rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

連邦準備銀行が純民間銀行であることについて

2008-11-03 18:29:54 | 政治
アメリカの連邦準備銀行が日本銀行や欧州中央銀行などと違い、純粋な民間銀行であることを最近知りました(主に「次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた」ヴィクター・ソーン著/副島隆彦訳)。どうもこれは知っている人には常識だけれども、知らない人はアメリカの連銀は私同様政府の公的機関と勘違いしていると思います。普通にWikipediaにも私企業であることが明記されていました。今回の金融危機においてもFRB(連邦準備理事会)は対応する中心的存在として大活躍をしていますが、連銀が政府でなく私企業や個人が株主であるとすればこのFRBの対応というのも果たして誰の利益のために仕事をしているのか怪しくなります。

日本銀行も株式公開をしていて、一般の人も株を持てますが、政府が55%の株を所有していることと、株主は運営に対する干渉ができないことが法律で明記されているので私企業とは異なります。

私はどこかの小国の中央銀行が私企業であっても問題ないと思うのですが、世界の基軸通貨であり、日本が数百兆円もの国債を買わされている国の通貨発行権を一私企業が持っているということが問題だと思います。そもそも合衆国憲法には通貨の発行権は議会にあると規定されているにも係わらず、憲法違反の連邦準備法が1913年に施行されてFRBが作られました。そして主にヨーロッパの銀行家達が株主になることでFRBが運用されてゆきます。この辺の経緯はネットでも調べる事が出来ます。現在でも連銀の主な株主は欧州の銀行家やシティ、チェースマンハッタンなどの一部の銀行であってアメリカ政府ではないようです。またFRBから通貨発行権を取り上げようとしたマクファーデン下院議員やJFケネディ大統領はいずれも殺害されてしまい、今や誰もこの状態を正そうとする政治家はいません。

なぜ私企業が中央銀行であってはいけないかというと、公定歩合を上げるも下げるも自由であり、その公定歩合によって貸し出した金を返してもらう時に得る利息はまるまる儲けになり、輪転機で紙幣を印刷する経費だけで金を印刷した分そのまま自己資本にしてしまうことができるからです。その自己資本で国から国債を買って利息付きで返してもらえば税金をまるまる儲けとして懐にいれることもできます。日本や中国が大量に持っているアメリカ国債も「売却」となれば輪転機で大量にドル紙幣を印刷して紙束の山をコンテナで届けさえすればすむことで、後はアメリカ政府が破産するまで税金で返してもらう算段をすればよいということになります。

ところが、アメリカの会計監査院は2007年11月にすでにアメリカ政府の財政破綻宣言をしていて(http://moneyzine.jp/article/detail/42407?p=1)、著名人たちはすでに米ドルを見限り始めていたんですね。しかも国際決済銀行(BIS)の推計するデリバティブの総計は516兆ドル(5京円?)というアメリカの国家予算(3兆ドル)の170年分などという想像できない額だそうなので(http://moneyzine.jp/article/detail/103963)実はFRBが私企業だろうがアメリカの公的機関であろうがもう関係ないのかも知れません。

アメリカの政治家が真にアメリカ国民の幸福と国益を考える人達ばかりであれば良かったのでしょうが、民主、共和どちらに転んでもFRBを自由に操る一部の財閥の利益になることしかしない人達で占められている、またそうなるように政治資金が与えられているとしたら「連邦準備銀行が私企業であること」はアメリカの宿痾(長い事患っている病気のこと)の象徴ともいえるでしょう。

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