ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

07/04/28 鹿賀版「ジキル&ハイド」ファイナルプログラムで!

2007-04-28 23:59:14 | 観劇

鹿賀版「ジキル&ハイド」が4演でファイナルと銘打たれた。大阪、名古屋と回ってこのバージョンでの上演は封印される。
今回の観劇は東京公演の前楽夜の部と千穐楽の2回のみ。前楽は娘と2階の最後列の前列のセンターで並んで観てきた。前日からの天気予報で雷をともなう雨ということだったので、途中で娘と買い物などをして雨をやり過ごせるようにして出かけることにしていたが、家を出る時にはもう雷が鳴り始めていた。幸い傘を全く使わないですんだが、まさに雷鳴とともに始まる「ジキル&ハイド」観劇日にこそふさわしい激しい雷雨だった。

今回のプログラムは過去の出演者の写真とメッセージもついた総集編のような内容。ずっと観てきた者にとっては封印の友だ。
主催3社のご挨拶ページで、「今回の公演で封印をいたします」と書いてあった。だから本当に封印だ。鹿賀丈史の他にもこの役をやりたいという俳優がいるようだが、すんなりと継承はできないわけだ。上演権の獲得からイチからやり直す必要があるだろう。

前回公演の千穐楽(レポはこちら)で「あともう一回くらいやろうかな」という決意表明を聞き、大変な役だということはうかがいしれていた。
しかし今回のプログラムの中の「ファイナル公演がファイナルであるゆえんは」と題した対談ページで鹿賀丈史がこんな発言をしていて驚いてしまった。
「今振り返っても、想像以上に大変な作業でしたね。キャラクターの演じ分けだけじゃなく、音楽的にも音域や歌い方と、人間の限界まで挑むようなところがあるんですよ。初演では肉体的にも精神的にも少々やられてしまいまして・・・・・・こんなに負担が大きいものなのかと思い知らされました。......(中略)これはもう、俳優の持っている技術や表現力という枠を超えたところに、この作品の面白みがあるんじゃないかと思いましたね。今回で4回目になりますが、自分をうまく制御して、ジキルやハイドのようになってしまわないようにと思っていますが(笑)」

鹿賀丈史のジキル&ハイドはいつ観ても怪演を堪能させてもらっているが、こんなに役との格闘をされていたのかと、思わず唸ってしまった。だからこその前回公演の千穐楽のカテコでの「あともう一回くらいやろうかな」という言葉が決意をこめて語られたのだ。
初演時から、アンサンブルまでレミゼで鍛えられた人が揃っていて、第一幕冒頭の「嘘の仮面」、二幕目冒頭の「事件、事件」も見事というしかなかった。主要キャストにもどんどんレミゼメンバーが抜擢されてきて、鹿賀丈史との共演を心から喜んで頑張っている姿が本当にまた魅力的な舞台だった。マリウスだった石川禅、宮川浩、戸井勝海も参加できた(戸井さんが間に合ってよかった)。
帰宅してブロードウェイオリジナルキャストのライブ盤を娘と聞いていたが、アンサンブルの歌は日本の方が勝っていると思えるくらいだった。

マルシアは大阪・名古屋には出演しない。前楽の今日も大熱演で明日の千穐楽で彼女は最後の日となる。
さぁ、私の封印前に明日の千穐楽を堪能してこよう!!終演後はブロガーさんたちとお茶会で盛り上がってきたいと思う。
写真は、4演全部のプログラムの表紙。今回の表紙には初めてフラスコのデザインまで登場。内容とともに気合が入っていた。

翌日のファイナル公演東京千穐楽の感想はこちら