ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路  (97回)

2010年05月02日 | 思い出話
              平成17年11月17日

      距離:20K  ささや旅館 … 八栗寺 … 志度寺 … 民宿 ながお路  (2)

八栗寺の帰り、ケーブルから少し下がったところに「石の民族資料館」に行
ました。小高い丘のような場所にありました。残念なことに月曜日で休館日で
した。前庭までは入れましたので登ってみました。其処からの景色はすばらし
いものでした。屋島、牟礼野町が一望できるのです。この場所は屋島に沈む
夕日を見るスポットだそうです。



景色を見た場所の横には下の写真の「響き」と言うかわいい楽器を持った石
像がありました。帰宅して、調べたところ、ここには20人ぐらいの作家の石像
(人の形をしていなくとも石像と言うのだろうか?)が芝生の庭に置かれてい
るらしい。


          民族資料館の庭に立っていた石像  「響き」  吉本豊氏(大阪)

吉本豊氏は有名な人だろうと思いネットで調べてみました。関西の人だそうで
す。1月(平成15年)に展覧会が大阪の茶屋町であったようです(書いている
今は2月)以下は能勢の「とよのコスモスの里」で「吉本豊石彫展」が開かれ
た時、見に行かれた人の書かれた文章の抜粋です。

『能勢黒いしで作った石彫画コスモスの里の会場に点在している(常設だろう
か、見てみたい)吉本氏の作風は(1)原石をあまり掘り込まず、浮き彫りのよう
に人の像を彫刻する。(2)どれも楽器を奏でている。(3)丹念に研磨されて表
面をなでると肌触りがすべすべしてい』

これもお遍路の出会いの一つです。同じ関西に居ても、一生知らなかったでし
ょうね。今年のコスモスの咲く秋、もし吉本豊氏の像に自然の中で再会するこ
とが出来たら…、どんなに嬉しいでしょう。

住宅街で子ども連れのお母さんに出会いました。しばらく立ち話をして、分か
れた私の耳に親子の会話が届きました。「あの人誰?」「お遍路さんよ」「お
遍路さんって?」「お遍路さんはね…」母が子に説明する声が聞こえて来まし
た。今日は私達は「社会化の教材」になっていました。このこも大きくなった
ら、お母さんが私たちに声を掛けてくださったように、お遍路さんに声を掛け
てくれるだろうか…。疲れた身体に優しい言葉と、微笑みはありがたい「お接
待」です。

自動車が止まって、運転席から男性が話しかけてこられました。「私も自動車
で回りかけたことがあるのですが、岩屋寺の手前で40度の熱を出して、必死
で運転して帰りましたが、そのままになっています。やはり一度は回りたいで
すね。でも歩きはとても無理ですから自動車ですがね」私たちが歩いているの
が目に入って、遣り残した遍路への懐かしさと、後悔が思い出されて、ついつ
い自動車を止めてまで、私たちに話しかけられたのでしょう。

しばらく行くと今度は道が不安にない、キョロキョロしていると、ご夫妻の乗っ
た車が止まってくださいました。「志度寺への道」を聞きました。「私達は志度
寺から来て帰るところなんで、良かったらお送りしますよ」と申し出てください
ましたが、「歩きですので…」と辞退しました。






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