緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

フェデリコ・モンポウ作曲「歌と踊り第1番」を聴く

2020-12-06 21:18:35 | ピアノ
先日記事にした、マリヤ・グリンベルク演奏「クライスラー(ラフマニノフ編曲):愛の悲しみ」の転調後のあるフレーズが今日、ふと浮かんできて、それをきっかけにしばらく聴いていなかったピアノ曲を思い出した。

フェデリコ・モンポウ作曲「歌と踊り第1番」。
この曲を初めて聴いたのが今から約20年前の頃。アリシア・デ・ラローチャの演奏録音だった。
フェデリコ・モンポウはセゴビアのためにギター曲「コンポステラ組曲」を作曲したが、私が興味を惹かれたのは「歌と踊り第13番」の方。
ナルシソ・イエペスのための作曲されたギター曲だ。
この曲をきっかけにモンポウの「歌と踊り」全曲を聴いてみようと思って、アリシア・デ・ラローチャ演奏のCDを買ったのである。
ちなみにこの曲集全15曲のうち、第13番がギター曲、第15番がオルガン曲で、残り13曲が全てピアノ独奏曲である。

「歌と踊り第1番」はこの曲集の中で3番目に好きな曲。
最も好きなのは第2番、次に第13番と続く。
第2番は凄い。とくにモンポウ自らの演奏によるものは、長い間凍っていた心を溶かすほどの力を持っていると感じる。

第1番も心が癒されてくる。
心の中のとげとげしさ、いらだち、などのマイナス感情が引いてくるのを感じる。
この曲を何度も聴いているうちに、心が穏やかになり、明るい、前向きな気持ちになっていくのではないか。
すくなくとも私にはそのように感じられる。

第1番には複数の鐘の響きが交錯するようなものが聴こえてくる。
モンポウの父は鐘造り職人だったという。

Youtubeにモンポウ自演の投稿があったが、音が悪い。
CDを聴いた方がいい。
第1番に続き第2番も聴いて欲しい。

Federico Mompou plays Mompou Cançons i danses No. 1-2-3


下はめずらしい、第1番の聴き比べ。

1. Federico Mompou
2. Artur Rubinstein
3. Arturo Benedetti Michelangeli
4. Gonzalo Soriano
5. Alicia de Larrocha

アルトゥーロ・ベネデッテイ・ミケランジェリの録音が珍しい。
どのピアニストの演奏が最も心に残るであろうか。
凝縮された感情エネルギーの強さの違いだと思う。

Mompou - Cancion y danza No. 1 - A Comparison



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