遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

とらわれない

2017年01月06日 12時16分20秒 | 読書

     とらわれない   五木寛之(著)2016年11月発行

    
    軽くて持ちやすく読みやすかったはずの新潮新書が、
    最近、目が弱ってきて、この小さい「字」が読みづらくなり
    困っております。

    本書は、そんな加齢と葛藤しつつ生きている年代の救いの書でもあります。
    あいかわらず、癒され慰められますね〜。
    母が若かりし日、『青ざめた馬を見よ』と出会ってから50年弱。
    中学、高校で感動して以来、ずっと一読者でいますが、
    五木氏が『他力』『親鸞』方向にいくとは、、、
    正直予想もしない展開でした。
    この年まで人生色々、悩んだり落ち込み絶望したとき、
    その方向への展開のお陰で、
    それらの本の言葉に救われもし、慰められもし、感謝。

    で、久しぶりで、読んでみた理由は、
    昨年、BSで五木さんが「百寺巡礼」する番組の再放送を偶然観て、
    急な石段や坂を軽々と楽し気に歩く姿をみながら、
    あれは10年前位なのかな?
    当時は「すごい、健脚だったのね〜」と感心していたところ、
    新刊の案内をみかけたもので。
    
    内容は、案内文のコピーでご容赦を・・・
    — 
      明るい話は少ない。人間関係は薄くなる。超高齢化は止まらない。
      モノや情報はあふれても幸福感は得られない・・・そんな時代でも、
      心に自由の風は吹かせることはできる。
      「気の合う人とは距離をおいて接する」
      「マイナス思考だから失望もしない」
      「老人もまた荒野をめざす」など、著者ならではのとらわれない思考法で
      情報と常識でがんじがらめの頭をときほぐす。
      洞察とユーモアをたたえた「生き抜くヒント」集!
    —

      わがまま母
    
    
    
    
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浮遊霊ブラジル

2017年01月06日 11時42分22秒 | 読書

     浮遊霊ブラジル    津村記久子(著)2016年10月発行

  
    心地よくもなんとも不思議な薫りが漂う短編集で、
    読んでいると、異空間に誘われる感覚になり楽しく、
    個人的には好きでした。
    
    7編の短編からなり、『浮遊霊ブラジル』は、ラストの一編。
    これがかなりユニークなストーリーで、
    72歳の男性が、生まれて始めて海外旅行で「アラン諸島」に行きたい、
    と思い立ち、仲間を誘って旅行しようと計画するも、直前に心不全で
    倒れ、願いが叶わなかったのだが、、、。
    ところがその死んだ彼の霊が、アラン諸島行きを求め、
    浮遊しはじめることになり・・・と、摩訶不思議な世界へ。
    彼の霊の旅がユーモラスに描かれていくのだが、
    最後は、落ち着きのある大人なラストを迎える。
    夜に寝る前、一人で読む本には最適。
    他に『給水塔と亀』もよかったし、、、全て、いい感じ。
    
    短編だから、読みやすいし、大人の悲哀やメルヘンもあり、
    とにかく、チョッと不思議感が漂う魅力?を味わいました。
    読書していて楽しいです。
    内容については、昨年12月に読み終わっていたので、
    記憶があやふや、ではありますが、、。

    以前に読んだ『エブリシング・フロウズ』は、
    青春ど真ん中の若者の繊細な心理を描いていて面白かった、
    と記憶していますが、これはまた違う魅力のある短編集でした。
    
    そういえば、代表作『ポトスライムの舟』(2009年の芥川賞受賞)は
    読んでいなかった、と気付き、昨年暮れに借りてきて、
    今読んでいるところです。


        わがまま母
    
    
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