愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

頭塔の石仏

2007年05月07日 | 石仏:奈良

へえ~~これが頭塔か・・・??まるで日本のピラミッドやなあ・・・・・。

ここを、最初に訪れた時の感想ですが、その後最近になってあるTV番組が日本のボロブドールとして紹介しているの見た事がある。

奈良公園を少し南に外れた、どこにでもある民家の建ち並ぶなかにあって、入口の扉も閉っているため、それだけを目的に行かないと見逃してしまうかもしれない。

車で行っても駐車場はありません,又入り口も閉まっており管理人宅まで開けていただくように、お願いに行かなければなりません。

ただし一見の価値はあります。

もともとは、奈良時代の高僧、玄肪の首を葬った塚であると古くから言い伝えられていたらしいが、昭和に入って東大寺の高僧、実忠和上(じっちゅうかしょう)の造った「土塔(どとう)」にあたるという説が唱えられ、現在ではそれが定説となっているらしい。

見ての通り、ピラミッドのミニチュア版??、ボロブドールの日本版とも言える景観をしていますがさすがに、四方の仏龕におさまった石仏は、優雅な奈良文化を感じさせられる素晴らしいものです。

入り口から石段を登って左手順路を行くと、小さな木立の下には半ば土と草にうずもれた浮彫如来及侍者像。

この先、直角の曲がって、整備の整った石組み頭塔の西面に出る。

西面は南側半分ほどが未整備の築山状に樹木が生えていて、その間にある何体かの石仏は通路からは確認することができない。

通路は木製のデッキになっていて頭塔の石積みには近づけないよう柵が設けてある。

北側のデッキは少し広場になっていて、解説板などが設置されている。

各石仏は、小さな瓦屋根の庇を持ち、その下の石龕に収まる形になっている。

往時、この頭塔には44基の石仏が配置されていたと考えられているらしいが、現在確認されているのは28基、そのうちの1基に関しては郡山城の石垣に転用されているのが確認されています。

これは僕も確認に行きましたがとても見える位置にはなく、確認できていません。

奈良時代の石仏が、こうして何体も見られるところは他にはなく、石仏ファンには見逃せないところです。

頭塔の詳しい資料

撮影2006.9.10

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