晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

パトリシア・コーンウェル 『接触』

2011-08-06 | 海外作家 カ
この「検屍官」シリーズも、『接触』でようやく8作目を
読み終えたことになるのですが、じっさいにはまだまだ
続いているので、先は長いです。

基本設定としては、バージニア州の検屍局長のケイ・スカー
ペッタ(弁護士の資格も持つ)と、リッチモンド市警察警部
のピート・マリーノがコンビを組んで難事件を解決、はじめ
は男尊女卑のかたまりであったピートは、上役にあたるのが
女性で、ケイにあからさまな敵意があったのですが、徐々に
パートナーとしてお互い敬意を持つようになります。
そこにたびたび登場するのがFBIのベントン・ウェズリー。
ロンドンで爆破テロに巻き込まれて死んだケイの最愛の人、
マークの親友だったベントンは、ケイとお互い惹かれあうよう
になりますが、ベントンは妻子持ち、そしてそんなふたりの
仲が面白くないピート。
ケイの姪ルーシーはコンピュータの天才で、現在はFBIに
勤務。

ゴミの処分場から出てきた、手足と首から上の無い、胴体だけ
の死体。これに似た事件が、10年以上前にアイルランドで
起こっており、ケイはアイルランドへ飛び、調べてみることに。

検屍をして、遺体の身元が分かれば一気に事件解決に近づくの
ですが、胴体だけでは難しく塞がっていたところに、ケイ宛に
一通のメールが。送り主はdeadoc(死のドクター)という名前
で、そこには切断された手足の画像が・・・

胴体には、伝染病と思われる“できもの”があり、それが何か
特定できなかったのですが、チェサピーク湾に浮かぶ住民400
人ほどが暮らす小さな島で、天然痘らしき病状で死んだ老婆が。
その体を見てみると、あの胴体だけの遺体にも似たような症状
が・・・

今回は、ただでさえ薄気味悪い犯行で、犯人像もまったく見えず、
そんな中にあってさらにケイが伝染病に感染にた疑いで緊急隔離
されてしまったり、捜査をジャマする刑事が出てきたり、相変わ
らずルーシーは悩み多く、ベントン、ケイ、ピートの熟年三角関係
は・・・もうちょっとネタを絞っても良かったんじゃないの、と
思うくらい、てんこ盛り。

最後に、マークへの思いに整理をつけるために、事故現場に訪れた
ケイは、ベントンから衝撃的な事実を聞かされます。それが次の
シリーズにどう影響していくのか、楽しみ楽しみ。

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