プン吉 punkichi の台所★海外遠征大好きな、完全禁煙南国料理店「島結」は飛ぶ!

台所は料理するだけの場所でなくいろんなことを思う場所♪南国料理・泡盛の店「島結」からのお知らせもあるよ

変身 その2

2006年09月05日 | 毒バリ
仕事帰りのある夜のこと、とても危ない運転をしている2輪車
二人乗りのそのバイクは、とんでもない急スピードで左折して大きな通りに入ってきたので、危うく私達の車に接触しそうに!

ダンナはクラクションを鳴らして、その運転手を少しの間睨む
私も助手席から相手と目が合う

「全く!危ない」

そんな気持ちを含めた顔で男の顔をチラリ

その男は異常に興奮した目で私達を見て、何か言っているみたい…

あきらかに普通の目じゃないよ
お酒でも飲んでいるんだろうか?

信号が変わって併走する形なったら男は、車にピッタリと近づいて
何か叫び続けている

「ちょっとぉ、異常だよ~あの人」

そのうち信じられないことが…
信号待ちになった私達の横にピッタリくっつけてバイクを停車して、自分のヘルメットを脱いだで手にしたかと思うと、大声で叫びながら助手席側の窓をヘルメットで叩き始めた!

バン バン バン

「ぎゃーーーーーーーー!」

私は恐怖で半泣き

途中にあるポリスステーションに助けを求めても、最終的には結局はお金を要求されるだけだし、かといってこのままじゃ何をされるかわからない

常軌を逸した行動に、後部席にいる男は、その行動を制止しようとしているけれど、言うことをきく様子はなし

幸い時間は遅く、対向車は少ない
ダンナは運転のスピードに緩急をつけながら、信号のタイミングを見計らって、急停車、メイン通りから右折して別の通りに滑り込む

「ふーっ、助かった…殺されるかと思ったよぉ」

マジで怖かった
私の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃ…ダンナも顔色が悪い

あの大きく見開かれて血走った目は、土産物屋で売られている

バリ舞踊の悪魔のお面そのもの

そう、バリ人は怒った時や興奮した時にはああいう顔をするんだ!

バリはクタでのテロ事件以来、観光客が激減し収入が減ったり仕事がなくなった人たちが沢山いる
やることがない若者は、夜な夜な道にたむろして時間を過ごしたり、ギャンブルしたり…安全な楽園なんて嘘みたい
あの男も仕事にあぶれて、ギャンブルでもして負けたのかも?

「今日の事は別としても、毎日同じような時間に同じ道を通るのはあかんかもなぁ」

そして私達は考える

バリ人変装大作戦

またの名を

「コスプレ・ンパチャラ(お祭り)」

バリでは365日どこかで必ず祭事があるから、祭事に参加した人の格好であれば遅い時間に車に乗っていても不思議はないし、バリの神様の儀式に参加した人達だということがわかれば、例えそれが外国人であってもおかしなことをしてくる人は少ないはず

でもなんでお祭り参加者ってわかるの?

って思うでしょ?
想像のように民族衣装は暗がりじゃわからない

でもバリ男性の正装は

頭が重要!

ウダンと呼ばれる飾り鉢巻を必ず巻くの

これは金の刺繍がしてあったり、派手なプリント生地だったりするので薄暗い車内でも結構目立つ

日焼けしたダンナがこれをかぶればそれだけでOK

仕事が終わり、スタッフに別れを告げてから一つ目の角を曲がる…
ダンナはかばんから取り出したウダンを頭に装着!

完成~

「しかしなー、毎日毎日なんでこんなこんなことせなあかんのやろ」

ちょっと嬉しそうで、ちょっと情けなさそうな顔だね

でもまあまんざらでもなさそうだし

「身を守る、あなたのコスプレ忘れずに!」