プン吉 punkichi の台所★海外遠征大好きな、完全禁煙南国料理店「島結」は飛ぶ!

台所は料理するだけの場所でなくいろんなことを思う場所♪南国料理・泡盛の店「島結」からのお知らせもあるよ

エルナのバリ島人生1

2006年03月24日 | 毒バリ
いつも元気なエルナに笑顔が無い…ため息ばかりついている
キッチンの話しを一段落させて、事務所に戻った私に

「ねえプンちゃん、うちのハズバンドが口をきかないの」

スマトラ島のメダン出身のエルナは、まだバリの生活に馴染めない

ご主人とはビンタン島のリゾートホテル勤務時代に知り合って、優しい彼の笑顔に恋しちゃったんだとか
しかしだ…
ご主人はバリ人男性のDNAを見事に発揮し、エルナの目を盗んで別な女性とも付き合っていたことが発覚!エルナはそこで自らこの恋にピリオドを打つ

エルナは本当に可愛くて、頭のいい女性だから他の男性が放っておくはずはない
飛行機の中で知り合ったオーストラリア人の男性といい感じに~
しかしだ…
そのことを人づてに知ったご主人はエルナに電話をかけて告白

「なんで外人となんか付き合うんだ!ボクは今でも君を愛しているんだ!結婚しよう!」

エルナはそのパワフルな愛の告白にグラッ!

家族の反対を押し切って1週間で結婚することを決めて、ご主人の生まれたバリに住むことに…

モスリムのエルナは、結婚前に改宗しバリ式の結婚式を挙げなければならない
結婚に反対しているエルナの父親は出席せず、母親だけがバリを訪れ出席したけれど、それこそ針のむしろ

だってバリヒンズーのお祝い料理は「豚」って決まってる

モスリムの母親は娘の祝い膳にも手をつけられないなんて…

バリ人同士は普段バリ語で会話するから、インドネシア語ではない会話が飛び交い、視線は矢のように飛んでくる…エルナの母親は鬼の穴に嫁ぐ娘を涙で見送りながら、娘の愛の成就を願ったに違いない

エルナのご主人は運悪く?長男
バリでは長男はしがらみが多く自由が無い反面、とってもとっても大切にされるうえに発言権も絶大、昔の日本ってころかな?
で、結婚後のご主人の仕事をどうするか家族会議が開かれた
???って思うでしょ?
これがバリでは普通のことみたい

近しいファミリーが一同に会し、今後の職場をどうするべきか

「ファミリー人生選択会議」

が行われる(本人の意志はどうなるのかな?私は知らんけど)

「海外のホテルでもっとキャリアを積んで欲しかったのよ、私も一緒に海外で働けばお金もたまるし、それがファミリーにとってもいい事だって思っていたの」

ドバイやシンガポールで仕事経験のあるエルナは、海外志向が強いうえにそれに馴染むことが出来きちゃう柔軟なタイプ、そう望むのは当然

でもファミリーの下した決断は

実家になるべく近いホテルで働くべき

「フォーシーズンズ・サヤンで働く事に決定しちゃったの」

「「でもさ、フォーシーズンズなら日本にもあるし、他の国2だってあるじゃない?今からだって遅くないでしょ?転勤とかないの?」

「無理なのよ、海外勤務は希望しないことに決まったの」

「ファミリー会議で?」

「うん…」

長男はバリにいなくてはならない
これは本当のことみたい
バリは村単位で助け合って祭礼行事を行うから、長男はその先頭にたって率先して行動するのが当然とされてる
生き死にに関わることから、すべて共同で行うバリではそれに参加しなかったら自分の家の祭礼行事に誰も助けてくれなくなっちゃうからね
長男に生まれたら、特殊な事情が無い限り長期に亘って遠くに行ってしまうなんてありえない

「一昨日の村の行事で、私が豚肉を食べなかったことで少しもめちゃって…村の人や彼の親戚達が「食べなさい」って豚の丸焼きとかお皿に山盛りにして持ってくるの…頑張ってるんだけど生まれた時から食べたこと無いから、どうしても食べられなくて…彼の立場はわかるんだけど…

いつも笑顔のエルナは泣いていた
3人姉妹の次女で、自由な羽根を持ってたエルナ
バリに嫁いでから、その羽根は小さくたたまれたまま広がることは無いのかな?


海ぶどう

2006年03月20日 | ぼやき
あまりにも有名になってしまった

「海ぶどう」

本土では、昔はそんなに有名な食べ物じゃなかったんだけど…
昔は塩漬けになってて、それを水に放って塩ぬきして食べてたような気がする
今はパックに入って、そのままお持ち帰り~

海藻の一種でぶどうの房の様に見えて、艶々と輝いている
前にとんぶりのことも書いたけれど、深緑色とプチプチの触感は似ているかも?
カルシウムや鉄などのミネラル分が多く血圧を下げる効果もある、沖縄の長寿食のひとつ

この「海ぶどう」

絶対に冷蔵庫に保管してはいけない

適温は20度から25度で、30度以上の高温や10度以下の低温に注意
温度変化で縮んでしまうんだって

まるで沖縄の人みたいじゃない?

10度以下ってめったいにないでしょ(かつて9度の沖縄を経験したことあるけど)、あったら寒さで縮んじゃう!
で風が通る島だから都会のような30度以上っていうのもなかなかない

食べる時にポン酢やドレッシングをつけるんだけど、上からかけたり、和えてしまうとこれまた縮んでしまう…きつい刺激に適応しない所も沖縄の人っぽい

沖縄の人は本土に来ても戻っていく人が殆ど
私が好きだった人も「自分は沖縄の生ぬるい感覚が嫌だ」って言いながらも沖縄に帰っていった…
今はきっと、育った場所で海ぶどうみたいに完全適応しているに違いない

ご飯の上にタップリ海ぶどうをのせた「海ぶどう丼」っていうのがとっても有名だけど、最近はウニと一緒に軍艦寿司にしたり、冷パスタの上で沖縄風イタリアンの主役になってたりして、なんだかちょっとオシャレ
でも私はキラキ輝く海ぶどうを掌にのせて、そのままパクパクって食べるのが一番美味しい気がするな

那覇空港のお土産売り場で試食が出来るから、沖縄に行く人で「海ぶどう」未経験の方、ぜひ試してみて

琉球王国

2006年03月18日 | ぼやき
春の沖縄は天候不順
11日から17日までの1週間、日焼け止めを厚塗りする日もあれば、半そでじゃ外に出られないくらい冷たい風が吹いている日もある
午前と午後で全く天気の変わる日もあって、薄着したことを後悔したり…

かつて私は沖縄に恋してた

大好きな人が住む沖縄をたびたび訪れ、彼を通して沖縄を見て、感じる
苦味が癖になる「ゴーヤー」
豚の内臓がこれほどまでに美味しいものかとオドロキの「中味汁」
まるでお餅のようにもっちりと柔らかい「てびち」
ほんのり塩味に、豆の香りが濃厚な「島豆腐」
潮の香りの「海ぶどう」や柔らかな「あおさ」
沖縄ハーブ「月桃」
滋味豊かな食材、調理法にも興味津々

彼と一緒に時間を過ごさなくなってから、少し沖縄から遠ざかりバリを訪れてビックリ!

沖縄にソックリなんだもん

突き抜けた真っ青な空、咲き誇るハイビスカスとブーゲンビリア、珊瑚の塀、赤瓦、コンクリート作りの建物
ガムランが奏でるバリ音楽は、沖縄の音階と酷似している…
村の影絵劇の語りは、ウチナーグチの歌のよう
極めつきはこの言葉

ちゃんぷるー

意味も同じ

村の朝市で色とりどりのフルーツや、新鮮な野菜に囲まれて働く女達の明るさや強さはまさに沖縄女性の逞しい姿に重なるし、賭け事と浮気にうつつを抜かす男たちの怠け具合がまた沖縄っぽい

今回の沖縄の旅で出会ったライターの方とお話したら、沖縄の文化的背景を考えても交流があったことは容易に考えられることだって
そうだよね、かつて大航海時代の地図には、日本よりも琉球王国の方が大きく描かれていたんだから!

バリは宗教戦争で土地を終われたジャワのヒンズー教徒が移り住み、その後ヨーロッパや日本に翻弄された島

沖縄も日本、アメリカ、アジアのちゃんぷるー、そして沖縄の根っこは色々な文化を吸収して、許してきた

琉球王国

っていうところ

戦争の悲しい歴史さえもあの蒼い海が包んでしまうのかな?
ひめゆりの碑に手を合わせた日の夜は満月で、その光に照らされた糸満の海は金色…
なんて綺麗なんだろ

ちょっと感動しながら、さっき食べたモズクの天ぷらが美味しかったなあ~なんて思う私、色気無し…

愚か者その2

2006年03月10日 | 毒バリ
ダンナにあれこれ指示や注意を受けながら、やる気なげに働いていたロイケ

なぜか急に一生懸命働き始めた
どういう風の吹き回し?

そのうち、まじめな顔で私達にご注進

「大変な情報を手に入れました!このお店やばいですよ~」

ロイケの友人が土地登記の仕事をしていて「どう最近?」なんて話しになって、自分の勤めているお店の話をしたら、お店の土地はニョマンの土地でなく、店の裏に住む親戚のものだって…
実際には売買契約されていないにも関わらず、ニョマンは親戚のサインを偽造して、店の土地を強引に自分の土地にしてしまい、その親戚とはそれを機に犬猿の仲なったんだとか

「親戚が騒ぎ出したら、このお店はおしまいです」

まじ!?

「信じられないことですが、ニョマンは相当な悪人なんですよ!」

確かに裏の住人はお店には一切無関心だし、ニョマンの家とは比べ物にならないくらい掃除も行き届いているんだよねえ…そこだけ見ても気が合うとは思えない

心配になったダンナはニョマンに全てを確かめる

「親戚同士の揉め事があったことは確かやけど、今は親戚に毎月家賃を払ってるらしいわ」

が、モシモシ社長の話によると、裏の家とはやはり付き合いがないらしく、お互いの家で名前を出すのもはばかられるって

怪しいなあ…


「あのモスリム男は最低だ」

ニョマンが言うには、ロイケは時々ニョマンの家にやってきて、経営に口を出し、私達の悪口を言い、エルナを中傷をし、あることないことでっち上げていた!

ニョマンやデワが執拗にエルナを嫌う理由が、こんなところにも原因があったとは…

でもね、結果的にロイケは失敗なんだよね…

ニョマンにとってロイケは素性の知れない、大嫌いなモスリムってだけなんだから
くだらないご注進のせいで
「じゃあお前は店のために何をしている?何もしていないだろう!」

ってニョマンにどやしつけられ、出入り禁止

ニョマンに一喝されたロイケは、方向転換して私達に取り入ることに決め、ニョマンの悪事を探り当てたってこと
だいたいそんな偶然に、ニョマンの土地の話が友達から明かされるはずもない

愚かなコウモリ男

こんな策略を実行に移すには能力なさすぎなんだよね

当然ロイケにはお店を去ってもらう
スタッフには理由を明かさず、ロイケの事情と言うことにして…
最後の勤務の日、バイク通勤で汚れたクシャクシャの制服をスタッフ控え室に脱ぎ捨てて、ロイケは去った
スタッフの一人があきれたようにそれを手に取る

エルナはロイケ解雇の理由を知りたがり、仕方なく私達が全てを話すと泣き出しそうな顔で

「信じられないけど…つじつまが合う」

それ以上は言わないエルナ
あなたも傷ついたよね

コウモリ男の全てはウソで固められていたのかも

人を見抜く力、甘かったね私達

愚か者

2006年03月08日 | 毒バリ
最近マネージャーのロイケの様子がおかしい

フロアマネージャーとして雇った

長身、黒すぎない肌、松田優作似

でルックスのいい男

「TUGU BALI」っていう高級ホテルで、10人の部下を持つポジションにいたけれど、ホテルの仕事よりレストラン業が好きらしい
クルーザー内のバーテンダーとしての経験もあるし、飲食業経験は豊富だということでうちの店に応募してきたんだけど…

言ってたことぜんぜん違う

カクテルがちゃんと作れないどころか、シャンパンもまともに開けられないじゃないのー!背の高いグラスがトレーに並ぶと、ヨロヨロとそれを運ぶ姿のぶざまさが泣ける

バリ女性は頭の上に物を載せて運ぶ習慣があるから、バランス感覚が抜群!トレーニングは必要ない
背筋を伸ばしてサービングする姿は、どこの国の女性よりも素敵かも

一緒に働けば、彼に能力がないことは若いスタッフにバレバレ~
だから指示だけ出して、事務所に篭り「フロアスタッフのためのトレーニング資料」なんてのを作ってる…

トレーニングが必要なのはあんただよ!

しかも「コミッションは取らないこと!」なんてみんなの前で言っておきながら、彼がコミッションを取っているのがバレバレなんだよねー
ホテルで10人の部下がいた人とは思えないような振る舞いをするし、何を思ったのか急にマーケティング提案をしてくるんだけど、これがまたすっとんきょう
ここまで外すか?って感じ

マーケティングマネージャーとして雇ったエルナだけど、先進国のホテルで働いた経験もあってウエイトレスとしても能力を発揮、ロイケはこれが鼻についたのか、エルナのことを煙たがり始め、若いスタッフの前で「自分が上だと」誇示

ダンナにも、エルナがフロアに出ないように訴えてきたらしい

僕の仕事の領域が侵されている

あんたが仕事できないからだろーが!
可愛そうに、エルナは困惑してるよー

ロイケは高校生の時にジャカルタからバリにやってきた
妻と二人の子供がいて、ビーチサイドのクタから、ウブドまでバイク通勤
最初、ウブドに部屋を借りる予定なのでと、その事も給料に考慮して欲しいと言ってたけど、未だに部屋を借りている様子はない
奥さんは、クタのホテルでそこそこの地位について働いているキャリアのある女性だと言ってたなあ

イスラム教徒のロイケ、実家の父親の体調が思わしくないので、ラマダンが終わったら休暇をとってジャワに帰りたいとの申し出

お金がかかるので前借したいんです

自分の立場が危ういと感じたら、不払いされないように前借するんだって
テロで観光客は激減してる中、経営も大変だったけど、お金を渡し、だまって休暇を与えて帰省させたんだけど…

ロイケの休暇第一日目のこと
食材の買出しに出かけた私達は、そこで故郷へのお土産を買うロイケに遭遇

妻です

と紹介されたショーとカットの痩せた女性
ロイケの陰に隠れる姿は、とてもキャリアウーマンには見えないんですけど…
蚊の泣くような声で「ハロー」と言っただけ

多くの人と接する私達には、彼女が外人慣れしていない人だってすぐにわかる
ホテルのフロントの仕事で、しかも仕事ではマネージャークラスってことだったよね?
ありえない雰囲気…

本当は奥さんはホテルで働いてなんかいないんじゃない?もしかして子供が二人いるってのもウソなんじゃない?あの人本当は奥さんじゃないんじゃない!?

なーんて、不信感はどんどん膨らんでいく

実はこの不信感…

的中!!

ロイケって、なんちゅー愚か者!



女の子→おばちゃん

2006年03月04日 | 毒バリ
大忙しのお正月に結婚式をしたアグンライが妊娠
どう考えても計算が合わない…
バリではよくあることみたいだし、日本でもありがちの出来ちゃった結婚
まあ驚きはしない

野菜を刻んでる途中に 「うっ!」 トイレに駆け込む

お皿を洗ってるうちに 「あ!」 トイレに駆け込む

揚げ物してて 「おぇっ!」 またまたトイレに…

つわりがひどいみたいで、彼女はぐったり
あまりきつい仕事はさせられんなあ…

アグンライはお腹の子供成長と共に、シャイな女の子の影は日々消え去っていく
お腹の子供が外に出る頃には

立派なバリのおかあちゃん!

若いバリ女性は恥ずかしがり屋で、本当に可愛いらしいんだけど、結婚して身ごもったとたんに何かが変わり始める…
日本人だって多かれ少なかれそういうところがあるのは認めるけど、バリ女性ほどの変化はなかなかお目にかかれないよ

ビーチ沿いの小さな食堂で働いているおばちゃん(と思っていた)が、まだ25歳だと知った時の衝撃は大きい
そしてそれが身近なアグンライにも起こっている!

恥ずかしがり屋で、ダンナともあまり口を利かなかった彼女が、大声で

バパ(インドネシアでは目上の男性をこう呼ぶ)、今日の髪型変だよーぉ!ガハハハ!

って叫ぶ姿は別人

ダンナはショックを受けている

暑いから水浴びしていいですか?

とタオルを肩に引っ掛け、鼻歌まじりにトイレに消える後姿は中年女性の貫禄?いやおっさんに近いかもしれん…

まだ21歳なのに…

高校生が、観光業のトレーニングでアルバイトに来る時期があって、彼女の母親が私と同じ年齢だということが判明して、倒れそうになるのは彼女達

イブ(インドネシア語で目上の女性をこう呼ぶ)、なんでそんなに若いの?

化粧品や服装も関係はあるけど、やっぱり食べ物や紫外線を浴びる時間なんかが一番影響しているんじゃないかな?
紫外線はシワやシミの原因になるから、日焼け止めも塗らずに屋外で農業をするバリ女性達はお肌の老化が早い

食事も毎日同じような食べ物ばかり…
白いご飯にスパイスで炒めた野菜と辛いソースで和えたゆで卵
しかも彼らの多くは1日2食+蒸とうもろこしや蒸パンなどのおやつで終わり
1日30品目が目標!って言われるような、少量多種で構成される食生活とは程遠い

アグンライが自分用のランチにインスタントラーメンを作ってる
青菜を2,3枚、生唐辛子を5,6本刻んで鍋にポイ!

うっげー!どう見ても激辛…スープを味見すると咳が出る!!
こんなもの食べていいの?!

ベイビーが辛いものを欲しがってるの

ありえん!

アイスクリームはお腹を冷やすからいけないの

かき氷じゃあるまいし、栄養あるんだよ!

ビーフは身体に熱を溜めるからベイビーに良くないの

1キロも食べるわけじゃなし!

もちろん日本人とは気候風土が違うんだから、体質も違うはず
それはわかるよ
でもさ、唐辛子ガンガンってのはやっぱりいただけない気がするんだけど…

額に汗をいっぱいかきながら、顔を真っ赤にしてラーメンをすすってる

その顔はやはりもう娘の顔ではない
お母さんだ

その顔を見ていたら、本当にベイビーが唐辛子を欲しがってるような気もしてきちゃった…