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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

映画「人間の壁」を見る会のこと

2012-04-21 22:51:51 | いま・むかし

ここ2週間ほど本業が忙しかったこともあって、こちらのブログの更新が途切れました。今日からまたぼちぼち、再開していきます。まあ、例の大阪市のPT案があまりにもひどいので、そのPT案を周知するために「しばらく更新を控えよう」という意図もあったのですが。

さて、今日は午後から下記の映画を見る会に参加するため、堺市まで出かけました。

http://blog.livedoor.jp/woodgate1313-sakaiappeal/archives/4543282.html

映画「人間の壁」は、石川達三の小説『人間の壁』をモデルにしたもの。また、この『人間の壁』という小説は、1957年2月の佐賀県で起きた3日間の教職員組合の一斉休暇闘争と、その後の行政処分や警察・検察の捜査などを背景にして書かれた、架空の女性小学校教師を主人公にした物語です。そして、この1957年2月の佐賀県での一斉休暇闘争については、前にもこのブログで書いたとおり、私、去年の11月に調査に出かけてきたところです。ちなみに、映画そのものは1959年の作品のようですが。

このようなこともあって、はじめて今日、映画で「人間の壁」を見ました。映画は今、岩波現代文庫から出ている小説『人間の壁』でいうと、ちょうど一斉休暇闘争に入る前のところで止まっています。でも、かなり原作に忠実に描かれた作品だなぁと思いながら、この映画をじっくりと見ました。なかなか、いい作品だと思います。もちろん、実際に映画を見てほしいので、これ以上、中身の話は避けようと思いますが。

それで、映画を見る会に出てみて思ったのは、「いま、市民団体や教職員組合の主催で、各地でもう一度、この映画『人間の壁』を見る会を開いてみてはどうか?」ということ。特に大阪では、早急に大阪府内及び大阪市・堺市の市内で、どんどんこの映画を見る機会をつくったほうがいいのではないか、と思いました。というのも、この映画に描かれた当時の保守政党の政治家の学校教育への「介入」のしかたが、ほんと、ここ最近の大阪での動きとそっくりなんですよね。だから、そういうものとかつて、日本社会ではどのように対峙してきたのか、それを考える意味でも、映画「人間の壁」を見る会を大阪府内や大阪市・堺市のあちこちで開くというのは、とても大事なことのように思いました。

それにしても、今から50年ほど昔の映画で描かれた様子と、今の様子がそっくりというのは、そのそっくりな今の人々の発想が「先祖がえり」しているのか、それとも「進歩がない」のか・・・・。

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