晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

ディーン・R・クーンツ 『ファンハウス』

2011-05-29 | 海外作家 カ
この作品は、クーンツが「オーウェン・ウェスト」名義
で書いた、映画のノベライズ版なんだそうです。
というか、そもそも映画の「ファンハウス」というのも
知らないのですが、あとがき解説によると、名作ホラー
とか。

しかし、映画での話は、この小説では第3部のところだけ
で、前の1~2部は、クーンツの創作となっているそうで
す。

カーニバル「移動遊園地」の中にある“ファンハウス”の
オーナー、コンラッドと妻エレンの間に子どもが産まれる
のですが、その子はまるで怪物の様相で、日頃エレンは夫
から暴力を受けていて、怒りが我が子に向けられ、ある夜、
エレンは子どもを殺してしまいます。
怒り狂うコンラッドですが、エレンを追い出すだけにとどめ
るのです。

それから年月が経ち、エレンは過去を隠したまま、おとなしい
男と再婚し、姉エイミー、弟ジョーイの2人の母となります。
エレンは母親からキリスト教の教えを強迫的に受けていて、そ
れに嫌気がさして家出してカーニバルの一員となりコンラッド
と結婚したという経緯があり、子どもたちには同じ過ちをくり
返してほしくないと教育熱心になるのですが、しかしエレンの
子どもに対する思いは自分がかつて受けた苦しみと同じものを
与えていたのです。

そんな中、エレンの住む町に、カーニバルがやって来るのです。
コンラッドは、エレンが再婚していたとして、10代の子ども
がいるであろうと推測し、移動中にそれらしい少年や少女を探
すのですが、なかなか見つかりません。

しかし、コンラッドは、かつての妻、我が子を殺した憎い女に
面影のある少年(ジョーイ)を見つけます。一方、エイミーは
高校の友達たちとカーニバルへ行くのですが・・・

映画には無かった“伏線”を見事に付け足して、さらに恐怖を
煽りまくります。

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