緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

尖閣問題を考える

2012-08-25 18:21:06 | 時事
こんにちは。
暑い毎日が続いています。
先日、日本固有の領土である竹島に韓国の大統領が、また尖閣諸島に台湾の活動家が上陸する事件があった。
この事態に対し野田総理は昨日の記者会見で、「わが国の主権を侵す事態であり、看過できない。毅然とした態度で不退転の態度で臨む」と述べた。また野田総理は冷静に対応する必要性も強調している。
尖閣諸島は古くは明国と琉球王国との境に位置する島であったようだ。色々調べてみたが、ウィキペディアでは「日本政府は尖閣諸島の領有状況を1885年から1895年まで調査し、世界情勢を考慮したうえで隣国の清国など、いずれの国にも属していないことを慎重に確認したうえで閣議で決定し沖縄県に編入した」と述べている。
また外務省のホームページでも尖閣諸島に関する基本見解として、日清戦争後の1895年の下関条約において清国から割譲を受けた台湾等の領土に尖閣諸島が含まれていなかったことや、第二次大戦後のサンフランシスコ平和条約で日本が放棄した領土の中に尖閣諸島が含まれていなかったこと、及びそれらの事実に中国側が何ら抗議をしなかったことにより中国は古くから尖閣諸島を日本固有の領土と認めていたとしている。
この見解を裏付けるものとして、今日のmns産経ニュースで「中国広東省の民間企業幹部が1949年から71年まで中国政府は釣魚島(尖閣諸島)を日本の領土と認めていた」との記事があった。
これによると中国の人民日報は53年1月8日付の紙面に掲載した記事で「琉球群島(沖縄)は台湾の東北に点在し、尖閣諸島や先島諸島、沖縄諸島など7組の島嶼からなる」と表記していたとのことである。また中国当局が監修した53年、58年、60年、67年に発行した地図の画像も示したが、その多くが「尖閣群島」「魚釣島」などと表記。日中境界線も明らかに日本領土を示しているということだ(ニュース記事より抜粋)。
これらの記録からして尖閣諸島は日本の領土であることは明確である。
中国や台湾が領有権を主張しはじめたのは1969~1970年に国連が行った海底調査で大規模な油田がある可能性が高いとの結果を出してからある。
つまり中国や台湾はこの油田が欲しくて尖閣諸島が自国の領土だと主張しているに過ぎない。中国が南シナ海で付近の国々と領有権をめぐって衝突しているのもこのような経済的利益をむさぼりとろうする中国の思惑に他ならない。
そして中国に狙われるのは領有権が明確に世界に認知されていない島である。尖閣諸島などこの島が日本の領土だと分かったのは数年前の領土問題が明るみに出てからである。今まで学校で教わった記憶も無いし、ニュースなど大きく話題になったこともなかった。
われわれ日本人ですら日本の国土の一部だという認識をもっていなかったから狙われたのではないか。日本が学校教育で日本列島を取り囲む海や多くの島々のうち、ここまでがわが国の領土であると明確に教える必要があったと思う。そして世界に対してもきちんと日本国の領土はここまでなんだよ、と地図を具体的に示す努力が必要だった。
日本は四方を海に囲まれた島国であり、周りの海や島々も領土であることを考えると野田総理が記者会見で語ったように国土の広さでは世界6位の大国となる。日本は凄く小さな国のようで大きな国であることに気付かされる。しかし海や島は大陸での国境ように誰が見ても境界線が客観的に明確にはなれない。だからその海に眠る資源を狙って中国などが、これは自分の領土だと言い張って地図の名前まで自国で勝手につけた名前に変えて、既成事実化してしまうのである。実に姑息で卑劣なやり方である。
日本はこの真実をもっと世界の国々に認知させなければならない。このまま今までのように関係悪化を恐れて大人しくしている対応方法も限界を超えた。自分の領土に勝手に足を踏み入れられて好き放題の事をされて嫌な思いをしない人間は皆無である。嫌な思いで済むどころか自国の持ち物を略奪されているのである。日本が今まで反応が鈍かったのは、先に述べた尖閣諸島が本当に日本の領土だと言う認識が国内で薄かったことと、日本列島から遠く離れた岩だらけの島に何の利益があるのかという思いがあったからではないかと思う。それは日本がかつて経済的に豊かだったから、この問題をとるに足らぬレベルのもので済ませたいう甘い気持ちがあったと思う。
今中国各地で日本政府の領土問題に対する抗議声明に反発してデモが起きているという。現地の料理店などが襲撃されているという。デモを起こす中国の若者などは中国政府や共産党などから徹底的に日本を憎むように教育されている。中国国内の内政への不満をそらすために領土問題が利用されていることにも彼らは気付いていない。
だから中国国民に対し、先のmsn産経ニュースのような客観的証拠をどんどん発信して、自分たちのやっていることがいかに間違っており、日本国民を傷つけ、両国の溝を拡げていくものの何者でもないことを分からせなければならない。
客観的事実が明確にされるならば、自分たちのやっていることの愚かさに気付き、日本に対する誤った見方も正されるのではないか。
中国の人々がこのような憎しみに駆り立てられるのは、古代から自国よりもはるかに弱小国であった日本にかつて領土を奪われ、支配された屈辱感があるからではないか。
日清戦争の少し前に中国はイギリスとアヘン戦争を起こし敗北し、自国の領土である香港をイギリスに奪われ、多額の賠償金を支払うはめになった。
アヘン戦争は、清国と貿易していたイギリスが貿易赤字の解消策として、当時支配下にあったインドでアヘンを栽培し、膨大な量のアヘンを中国に輸出し200万人もの中毒者を出したことから、清国の政府がアヘン輸入を禁止し、これに反発したイギリスが艦隊を率いて中国に攻め入ったことが原因とされている。そして戦争終了後、アヘン貿易は正当な貿易として継続されたという。
清国はイギリスの経済的危機というイギリス自身の都合で戦争を起こされ、多くの死者を出し、屈辱的な支配を受けたのである。しかしそのことに対し現在の中国はイギリスに対し敵意をむき出しにしていない。歴史を重視する国であるが日本に対する向け方とは全く違う。
時代が第二次大戦よりも1世紀前であることもあるが、理不尽な理由で戦争を起こされ、多くの人の生命を奪われ、屈辱的な支配を受けたことは紛れも無い事実である。
香港がイギリスから中国に返還されたのは1990年代半ば過ぎであり、150年以上もの間、イギリスの支配を受け続けたのである。
しかし中国は目だった敵意をイギリスに対して示していない。これはイギリスが歴史的にみて当時、大国だったからではないか。産業革命をいち早く起こし、世界で最も産業が進んでいた国であり、多くの植民地を支配していた国に負けてもしかたがなかったと思っているのだろうか。その反面、中国よりもはるかに弱小で遅れていた小国日本に日清戦争や第二次世界大戦で領土を奪われ支配されたことが、中国のプライドを大きく傷つけ、絶対に許せないという気持ちにさせているのではないかと思う。つまり理不尽なことであっても自分より強い相手に負けても許してしまうが、自分よりも弱いと思っていた相手に負けたことが絶対に許せず、復讐して打ち負かしたいと思っているのであろう。そのようなふるまいに賛同が得られるはずがない。
しかし日本が日清戦争や第二次大戦で中国などから奪った領土は全て返還された。そして日本は戦後の日本国憲法のもとに、それこそ死の物狂いで武力行使をしない世界トップクラスの平和な国を作り上げた。
中国は日本の過去を今でも責め続け謝罪を強要しているが、その一方で武力を強化している。日本の領海を潜水艦で平気で潜行するような国である。日本はこのような中国の自己矛盾をもっと世界に知らせる必要がある。このようなふるまいに日本はもっと怒っていい。このような自己矛盾と資源略奪をベールに隠した領土問題を客観的な資料にもとづき知らせていく努力が必ず必要だ。
多くの中国人の根源的な気持ちは、古代の中国と日本の関係のように、日本が取るに足らなく存在すらわからない小国にまでおとしめることにあるのではないか。
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