晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

宇江佐真理 『黒く塗れ 髪結い伊三次捕物余話』

2015-07-20 | 日本人作家 あ
気がつけば、このシリーズも5作目。前に投稿したのを確認してみたら、3作目「さらば深川」は投稿しているのに、4作目「さんだらぼっち」は投稿してない・・・何故だ。
というわけで、4作目の投稿をすっ飛ばして、後日覚えてたら書きたいと思っとりますハイ。

「蓮華往生」では、最近、浅草の天啓寺にある大きな蓮華の中に入ると極楽往生できると、年寄りたちが順番待ちしているとの噂。しかし、まったく健康な人までも蓮華に入ると死んでしまうというのがどうのも解せないと、奉行所は隠密廻りの同心、緑川に様子を探るように命令。そのうちに、緑川の妻が熱心に件の天啓寺に通っていると聞き・・・

「畏れ入谷の」では、両国の広小路で侍が酔っぱらってるところを伊三次らが発見。彼の藩の同僚たちも「まあ酔って暴れたいのも気持ちは分かるから放っておいて」という感じ。のちに聞いた話では、その侍の妻、おたきが大奥に女中奉公に上がっているのですが、どうやら将軍に見初められたというのです。しかしおたきは自分には夫がいると拒否。ところが大奥の年寄からはありがたくお受けしろと言われ、さらに夫の勤めている藩の上司にもその話が伝わり、妻に去り状、離婚届を出せと・・・

「夢おぼろ」では、伊三次が知り合いの大工から、富突き、今でいう宝くじの話を聞き、買ってみることに。たまたま伊三次の客である八丁堀の与力の息子に富突きの話をしたら一緒に行きたいと。当たったら、ある女性にぎやまんの高価な簪を送りたいというのです。ところで、八丁堀同心、不破の息子、龍之介の通う剣の道場に、女性の剣士がいるのですが、親に見合いをせっつかれてしぶしぶ受けて破断、相手の男からぎやまんの簪をもらったというのですが・・・

「月に霞はどでごんす」では、男女の心中の水死体が見つかり、その捜査の中で、ある太鼓持ちが浮かんできたのですが、どこにいるのかわかりません。調べていくうちにその太鼓持ちは元武士ということがわかり・・・

表題作「黒く塗れ」では、伊三次の客のお内儀が奇妙な行動をしているというので、調べてみると、そのお内儀は店の金を盗んで、こっそり出かけてある寺へ行き、そこで謎の男に手渡していたのです。ところが、伊三次が別件で女性が謎の行動を取っているとの話を聞いたのです。その共通点は「黒く塗れ」という言葉なのですが・・・

「慈雨」では、伊三次の知り合いで巾着切りの直次郎が登場。直次郎は掏摸で、あるカタギの女に惚れて掏摸から足を洗い、今は花屋をやっています。そんな直次郎の消息を伊三次は久しぶりに知り、まだ惚れた女への想いはあるのですが、その女とは伊三次の知り合いの娘さんで、いくら足を洗ったとはいえ元掏摸を紹介していいものか悩みますが・・・

今作で伊三次とお文のあいだに男の子が産まれます。さてこれからどうなっていくんでしょうか。

コメント
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