緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

久しぶりに「最後のトレモロ」を弾いた

2024-02-22 23:01:43 | ギター
久しぶりにバリオスの「最後のトレモロ」を録音した。
練習なしで一発勝負で弾いたのでミスはある。

40代終わり頃に録音したときに比べると、かなりエネルギー、気力、生気といったものが落ちている。
うーん、やはり一番弾けるときにもっと録音を残しておくべきだったな。

老いの「「最後のトレモロ」2024年2月22日
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偽通販サイトに注意

2024-02-22 22:23:44 | その他
最近、パソコンの画面の脇に出てくるバーナー広告で、1年前の引っ越しで泣く泣く手放したトヨトミ製ストーブの新品が異常に安い値段で販売されているサイトを見つけた。
そこでは人気のストーブが驚くような安い価格(4、5万円の定価が1万円を切る価格)で出ていたので、最初、型式変更で製造中止となり在庫処分をするためのセールだと思ったのだが、そういうものではなく、現行販売品であった。

一瞬、心が揺らぎ申し込み一歩手前まで手続きを進めたが、住所氏名を入力する欄に不自然な点を感じたため、この販売サイトの会社概要や利用規約、支払い方法などを記載したページをよく読んでみると、日本語の使い方に不自然な点があることが分かった。
会社概要のページに記載されていた会社名や所在地を調べてみると、実在している会社(東証プライム上場企業)であった。
しかしその会社のホームページを見てみると、この会社の社名を名乗り、お金を騙し取る偽サイトへの注意喚起を促すメッセージが記載されていた。

これによりこの販売サイトは危険であると判断した。
この手の偽販売サイトを見分けるにはどうしたらよいか。
まず、必ず不自然な箇所があるということだ。

・会社名、代表者の氏名、所在地、メールアドレスは記載されているが、電話番号が記載されていない。
・所在地をGooglemapで調べると、田舎の民家や、店舗とは考えられない場所にあったりする(最近はこれが見破られるようになったのか、実在する会社を名乗る方法に変わってきていると思われる)。
・新品で、製造中止品でもないのに異常に安い価格を付けている(△70%など)。しかも送料サービスの場合もある。
・サイトに記載されている日本語の文章に不自然な表現がある(日本人が普通に表現しないような言い回し)。

以前は、楽天などの通販ショップで偽サイトが多数見つかり、私も危うく騙される寸前の経験をしたことがある。
その時は、原博の24のプレリュードとトッカータという超レアなCDの新品(随分以前にすでに廃盤)がかなり安い価格で販売されていたので、飛びついてしまった。
運が良かったのか、出品者の口座が凍結されていたので振り込みが出来ず、そこでこの出品が詐欺であることが分かった。

これに限らず、このような類の偽サイトが氾濫しているので注意が必要だ。
メルカリやヤフオクの出品写真をコピーして、怪しまれない少し安い価格で出品している詐欺事例も見つけたことがある。

冒頭で述べたストーブのサイトの利用規約や支払い方法の文面と全く同一の記載がされている別の偽サイトも今日見つけた。そのサイトではカメラが販売されていた。
恐らく、偽サイト作成用のテンプレートがどこかに公開されているのだろう。
今から15年くらい前であるが、実際にこのテンプレートらしきものをネットで見たことがある。

とにかく少しでも不自然だと感じたら、絶対にそのような業者とは取引しないようにして欲しい。
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ギターの詰まったような音の症状はフレットの浮きを疑え

2024-02-22 21:13:58 | ギター
手持ちのギターの1台がこのところ特定のフレット上の特定の弦の音を弾弦すると、詰まったような音がするようになったことに気が付いた。
きっかけはグラナドスのスペイン舞曲第5番アンダルーサの冒頭の6弦と5弦の不協和音を弾いた際に、6弦6フレットを押さえている音がボン、ボンと、詰まったような音ですぐに減衰してしまうことであった。

スペイン舞曲第5番アンダルーサの出だしの音 2024年2月22日


最初に疑ったのは力木(ブレーシング)の剥がれであったが、特定の音だけに症状が現れているのでこれが原因の可能性は無いことが分かった。
何故ならば、6弦を6フレット上で弦を指板の中心方向にスライドし弾弦してみると症状が改善されるからである。

他のフレットの音で同様の症状が出ていないか調べてみると6弦、9フレットの音も、6フレットの音ほどではないにしても詰まり気味であることが分かった。
そして両者の音に共通なのは、フレットの中心寄りに弦をスライドさせて弾弦すると詰まりが解消されることと、フレットのそばを押さえると若干症状が改善されるが、フレットとフレットの真ん中を押さえると音の詰まりが著しくなることであった。

そこでネットで色々調べて分かったことは、この音の詰まりの症状はフレットの浮きに起因している、ということであった。
確かにフレットの根本と指板の接触部を注意深く観察してみると、隙間が空いている。



正常な音の出るギターのフレットと比べてみると一目瞭然だ。下の写真の楽器は、フレットの根本が完全に指板に密着しており、隙間は無いか、あってもごくわずかである。



さらにネットで調べてみると、音の詰まりの症状を経験した方がブログで解説した記事が見つかり、その記事によると、コインでフレットを叩くことでフレットが浮いているかどうか判定出来るのだという。
すなわち、コインでフレットを叩いた音の「響き」具合で、フレットの浮きが識別出来るということらしい。
早速試してみたら、そのとおりであった。

下の録音は、13~19フレットの6弦側と1弦側のいずれも弦の外側のフレットをコインで叩いた音であるが、フレットが指板に密着しているため、音の振動がフレット→指板→表面板と伝わって、カンカンと気持ちよく響いている。

①6弦側&1弦側、13~19フレットをコインで叩いた音 2024年2月22日

次に同様に、1~12フレットの6弦側と1弦側のいずれも弦の外側のフレットをコインで叩いた音も録音してみた。
この結果、以下のことが分かった。

②弦側&1弦側、1~12フレットをコインで叩いた音 2024年2月22日

・6弦側のフレットで著しく鈍い音のしたフレット→6、7、9フレット
・6弦側のフレットでやや鈍い音のしたフレット→2、4フレット
・6弦側のフレットで少し鈍い音のしたフレット→5、10、11,12フレット
・1弦側のフレットで著しく鈍い音のしたフレット→5フレット
・1弦側のフレットでやや鈍い音のしたフレット→2、6フレット

上記で著しく鈍い音のしたフレットの場合、殆ど全く音が響かないのですぐに識別できる。
鈍い音がするのは、フレットが指板から浮いているために、弦の振動がフレットから指板に伝わらずに減衰してしまうためである。

以上が詰まった音の原因である。
では何故、フレットが浮いてしまうのであろうか。
これも色々調べてみると、指板の両脇が指板の中心部に比べて摩耗する傾向があり、フレットが浮いたというよりも指板が痩せたために、フレットと指板の表面との間に隙間が空いた、という原因を説明されているリペアマン(エッレキギターやアコースティックギター専門)の方がいた。
しかし今回症状の出たギターは使用頻度が少なく、指板もフレットも殆ど摩耗していないものであった。
では何故、フレットが浮いたのか。

答えは新品に近い楽器でもフレットが浮くことは十分にあり得るということだ。
何故ならば、1990年代半ばに兄が上京して、私の付き添いのもとに現代ギター社を訪れ、河野賢氏の楽器(確かマエストロの次のグレードだったと思う)を購入し、北海道に持ちかえってからそんなに月日が経過していないのにもかかわらず、フレットが浮いてしまうという症状が出たからだ。
恐らく、急激な環境の変化、湿度や温度の変化によるものではないかと思われる。
指板が湿度や温度の変化で収縮したことで、フレットとの密着が解かれ、徐々に浮いてきたのではないかと思うのである。
ちなみにこの兄の楽器は補償による修理でフレットを打ち直してもらったとのことだ。
高級ギターだからといってフレットが浮かないという保証は無いといういい事例だ。

もし、音の伸びが悪く、減衰の速いような楽器の場合、フレット浮きが原因の場合があるので上記の方法で調べてみてはどうだろう。
私の楽器も近々修理に出す予定だ。
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