毎週TVドラマ「BOSS」の2NDシーズンを見ている。前ふりの話に続いてオープニング・テーマである
Superflyの『ALRIGHT』が流れるのだが、これは09年の1STシーズンの時と同じである。それだけ
『ALRIGHT』の曲の印象とドラマ「BOSS」のイメージが強烈に結びついていたということであり、
2年越しで楽曲が使用されたことで、消費されつくされたはずの楽曲に普遍の延命処置が施されたと
思うと痛快である。
掲載写真はSuperflyの新譜「Mind Travel」。タイアップ曲が多いのを個人的には良しとはしないが、
需要の高さの証明にはなるだろう。実際に聴いてみると、これはよくある「歌姫」などという言葉で表現することが
愚かしいことに気付く。「歌姫」という言葉が、洋の東西を問わずこれまでにどのくらいの人に対して
使われてきたかに興味は無いし、そんな言葉は次から次に登場するわかりやすい「彼女たち」に
当てはめて使い捨てればよい。
2011年、時代と我々はSuperflyを「新しいロックの女神」とすることを、喜んで許容したのだ。
えっ、俺はその「我々」とやらには含まれていないって?。それは結構。(笑)
今回のカバー・ソング100選は、基本的にロックやポップスのフィールドにいる人達が英語でカバーした曲を
選んでいる。つまり、わかりやすい「洋楽カバー」である。そんなものだから、日本語でのカバーは
今回は対象外である。かつて当ブログでカバー集を編んだ時には必ず日本人のアーティストを選んだのだが
今回はこの2曲。
ボニー・ピンクが05年に出したカバー・アルバム「REMINISCENCE」(掲載写真左)には、可愛らしい
アレンジで演奏されたフェアグラウンド・アトラクションの『PERFECT』が収録されている。少ない楽器と
少ない音数が、メロディーの良さを浮き彫りにする。
Superflyはシングル「How Do I Survive?」のカップリングに収録された、フリーの「MY BROTHER
JAKE」のカバーを選んだ。最近はライブはともかく、シングルのカップリング曲で洋楽カバーを収録してくれない
のが残念なのだが、08年に録音されたこのカバーの出来の良さに触れると、尚更その想いは強くなる。
ポール・ロジャースに負けない伸びやかで瑞々しい歌唱は、ボーカリストとしての魅力が全開であるのと
同時に、この曲を選んだセンスに脱帽である。
これが日本代表だ。