久しぶりにわがゼミ(前任校)の卒業生と会う。彼女はセールス・プロモーションの専門会社に勤めていて,その会社の社長も同席された。ぼくの元上司との接点がわかり,世間の狭さを実感する。それはともかく,いろいろ話しをするうちに,「クリエイティブ・マーケティング」の対象として「店頭」も見逃せないなあ,という気になってきた。
これまで消費者行動における店頭の重要性を理解していなかったわけではない。しかし,どうしても数値化された世界へのこだわりがあって,POSデータの分析か,せいぜい店内動線の研究まででとどまっていた。だが,そういう姿勢で「クリエイティブ」を語ることには限界があると,いまさらながら反省する。
今後はまず,授業かゼミで「店頭」をうまく取り上げられないかと思う。誰しも買物はする。だから店頭は,学生にとってもリアルに体感できる場であるはず。そこにどう「科学」を絡め,かつクリエイティブな発想を引き出すことができるか。幸い周囲には,こうした問題意識で先行する友人たちが何人かいる。まずは彼らから学ぼう。
さて,今日の大仕事は,学生が書いた論文の審査である。ふだんの学生の印象から想像されるのと違い,意外としっかり書いている(匿名化されていて誰が書いたかはわからないが)。そこで「手加減せずに」読むと,テクニカルな問題が目につき始める。だが重要なことは,どこまでリアリティに肉薄しようとしているかだ。
プロの研究者の場合,抽象化された世界である程度小器用に論を展開できる。学生にはそんな真似はできないし,それを求めるべきでもない。むしろ,方法論は素朴でいいから,果敢にリアリティに立ち向かうべきだろう。そしてそれに首尾よく成功したとしたら,プロの小細工などかすんで見えるだろう。
「店頭」に注目することの可能性も,そういうところにある。もちろん「店頭」に限らず,あらゆる「前線」にチャンスがあるはずだ。
これまで消費者行動における店頭の重要性を理解していなかったわけではない。しかし,どうしても数値化された世界へのこだわりがあって,POSデータの分析か,せいぜい店内動線の研究まででとどまっていた。だが,そういう姿勢で「クリエイティブ」を語ることには限界があると,いまさらながら反省する。
今後はまず,授業かゼミで「店頭」をうまく取り上げられないかと思う。誰しも買物はする。だから店頭は,学生にとってもリアルに体感できる場であるはず。そこにどう「科学」を絡め,かつクリエイティブな発想を引き出すことができるか。幸い周囲には,こうした問題意識で先行する友人たちが何人かいる。まずは彼らから学ぼう。
さて,今日の大仕事は,学生が書いた論文の審査である。ふだんの学生の印象から想像されるのと違い,意外としっかり書いている(匿名化されていて誰が書いたかはわからないが)。そこで「手加減せずに」読むと,テクニカルな問題が目につき始める。だが重要なことは,どこまでリアリティに肉薄しようとしているかだ。
プロの研究者の場合,抽象化された世界である程度小器用に論を展開できる。学生にはそんな真似はできないし,それを求めるべきでもない。むしろ,方法論は素朴でいいから,果敢にリアリティに立ち向かうべきだろう。そしてそれに首尾よく成功したとしたら,プロの小細工などかすんで見えるだろう。
「店頭」に注目することの可能性も,そういうところにある。もちろん「店頭」に限らず,あらゆる「前線」にチャンスがあるはずだ。