緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

ペーター・レーゼル演奏、シューベルト作曲「即興曲Op.90-3 D899」を聴く

2024-06-21 22:25:26 | ピアノ
Youtubeでたまたまペーター・レーゼルの弾くシューベルト作曲「即興曲Op.90-3 D899」が見つかり聴いてみた。
ペーター・レーゼルは旧東ドイツ出身のピアニストで、知る人ぞ知る存在の優秀な名ピアニストである。

今から10年前にベートーヴェンのピアノソナタの鑑賞にのめり込んでいた頃に出会った。
東ドイツのシャルプラッテンというレーベルから出ているCDを数枚買って聴いたのが最初だったと記憶している。
その後2014年11月に来日した際の、紀尾井ホールで演奏されたコンサートを聴きにいった。
ものすごい実力の持ち主だった。派手さは無いけど音楽解釈は深く、音色が多彩でテクニックも堅実だ。
その時の感動を記事に残していた。

2014年11月9日記事 ペーター・レーゼルのコンサートを聴きに行く

今日聴いた、シューベルト作曲の「即興曲Op.90-3 D899」の演奏であるが、テンポは速めで軽快ではあるが、旋律が歌っているように聴こえる。
歌わせ方が素晴らしい、さすがレーゼルだと思う。

美しい旋律の裏から聴こえてくる不気味で不安な低音との対比もいい。
潜在意識ではさまざまな不安や葛藤を抱いていたにちがいないシューベルトの深層心理がこの曲におのずとあられているのだと思っているのであるが、ベートーヴェンのピアノソナタの中にも同様なものを感じさせる曲がある。

それにしても素晴らしい曲だ。聴けば聴くほど心が癒されてくる。
この曲にのめり込むきかっけとなったのが、1年前(昨年7月16日)に出演した母校55周年記念演奏会で演奏されたこの曲のマンドリン・アンサンブル編曲版のギターパートを弾いたときだった。
この曲のギター・パートをどれほど練習しただろうか。
練習するたびに至福感を感じた(編曲版はものすごく難しかったが)。これほど短期間に練習にのめりこんだことはない。
丁度1年前の今頃なのだ。あの6月4日の東京合奏練習会、個人の家のようなところで7,8人のメンバーで練習したが最高に楽しかったこと。
このときはまだ十分に弾けていなかったが、アンサンブルがこんなにも楽しいものだと、本心から実感した1日だった。

ペーター・レーゼルの即興曲、聴けば聴くほど、良さが分かってくる。このテンポでこれだけの音楽表現が出来るとは。
今日、この演奏に出会えたことに感謝だ。



シューベルト 即興曲 作品90の3 演奏:ペーター・レーゼル
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