今週に入って、大阪維新の会が出した「教育基本条例案」の審議が大阪府議会、大阪市議会などで本格的に始まったようです。そのことについて、ツイッターなどで状況を把握していると、こんな記事が出てきました。
http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000001109290003 (府部長、職員基本条例案に「違法」、府議会:朝日新聞(大阪)ネット配信記事、2011年9月29日)
府庁の幹部、それも法制を担当していると思われる総務部長が、この条例案を「違法」と議会答弁しているわけですよね。それを府議会が可決・成立させたとしたら、これ、大問題。また、その府議会多数派を占める大阪維新の会提案の条例案が可決・成立したときに、その維新の会代表でもある府知事が「再議」を求めるというのも、これ、大問題。いずれにせよ、維新の会及び府知事の見識が問われます。ましてや、橋下大阪府知事は弁護士でもあるわけですからね。
ところが、です。こんなことを府知事は言ってます。これも、新聞のネット配信記事から。
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20110930-842835.html (橋下知事「法律がおかしいのでは」 日刊スポーツのネット配信記事、2011年9月30日)
自分たちが出した条例案に対してその問題点、特に「違法性」が指摘されたときに、「法律がおかしい」というのであれば、まずはそこをクリアするための法改正を政府、あるいは国会に対して、府知事として、あるいは地域政党として求めるべきではないのでしょうか。
こういう話が出てくるということは、「悪いのはすべてまわりであって、自分たちが正しいのだ」「自分たちこそ民意だ」というのが府知事や維新の会の前提にあるのでしょうか。だとしたら、その前提にある考え方のほうこそ、疑った方がいいようにも思います。
あるいは、次の記事。今度もネット配信の新聞記事から。
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110930ddlk27010352000c.html (大阪維新の会:2条例案議論を 大阪市議団、市に申し入れへ:毎日新聞のネット配信記事、2011年9月30日)
条例案が大阪市議会で否決されたとするならば、それはやはり、条例案の中身や提出の在り方に何か問題があったわけですよね。そこでまだ食い下がって大阪市役所や市教委に協議を申し入れるのであれば、それは条例案を根本的に見直すような話を相手方にするのでなければおかしいはずです。でなければ、話の筋が通らないはずですし、たとえ協議をしても大阪維新の会大阪市議団の言うことに、市役所や市教委がうなずくわけがありません。そういうことがどうしてわからないのかな?
こういうことを見ていると、やはり大阪維新の会や府知事の動きに対して、私などはとても理解ができるものではありませんね。だから、このような維新の会や府知事の動きを、とても面白がって見ているような気分にはなれません。正直言って「この議会・役所への対応は、ひどいな」と思ってしまいます。
だから、このような議会や役所への対応をしてくるような地域政党及び首長に対して、私たちはどう判断して、どう行動するべきか。私たち自身の良識、良心も問われているように思います。
そして、そういう私たち自身の良識や良心、これに力を与えてくれるような人権教育・啓発であるべきだと思うのは、私だけでしょうか・・・・。