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できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

知人から届いた要望書

2008-07-14 15:30:03 | 受験・学校

以下は昨夜、ある知人から届いた文書です。「ブログへの転載OK」ということと、この要望への賛同団体を求めておられるということでしたので、私のブログにも掲載したいと思います。なお、これから賛同団体を他にも募って提出するようなので、当然ながらまだ文書の提出日が決まっていないので、日付は空欄のまま届いています。それから、下記の文章の内容には、私も「同感だ」と言っておきます。

<以下、昨日届いた文書の転載>

2008年 月  日

大阪府知事 橋下 徹 様

(呼びかけ団体)

知的障害者を普通高校へ北河内連絡会

「障がい」のある子どもの教育を考える北摂連絡会

障害者の自立と完全参加をめざす大阪連絡会議(障大連)

高校問題を考える大阪連絡会

「共に学び、共に生きる教育」日本一の大阪に!
「大阪維新プログラム」(案)『教育日本一をめざして』に対する要望書

 これまで多くの府民の要望に応え、大阪府と大阪府教育委員会は、障害のある子もない子も共に学ぶ教育の実現に誠実に取り組まれてきました。

 しかし、今回発表された「大阪維新プログラム」(案)の『教育日本一をめざして』を見て、大阪の障害児・者が地域の学校教育から排除されていくのではないかという大きな危惧を感じています。能力主義の教育が推し進められることによって、障害のある子もない子も地域の学校でいっしょに育ちあう「共に学び、共に生きる教育」が破壊されてしまうのではないかと思うのです。

 「教育日本一をめざした」案からは、これまで学校現場の教職員や、保護者、地域との連携によって、営々と取り組まれてきた障害児教育、同和教育、在日外国人教育等々、大阪の人権教育の思想と実践とどのように関わりあっているのかが全く見えてきません。私たちは「共に学び、共に生きる教育」として結実してきた大阪の人権教育の実践と歴史に自信と誇りを持っています。また、これからの社会や時代を創造するための教育の原点であり、目標となるべきものと考えております。現在、政府が批准に向けて動いている障害者権利条約がうたう「インクルーシヴ教育」を先取りするものでもあり、まさに大阪が日本に誇る、世界に誇る教育ではないでしょうか。

 私たちは、世代から世代に受け渡しながら長年月かけて取り組んできた教育を、性急に否定し、変えようとする手法に反対します。ますます教育格差が生じ、ひっきょう一握りのエリートと、圧倒的多数の「落ちこぼれ」を生み出し、すでに学校現場を覆っている「荒れ」を助長して、教育崩壊が更に進行することになると思います。社会的格差とひずみを拡大し、これまで以上に社会的問題を頻発させることにもつながります。障害児・者が過ごしやすい学校や社会は、誰にとっても学びやすい、暮らしやすい学校であり、社会です。どんなに重い障害があっても排除されず、地域で共に生きられる社会を実現することが大阪府民の願いなのではないでしょうか。

 「大阪維新プログラム」(案)の『教育日本一をめざして』に対して、以下の通り要望いたします。誠実にお答えいただきたくお願い申し上げます。

要望事項

1.大阪が進めてきた教育をどのように評価し、何を引き継ぎ、何を改革しようとするのか、具体的に説明されたい。

2.大阪の教育現場が取り組んできた「共に学び、共に生きる教育」の実践と歴史をどのように評価されているのか、合わせて今後についても明確にされたい。

3.「支援学校」を地域のリソースセンターなどに縮小し、すべての子どもを地域の小・中・高等学校で受け入れるように、根本的な改革を図られたい。

4.「共に学び、共に生きる教育」の更なる具体化と、どんな子どもも排除せず、地域の普通学校・学級で受け入れる教育を推進されたい。またそのために必要な教育条件の整備をこれまで以上に図られたい。

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