愛しきものたち

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玉泉寺の石仏-1

2007年12月02日 | 石仏:滋賀

現在では高島市安曇川町になっている玉泉寺は琵琶湖湖西の真ん中辺り、比良の山並みが湖岸近くまで迫る山裾を越えた平野部の集落にある。

玉泉寺は行基菩薩野開基と伝える古刹ですが現在では天台真盛宗総本山西教寺(坂本)の末寺となっています。

この寺はまさしく石仏の宝庫、先ず山門手前の石段横には三田浄土坂地蔵と名づけられた、像高1m足らずの地蔵が地蔵堂の中から出迎えてくれる。

短い石段をく野路に曲がって山門を潜ると山門右手脇には宝塔や層塔と共に大きな丸彫りの阿弥陀如来などが1列に並んでいる。

この地を訪れた第一目的の五智如来石仏はすぐ右手のすこし小高くなった墓石群の前に1列に整然と並んでいる。

その大きな丸彫りの石仏は圧巻で、宝冠をいただいた大日如来を真ん中に左から阿弥陀、薬師、大日、弥勒、釈迦の五智如来が並ぶ。

像高ほぼ1.5m、丸彫り石仏としては大きく、以前に紹介したこの近くの鵜川の石仏に良く似た作風がみられ、たぶんに同時期のものだと思われます。

鎌倉期の石仏ほどの力強さがなく室町期の像立だということです。

この五智如来の前にも少しミニチュア化した丸彫りの阿弥陀石仏が在って、同じ室町期の同じ作風のように思われます。

撮影2006.12.10

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