緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

ネック反り⇒弦高上昇⇒サドル自作⇒アルハンブラ

2024-08-03 21:15:28 | ギター
梅雨開けの真夏のエアコン稼働で部屋が急激に乾燥し、その影響か、数カ月前にフレット交換修理したギターのネックが順反りしてしまった。
弦高が0.2~0.3mmほど上昇し、12f以上のハイポジションの音を外してしまうリスクを感じたため、サドルを低いものに交換することにした。

既存のサドルは冬場にネックの反りが元に戻ることを考え取り外しストックしておくことにした。
代わりのサドルは、手持ちの牛骨のプレートから高さの若干低いサドルを自作することに。
写真を撮っていなかったが、随分前に買っておいた無漂白の牛骨製のサドル用プレートを使用。
ノギスで計測すると厚みは偶然にも既存サドルの厚みと同じ2.6mmであった。

プレートを万力で固定し、糸鋸でサドルの形状に切断し、あとはサンドペーパーで成型していく。板厚も若干削った。
独特の骨の匂いが漂う。1時間ほどで作業終了。
今まで10数本自作してきた実績があるので作業は慣れていた。

削りすぎないように注意していたが、出来がったものをブリッジに装着し、1弦と6弦を張って12f上の高さを計測してみたら6弦上は意図したとおりで収まったが、1弦上は何と2.6mmとかなり低めになってしまった(意図した高さは2.8~2.9mm)。
張力の弱い楽器で、ナイロン弦がビリ付きやすい楽器なので、これは失敗したと思いつつもまずは全ての弦を張って試奏してみることに。

結果は意外にも高音弦はビリ付かなかった。ビリ付かない上限の高さだと思う。
左手は押さえやすくなった。

弦高は0.1mm変動しただけで弾きやすさに影響するので、メンテナンスで一番気をつかう。
余程当たりがよくないかぎりネックの殆どは反ってしまうものなので、反ってしまったらその時点で弦高調整は必要となる。

サドルやナットの自作というのは素人でも安価で出来るメンテナンスなのでやっていて楽しい。
自分でメンテして弾くやすくなったならば気分は良くなるはずだ。

下は自作サドル完成品を装着した写真。
ブリッジの溝の左右を少しはみ出す長さにした。サドルをブリッジから取り外ししやすくするためである。イグナシオ・フレタのサドルの真似だ。



今回、既存のサドルをブリッジから取り外そうとしたとき、サドルが指ではビクともしなかったので、ペンチでつまみ上げたが、その時にブリッジに痛々しい傷を2か所付けてしまった。
ペンチは厳禁だ(ラミレスはプライヤーでつまみ上げろと言っているが)。指にゴムのサックをはめてつまめば取れるかもしれない。





ブリッジに痛々しい傷を付けたサドル交換後のギターで、アルハンブラを弾いてみた。


アルハンブラ宮殿の思い出 無漂白サドル自作品に交換後 2024年8月3日夕 
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