差別・ハラスメントなどで傷ついた心のケア的な取り組みがいらないとは思わないし、相談・救済・擁護の仕事がとても重要であることは、私もそれをしてきたわけだから、今後もそれが必要だと言い続けたい。
でも、今、青少年会館事業「解体」をふまえて、これから先、大阪市内の各地区でどのような形で教育・子育て関係の運動を再建していこうかと考えると、どうやらこういった相談・救済・擁護の仕事に加えて、もっと別の取り組みが必要ではないか。このごろ、そんな風に思えてきた。
それは私の理解では、例えば「大阪市の行政改革は今、どんな方向に向かっているのか?」とか、「自分たちの暮らす地区には今、どんな課題があるのか?」とか、あるいは、「その課題を解決していくためには、どんな取り組みが必要なのか?」等々の課題に対応していけるような教育・学習活動の充実ということ。
あるいは、自らの暮らす地区やその他の社会的諸課題を自らの課題として引き受け、そのなかでさまざまなことを知り、考え、情報発信し、行動していけるような、そういう「学びの力」を高めていくことのようにも思える。
これはいわば、いわゆる、「シティズンシップ(市民性)の教育」といわれるような取組みの充実ではないかと思うし、もともと公民館などにおいて、社会教育・生涯学習の領域から取組まれてきたこととも重なるのではないだろうか。
「それぞれの地区に暮らす人々が、自らの暮らす地区の課題を、さまざまな情報を集めて、自分たちなりに検討し、対応策を考え、実施していく」というようなスキルを磨くこと。そして、自らの暮らす地区を自らよりよくしていく力を、いろんな人々の支援を得ながら得ていくこと。その筋道と方策を、私はこれから、各地区で活動している人たちといっしょに考えてみたい。
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