角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

LLサイズ、新発売!

2007年02月05日 | 製作日記
今日の草履は、昨日のブログにご登場の、横手市の若人のオーダー草履です。受験勉強の際にも、ぜひご利用ください。本日の便で出発しました。

今日の草履のサイズなんですが、これまでなかった28cmでお作りしています。MAX27cmを試し履きしたところ、かかとが1cmほどはみ出ました。無理して履けないわけじゃないんですが、横手市の若人にはぴったりサイズを作ってあげたいと思ったんですね。
その瞬間決心がつきました、LLサイズの新発売です。具体的なサイズと価格は、トップページにアップしています。

実はこれまでの実演でも、幾度となくこうしたことがありました。『俺、29cmの靴履いてるんだよねぇ』とか、『外国の友人にあげたいんだけど、すっごい大きい人なの』といった言葉は、思い出せるだけでも結構ありましたね。
そのたびにこちらからお返しする言葉は、『スイませ~ん、27cmが最大なんですぅ』でした。

これまでのMAX27cmは、もちろんそれなりの根拠がありました。まず一つが価格です。大きな草履を作るということは、長さに合わせて幅も大きくしないといけません。製作に要する時間もそうですが、むしろ材料消費が気になってなかなか価格をつけられずにいました。
そしてもう一つが、私が使っている草履台のサイズです。昔の「ワラ草履」のように、足の指にひっかけて作るスタイルであればサイズは自由なんです。もちろん大きな草履を作る場合はそれなりの長さの「芯」が必要ですが、草履サイズは思いのまま作れます。
私の場合、台に固定する方法で編み上げていきますから、返って制約が生まれるんです。現在使用している台の長さでは、27cmが限界でした。

ただし、ひとつ手数を加えれば、草履台の問題は解決されることも予想していました。試しにやってみると、思った通りに出来ましたね。
いつかはもっと大きなサイズも作りたいなとは思っていましたが、昨日の若人によって心が決まりました。

今年からは、たいがいの大男さんもお断りいたしません。明日の「今日の草履」では、新MAX30cmの草履をご紹介いたしましょー!

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