今日の草履は、彩シリーズMグループ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺やエンジの鮮やかな和柄プリントをベースに、合わせは紺です。落ち着いた色調の中に、和柄の美しさが出ていると思います。桜の花びらも描かれていますが、配色はちょうど今頃の季節に合ってますね。
平生地はこちらです。
観光目的で角館を訪れる方々から、「途中下車」という言葉をよく聞きます。最終目的地は他にあって、その途中角館に降り立ったという場合ですね。その最終目的地というのは実にさまざまで、温泉地であったり秋田市であったり、キャンピングカーで全国を走り回る方は北海道なんていうのもありました。
途中下車の散策中に私と出逢い、草履を気に入ってくださった方々がよく言われる言葉は、『角館に寄って良かったっ!』。
ブログへもたびたび書くように、相当の「縁」がなければ為しえない結果と思うわけです。ですからこの「途中下車」という言葉は、私にとって嬉しい響きを持つんですね。
今日おひとりでお越しのおばさま、試し履き見本に利用している定番配色①の草履を見て、『この色は買って行けないの?』。
『それは在庫がなくて、オーダーいただければ一週間くらいで届きますよ』とお応えすると、ちょっと残念なそぶりで辺りを見回していました。するとひとつの草履を指して、『あらっ、あるじゃないっ!?』。
おばさまが指した草履は確かに定番配色①なんですが、これは数日前にお越しのおばさまからのオーダー草履で、「ご売約品」の札は目に入らなかったようです。
事情をご説明しご理解くださったおばさまは、『じゃあ、あたしにも送ってくれる?』。
ご注文カードに住所等をご記入のあいだ、『この草履は明日沖縄県へ出発するんですよ』と展示してあったオーダー草履をお話しすると、『まぁ~、途中下車して欲しいわねぇ』。
その言葉を聞いたときは一瞬意味が分らなかったのですが、ご記入の済んだカードを見て「なるほどっ」です。おばさまのご住所は「北九州市小倉区」、確かに沖縄までの“途中下車”に位置するんですね。