クトゥさんは、レントゲン検査で骨に異常が無いことを確認しただけで、翌日には家に帰された
ぬあんだと!?
どういう病院なんだ!
わかっちゃいるけど、レントゲンだけ?
CTとかMRIしてくれないの?
おいおい…
無理な話だよね…ジャカルタの大きな病院にでも行かない限り、ありえない
いや、バリのお金持ちはシンガポールの病院に行くって言うしなぁ
数日後、私達はクトゥさんと仲良しのダユ・オカの案内で
彼女の家へお見舞いに行けることに
治療費の足しにしてもらうためのお見舞金と、普段はあまり口にしない輸入物の高級フルーツをカゴいっぱい
「あとは必要なもの、他にないかきいてみましょ」
彼女の村は、観光客があまり足を踏み入れない場所
途中、自分達以外の外国人とすれ違うことはまずない
美しい水田風景が続く道を、海の方向に向かう
大きなバニヤンツリーのある寺院近く、子供達が遊んでいる
「この先は狭くて車は無理ですから、ここから歩きます」
ダユ・オカの指示で車を降り、細い路地を歩いていく
外国人が珍しいのか?
大勢の子供達が集まってきちゃった…
視線がすごいぞ!
でもクタやウブドの観光客慣れした子供たちとはちょっと違う…
親しげに側に来たり、話しかけたりせずに、少しはなれた所から見守るようについて来るだけ
村の大人は、私達が誰なのか察している様子
レストランで働いている子が怪我をしたから、お見舞いにやってきた外国人はお店のボスに決まってるからね
門を入るとすぐに竈のある炊事専用の建物があって、そこを通り過ぎた別の建物の入口、日本で言えばタイル張りのエントランスのような場所に、クトゥさんがいた
マットレスをタイルの上に敷いて、クッションに寄りかかるようにしている
彼女の頬には大きな擦り傷
ムチ打ちになったのだろうか、首には固定具がついていて暑そう…
「ぷんさん…ごめんなさい」
最初の彼女の言葉は謝罪
仕事に行けない事を申し訳ないと思ってるんだ
思いがけない第一声に、涙があふれる
泣いちゃダメなのに…でもこんな状況の彼女に謝罪させてることが辛いよ
「大丈夫、何も心配要らないから、ゆっくり休んで早く元気になってね」
「ありがとうございます」
犯人は見つかって、治療費の半分を負担してくれることになったらしい
半分なのは解せない話だけど、通常の事故には警察を介入させないのがここのやり方
バリ人の多くは正式あ運転免許を持っていないから、警察を間に入れると面倒なことになる…
両方から多額の罰金を徴収して懐に入れたりするのは当たり前
そんな事になりたくない庶民は、事故の当事者同士が痛み分けのうえで折半という形を取らざるをえないんだな
クトゥさんの治療はレントゲンで異常なしで終了
飲み薬(抗生物質と痛み止め)が処方されただけだと
ひどすぎる!
嫁入り前の女性の顔なのに、それだけ?
痕になるんじゃないのか!!!!
でもここでの庶民への医療ではこれが精一杯なのかな…
治療はしてもその後どうなるかなんてことまでは気にしてくれるはずもない
日本だって少し前まではそうだったんだもんね
彼女はずっと私の手を握ってる
彼女をどうやって元気付けていいのか私には見当がつかないんだ…
情けないなぁ
ぬあんだと!?
どういう病院なんだ!
わかっちゃいるけど、レントゲンだけ?
CTとかMRIしてくれないの?
おいおい…
無理な話だよね…ジャカルタの大きな病院にでも行かない限り、ありえない
いや、バリのお金持ちはシンガポールの病院に行くって言うしなぁ
数日後、私達はクトゥさんと仲良しのダユ・オカの案内で
彼女の家へお見舞いに行けることに
治療費の足しにしてもらうためのお見舞金と、普段はあまり口にしない輸入物の高級フルーツをカゴいっぱい
「あとは必要なもの、他にないかきいてみましょ」
彼女の村は、観光客があまり足を踏み入れない場所
途中、自分達以外の外国人とすれ違うことはまずない
美しい水田風景が続く道を、海の方向に向かう
大きなバニヤンツリーのある寺院近く、子供達が遊んでいる
「この先は狭くて車は無理ですから、ここから歩きます」
ダユ・オカの指示で車を降り、細い路地を歩いていく
外国人が珍しいのか?
大勢の子供達が集まってきちゃった…
視線がすごいぞ!
でもクタやウブドの観光客慣れした子供たちとはちょっと違う…
親しげに側に来たり、話しかけたりせずに、少しはなれた所から見守るようについて来るだけ
村の大人は、私達が誰なのか察している様子
レストランで働いている子が怪我をしたから、お見舞いにやってきた外国人はお店のボスに決まってるからね
門を入るとすぐに竈のある炊事専用の建物があって、そこを通り過ぎた別の建物の入口、日本で言えばタイル張りのエントランスのような場所に、クトゥさんがいた
マットレスをタイルの上に敷いて、クッションに寄りかかるようにしている
彼女の頬には大きな擦り傷
ムチ打ちになったのだろうか、首には固定具がついていて暑そう…
「ぷんさん…ごめんなさい」
最初の彼女の言葉は謝罪
仕事に行けない事を申し訳ないと思ってるんだ
思いがけない第一声に、涙があふれる
泣いちゃダメなのに…でもこんな状況の彼女に謝罪させてることが辛いよ
「大丈夫、何も心配要らないから、ゆっくり休んで早く元気になってね」
「ありがとうございます」
犯人は見つかって、治療費の半分を負担してくれることになったらしい
半分なのは解せない話だけど、通常の事故には警察を介入させないのがここのやり方
バリ人の多くは正式あ運転免許を持っていないから、警察を間に入れると面倒なことになる…
両方から多額の罰金を徴収して懐に入れたりするのは当たり前
そんな事になりたくない庶民は、事故の当事者同士が痛み分けのうえで折半という形を取らざるをえないんだな
クトゥさんの治療はレントゲンで異常なしで終了
飲み薬(抗生物質と痛み止め)が処方されただけだと
ひどすぎる!
嫁入り前の女性の顔なのに、それだけ?
痕になるんじゃないのか!!!!
でもここでの庶民への医療ではこれが精一杯なのかな…
治療はしてもその後どうなるかなんてことまでは気にしてくれるはずもない
日本だって少し前まではそうだったんだもんね
彼女はずっと私の手を握ってる
彼女をどうやって元気付けていいのか私には見当がつかないんだ…
情けないなぁ