。

 オードリーのイライザは、下町の花売り娘から社交界の花形へ変身するさまが可愛らしく、とても35歳とは思えない。しかも単なるシンデレラ・ストーリーではなく、賭けや実験用として利用された人間としての哀しさや、愛するヒトへの想いを一途に演じている。

 主演のヒンギスの人選もケーリー・グラントに始まりローレンス・オリビエ、ピーター・オトゥールと次々に断られ、結局舞台で演じたレックス・ハリソンに落ちついた。結果はオードリーに引き立て役として程好いバランスとなっている。

 イライザの父ドゥリットルも舞台と同じスタンレー・ハロウェイが演じ、「運が良けりゃ」を気持ちよさそうに披露している。ミステリー・ファンにはBBCのシャーロック・ホームズ役でお馴染みのジェレミー・ブレッドが見られるのも楽しい。

 「踊り明かそう」「スペインの雨」「君住む街角」など、これぞミュージカルという名曲が聴きどころでもある。


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