緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

人間は内面的な充足感で幸福になれるよう出来ている

2022-10-09 23:48:26 | 心理
今日の昼過ぎ、久しぶりにテレビを見ようと思って「ザ・ノンフィクション」という番組を見ることにした。
1時間枠のドキュメンタリー番組であるが、コロナによる業績悪化で退職を余儀なくされ、自転車によるデリバリーの仕事で何とか生計を維持している3人の方の数か月間にわたる生活の取材であった。

この中で30歳の方の生き様にとても感銘を受けた。
本人のプライバシーもあるので詳細は割愛させていただくが、この方の取材を通して感じたことを記事に書きたいと思った。
彼は超一流大学を卒業、銀行の頂点とも言える超一流企業に就職したものの、会社の期待に答えられない自分を否定するようになってから、うつ病を発症し、28歳のときにやむなく退職したという。
そしてその後投資に失敗し、借金を返済するため手っ取り早く収入を得られる自転車によるデリバリーの仕事を始めたのだという。
ここで具体的に触れることは避けたいが、彼はある耐え難い苦しみを抱えていた。
そのことを吐露したときの彼の苦しみの表情が焼き付いて離れなかった。

彼は過酷な仕事や生活をしながらついに借金を返済する。
そして余剰の資金でデリバリーの仕事をやりながら自転車で日本一周の旅に出ることを決断し、実行に出る。
その時の彼の言葉にはどん底から這い上がったあとの、何か悟り得たような落ち着きと前向きな生のエネルギーが感じられた。
人間、どん底を経験して初めて生きることの本質を知るようになるのではないか。

彼は取材の途中で、「タクシー運転手はこのデリバリーの仕事を下に見ています。仕事に上とか下とかは本当は無いと思うんです。でもどうしてもそう考えてしまうんです」と言っていた。
私はこの彼の言葉に共感するものを感じた。

私も20代半ばでうつ病となったが、当時は精神疾患による休職制度はなく2年半ほど仕事を干されるという地獄の仕打ちを受けた。

仕事とか地位に上とか下というものがある、という考えに私は抵抗を感じるし、間違っていると思っている。
どんなあらゆる仕事でも誠意をもって真剣に取り組んでいる姿勢に心を打たれるもの。
仕事の報酬の違い、高度な技術や経験を要するか否かで仕事や仕事をする人間をランク付けすることって、実に貧しい考え方ではないだろうか。
地位の高いといわれる人の中にも自らの個人的欲望のために犯罪に手を染める人もいる。

あと、お金をたくさん持っていても、高級品を買いあさっても、高級なおいしい料理を毎日食べていても心が満たされずに、むなしい人生を送っている人はたくさんいる。
逆にこういう生活を送るから、心が満たされなく貧しくなるのかもしれない。
何故ならば、物質的豊かさに慣れ切って無感覚になってしまって、それを所有することの喜びが麻痺してしまっているからだ。だから次から次へと強迫的に物質的欲望を満たそうとするようになる。

デリバリーの青年は何も所有していなかったが、不平、不満は一切言葉に出てこなかったし、実際、心の中でも感じているようには思えなかった。
自分の置かれている境遇を完全に受け入れ、自らの責任において起きたことと認識しているように感じられた。
思うに、人間は何も所有していなくても、自分の心の内面のみで幸福を感じられるようにDNAが設計されているのではないかと思う。
原始時代の人間が最低限の衣食住で生き長らえることが出来たことを考えると、人間は物質的豊かさがなくても、精神的豊かさのみで幸福を感じられるように出来ているのだと思う。

不平、不満はこの本来、全ての人間に平等に備わっている精神的豊かさに気付かないだけでなく、その本質を自ら破壊するような生き方をしていることにより、他人と比較することで生じてくる感情ではないかと思う。
あとは自分の身に降りかかってきたこと、起こったあらゆることに対し、受け入れたり責任を引き受けることをせず、不利、不運なことは他人のせいだとする構えを持っていると、不平、不満に支配されることになる。
うつ病や対人恐怖などの精神疾患だって、自分の受け止め方の誤りが原因で発症するものなのだ。他人の言動はきっかけであったにしても、そのことが直接の原因とはなるわけではない。

よく、新聞の読者投稿欄で自らの境遇に対し政府に不平、不満をぶちまけている方がいるが、今置かれている境遇が自ら招いたことを受け入れようとしていない方だと思われる。
彼らはそのことに気が付いていない。原因を外のことにすり替えている。
今の境遇が耐え難いのであれば、それを感じないまでに地道に独力を重ねていくしかないであろう。あのデリバリーの青年のように。
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i指の音がピシャンピシャン撥ねながら弾いたヴィラ・ロボス「前奏曲第1番」

2022-10-09 18:11:38 | ギター
買い物に出かける前にちょっと時間があったので、寝る前1曲シリーズの前倒し録音をしてみた。

ヴィラ・ロボスの「前奏曲第1番」

前よりか少しずつよくなってきているとは思うが、半音スライド下降部の押さえがいまいちだ。
ここは次回までに意識して練習してみよう。

i指の音がピシャンピシャン撥ねらせながら夥しいとはいわないまでもちょっと多めの汗を手のひらにかきながら弾いたヴィラ・ロボス「前奏曲第1番」 使用楽器:ペンペン楽器 2022年10月9日17:44
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首から鎖骨に移動したしっしんのかゆみに耐えながらおニュー弦で弾いたフリア・フロリダ

2022-10-09 17:14:42 | ギター
3連休の中日。
これから天気が崩れてくるようだ。
今日やっと、来年演奏するマンドリン合奏演奏会の曲で入手できている楽譜を全て印刷した。
だけど今日は練習しなかった。明日やることにしよう。

変わりに寝る前の1曲には未だ早いが、レパートリーにするべく練習を重ねていこうと決めた曲、フリア・フロリダを録音してみた。
弦を張り替えた直後なのでチューニングがずれてしまっている。
また冒頭のハイポジションの音で原因不明の雑音が。
ダカーポした後に乱れてしまったのが惜しいが、以前よりか少しか良くなったか?。

首から鎖骨に移動したしっしんのかゆみに耐えながら、おニュー弦に張り替えたペンペン楽器で額と足の裏と手のひらにさほど汗をかかずに済んで弾くことの出来たフリア・フロリダ 2022年10月9日16:47

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