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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

近況報告その4~西宮市長選挙での「選挙プランナー」の思惑を勝手に想像して、批判してみる~

2022-03-31 20:57:34 | 国際・政治

こちらの「近況報告その4」の内容は、3月28日(月)のお昼過ぎに、フェイスブックに書いた内容を加筆修正して転載したものです。西宮市長選挙・市議補選に対して、日本維新の会の「選挙プランナー」なる立場の人が考えたことを、「たぶん、こんな感じじゃなかったのかな~?」と私なりに勝手に想像した上で、批判的にコメントしたものです。当たっているかどうかはわかりませんが…。

<以下、転載内容=加筆修正済み>

さっき義母と昼ごはん食べてるときに、今日の朝日新聞朝刊阪神版見ました。でも、記事での西宮の市長選挙・市議補選の扱い、小さいですねえ。これ、選挙結果が「維新系市長、西宮に誕生」「市議補選も維新2議席確保」だったら、どういう扱いになっていたかな?

それともうひとつ気付いたのですが…。

市議補選で落ちた維新系2候補の獲得票数は、2人あわせて5万数千あります。でも、市長選で落ちた維新系候補は、5万票に達していません。ということは、市議補選で維新系候補を支持した人でも、市長選の維新系候補は嫌ったということですね。「どれだけこの維新系の市長候補、嫌われてるねん?」って感じです。やっぱり「子育て支援」とかいいながら、「皇統教育やる」とかいうような維新系の市長候補は、嫌われたのではないかと。

それから、昨夜から西宮市選管の結果からこの票数を見ていて気付いたのですが…。おそらく維新の「選挙プランナー」は、こんな感じで作戦を立てたように思います。

①西宮の選挙は、いつも低投票率。

②自民党票は割れる(というか、自民を飛び出した市議たちが、元県議=前の市長選で落ちた人をかつぎだすのを期待する)。

という前提にたって…。(これまでの西宮の選挙の傾向や、維新の勝ちパターン=自民党分裂というかたちが前提ですが)

③2人の維新系候補でひとり3万票前後、2人で6万票近く稼ぎ出す(これは今の維新市議団の当選者の票数からも稼げる範囲=西宮市内の維新の固定票では?)

④ここに選挙期間中、街頭宣伝にテレビでおなじみの吉村・松井両氏を投入して、無党派層で「維新ってなんとなくいいわ~」という、ふわっとした票を稼ぐ。それで7~8万票くらいとれたら、西宮市長に維新系候補が当選するんじゃないか?

ですが、たとえばこの間、西宮市民の間で「維新だけはやめとこう」という運動も起きて、チラシが配られたり、集会が行われたりする。これで④の勢いがなくなり、逆に「維新にだけは入れたらやばい」という雰囲気が西宮市民にでてくる。そうすると①の「低投票率」という前提も変わってくる(実際、投票率があがる)。また、③の固定票についても、心変わりして維新に入れるの辞める人もでてくる…。サンテレビか神戸新聞の出口調査の結果を見ると、ほんのちょとだけど、維新支持者からも維新以外の別の市長候補に入れた人がでている。

そして、そこに市議補選で私が推していた候補のように、自らの日々の暮らしのなかで「ほんとうに子育て支援の必要性を身をもって知っている」プリキュア系候補がでてくれば…。ますます、維新系の候補の「子育て支援」の話など、薄っぺらく感じて、ぶっとびます。

候補者自身の生き様や暮らし方をかけた「ことばの力」、候補者自身のもっている「ほんものの力」って大きいですよ。しょせんは選挙のために、まるでスーパーの目玉商品の広告のように「子育て支援」と訴えてる人と、ほんとうに我が身が子育て支援施策の不足を感じて、それを改善したいと訴えている人とでは、ことばの重みがちがいますから。

そんな感じで、維新の「選挙プランナー」のもっている過去のデータと、そのデータに基づくプランニングが「通用しない」兆候が、西宮市内に次々に出てきたのではないかと思います。

ただ、新聞やテレビあたりは、現職市長への各党「相乗り」ということに注目していますね。相変わらず、政党間の「かけひき」でこの西宮市長選挙・市議補選の結果を見ているように思います。

でも、私はこの維新系「選挙プランナーのこれまでの手法が通用しない事態が生じてきた」という、そちらの側面に注目した話をしていきたいなあって思います。というか、その側面に注目した方が、今後、他の自治体で「維新系の市長や議員はいらない」と思う人々が「なにをやったらいいのか?」というヒントが、多々得られると思うので。

やっぱり、マーケティングリサーチの手法や広告・宣伝の手法というのか、「選挙プランナー」なる人の発想の「限界」というもの。それが少しずつ見えてきたのではないかな…と。そんな風に思います。

街中で地べたをはいずりまわって、街の課題をいろいろと訴える市民と、生き様をかけた「ほんもののことば」をもった候補者の結び付きは、まがいものの力よりも「強い」のだと思います。

そしてこれが、ほんものの地方自治を取り戻していく確実な道筋なんだろうなあって思います。

<以上で転載おわり>


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