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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

今日(10月27日)のプリキュアの話です。

2019-10-27 09:28:20 | プリキュア話

おはようございます。

今日は朝10時にお客さんがやってくるので、その前にさっき見た今朝のプリキュアのこと、書いておきます。

いや~。今日も内容が濃いというのか、深いというのか。

レインボー星人のユニ=キュアコスモの気持ちの変化を通じて、今まで敵対していた人々をゆるし、和解するということ。また、そのためには、敵対していた人々の側にも自分と同じ何かを感じ、相手の思いを受け止めることが必要ということ。そういうことが描かれた回でした。子ども向けアニメなんですけど、これはおとなに向けて発せられたメッセージのようにも感じました。

そして、その敵対していた人々のなかにも自分と同じ何かを感じ、ゆるし、和解することができたときに、いままでにない自分たちの大きな力(=これを今年のプリキュアは「トゥインクル・イマジネーションの力」と呼んでいますが)が発揮される。そういうことも今回、示唆されていますね。まさに「慈悲の心」といえばいいのでしょうか。

では、今回の物語の展開を実際に見ていきます。

まず、ララ=キュアミルキーの宇宙船のAIがいろいろ探索しても、トゥインクル・イマジネーションの力が見つからない。そんな現状のなかで、ユニは自分が以前お世話になった宇宙一の占い師・ハッケニャンに会いに行こうと言い始めます。そのユニのことばに乗って、プリキュアたちはみんなうらないの星・ウラナイン星へ向かいます。

ハッケニャンは目の不自由な占い師ですが、トゥインクル・イマジネーションを探したいというユニに対して、「今回はうらないの必要はない」といってお茶をふるまいます。ここから、ユニとハッケニャンの最初の出会いが描かれます。

最初に出会ったとき、ハッケニャンは星空の見えない自分に代わって、ユニに星を見てほしいと言います。すると、ユニは「なにも見えない」と。そこはハッケニャンは「大切な人を失ったことへの怒り、憎しみが見える」と言います。その頃のユニはちょうどレインボー星の人びとがみんな、石にされた頃。「みんなを石にしたアイツ(=実は、これが後で出てくるアイワーンなのですが)だけは許せない」とユニが行ったとき、ハッケニャンは「みんなをもとにもどす方法はある。星空界よりも遠くにある星に行け。そこが運命の星だ」と伝えます。

ハッケニャンはユニに再会して、「もう、その運命の星を見付けている。その星とともにある」といって、「うらなう必要はない」というのです。

一方、そこにアイワーンがやってきます。アイワーンは天才科学者ですが、ノットレイダーたちの仲間としてずっと活動してきました。ただ孤独で行く場所がなく、似たようななかまたち(テンジョウ、カッパード等々)とともに、ノットレイダーたちの拠点を居場所としていたのです。ここでノットレイたちのスーツを開発したり、ダークペンの開発をしたり…。自分の居場所を奪った者たちへの復讐をするために、「闇のケミストリー」を爆発させているような、そんな存在です。そして、ユニの故郷・レインボー星の人びとをみんな石にしてしまったのも、このアイワーンです。

アイワーン登場で、当然ながらアイワーンを許せないユニは、キュアコスモに変身します。ここからアイワーンとキュアコスモのバトルがはじまるのですが、アイワーンのつくったロボットが強力で、浴びたものすべてを石にする黒い光線を繰り出してきます。そこへ、他のプリキュアたちがかけつけて、キュアコスモを助けます。

そんなバトルの真っ最中のキュアコスモとアイワーンに対して、ハッケニャンは「遠い星を見上げてばかりいると、足元の花の美しさには気づかない」と一言いいます。それを聴いてキュアコスモはハッと気づきます。
アイワーンは自分がノットレイダーに居られなくなった状況をつくったキュアコスモを「許せない」と言います。一方、キュアコスモは、レインボー星人をすべて石にしたアイワーンを「許せない」と言います。「誰かを許せないで、憎しみに満ちた気持ちでいる」という点では、自分も、アイワーンも同じではないのか…。
そう思ったときに、キュアコスモはアイワーンロボの黒い光線を一身に受けとめます。そして「私はいままであなたのことを傷つけていた。ごめんニャン(レインボー星人はネコ語なのです、なぜか)」と謝ります。急に謝られて戸惑うアイワーンに対して、キュアコスモはさらに「今ならわかる。あなたは苦しかったんでしょう。私はあなたを許す」と伝えます。そして「過去だけを見るのではなく、まだ見えない未来に向かって、みんなと一緒に生きたい」とキュアコスモが言ったとき、トゥインクル・イマジネーションの力がキュアコスモに芽生えます。

あとは…。その芽生えた力をつかって、アイワーンロボを5人のプリキュアと妖精フワの力を合わせて倒して…で終わりですね。

ラストの場面では、ユニの姿にもどったキュアコスモが、アイワーンに「地球においで」と声をかけます。でも、アイワーンは「余計なお世話」といって再び去っていきます。そして、他のプリキュアたちといっしょに地球に戻るユニを見て、ハッケニャンは「さがしていた星を見付けたな」と一言残します。

まあ、こんな感じで…。ユニ=キュアコスモは、今まで敵対していたアイワーンのなかに、自分と同じ居場所をなくした悲しみや憎しみの気持ちを見付ける。そして、自分と同じだからということで、相手を許す。その許す気持ちが芽生えたときに、もっと大きな自分の力が発揮される…という流れをたどりました。今日のプリキュアの物語は、ほんとうに深いですね。

なお、来週は別のプリキュアたちの敵・テンジョウ(天狗みたいな感じですが)が英語の教師になって、プリキュアたちの学校に来る。そのテンジョウと、英語スピーチコンテストに出る予定のエレナ=キュアソレイユが、どうもなにかからんでくるようですね。予告編を見る限りですが。


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