新大阪駅前にある「ムラマツリサイタルホール」まで聴きに行った演奏会。聴きに行った最大の理由は
と聞いたからである! プログラミングが「超意欲的」であり、次の通り。
フルートは好きな楽器の1つだが、好きな作曲家は バッハ、ヘンデル、テレマン、ヴィヴァルディ、モーツァルト、シューベルト、ショパン とバロック時代から初期ロマン派までが多い。そんな中で、イベール、ジョリヴェ、プロコフィエフ は例外的に20世紀作品でも好き。この3曲を聴きに、「のぞみ」に乗り込んだ。他の3曲は初めて聴く曲なので、批評できない。嫌味のない選曲であったことだけお伝えする。以下は、イベール、ジョリヴェ、プロコフィエフ の3曲の批評である。
現代曲の演奏は(フルートに限らず)「正確無比にミスの少ないタイプ」が圧倒的だ。聴衆の方も「演奏家の解釈を聴く」タイプよりも「曲を聴く」タイプが多いのが一因だろう。「安全運転」の演奏が大半である。
水越は違う。「安全運転」は決して狙わない。
特に「息の安定度」は抜群で、音程は極めて正確な上に不要なビブラートも掛らず、この難曲を次々と演奏してくれたことには感謝するばかり! (フルートでは難しいと伝えられており、実際に聴く限りだと難しく聴こえる)速い同音反復 も軽々と吹いて行く。こんな素晴らしい演奏をナマで聴いたのは初めてである。
「ナマで」と書いたのは、録音では Sharon BEZALY(Fl) のCDで聴いたことがあるからだ。何回も録り直しのできるCD並みの演奏を実演で聴ける、とはツユも思っていなかったので、「ヘンシェル以上の共演実績がある 水越典子」の魅力を堪能させて頂いた。
では今回の演奏が「ヘンシェル + 岡原慎也」に匹敵する演奏か? と問われれば、少し違う。2点改善できることならば改善してほしい点があった。
終演後、岡原慎也に尋ねたところ、「フルートが休符の箇所で何回か突っ込んで来た」とのこと。「どこでどんな風だったんですか?」と尋ねたところ「高本、勉強不足だ!」と言われた。その事実は認めた上で、「佐伯周子がレパートリーにしていない著作権が生き残っている曲」を楽譜を購入してまで勉強する金銭的余裕が無い「私高本の貧乏状況」を恨めしく思ったモノだった。また、フルーティストを全力で「支えており、カヴァーするプロ魂」も垣間見させてもらった。
私高本が聴く限りだと「フルートとピアノのどちらがずれたのかはわからない?」ように聞こえたからだ。
前回は、原田茂生 とのシューベルト歌曲。私高本が熟知している曲なので聴いた瞬間に理解できたが、今回は解説までして頂いた。岡原慎也には感謝するばかりである。
今回のプログラムの内、私高本が理解できる イベール、ジョリヴェ、プロコフィエフ については、できることならば「水越典子 + 岡原慎也 でセッション録音」にして残してほしい。スタインウェイD を用いて。
また次回リサイタル告知がプログラムに記載されており、「20世紀作品」とのことだが、水越典子 の奏法が最も生きるのはロマン派と感じる。シューベルトやショパンが聴きたいモノだ。ピアノは勿論岡原慎也で!
岡原慎也が ディートリヒ・ヘンシェル よりも長くコンビを組んでいる フルーティスト=水越典子
と聞いたからである! プログラミングが「超意欲的」であり、次の通り。
イベール : 「戯れ」(ソナチネ)
ヒンデミット : 8つの小品(フルート独奏)
ケナン : 「夜の独白」
ジョリヴェ : 「リノスの歌」
平尾貴四男 : ソナチネ
プロコフィエフ : フルートソナタ ニ長調 作品94
フルートは好きな楽器の1つだが、好きな作曲家は バッハ、ヘンデル、テレマン、ヴィヴァルディ、モーツァルト、シューベルト、ショパン とバロック時代から初期ロマン派までが多い。そんな中で、イベール、ジョリヴェ、プロコフィエフ は例外的に20世紀作品でも好き。この3曲を聴きに、「のぞみ」に乗り込んだ。他の3曲は初めて聴く曲なので、批評できない。嫌味のない選曲であったことだけお伝えする。以下は、イベール、ジョリヴェ、プロコフィエフ の3曲の批評である。
「現代曲」らしからぬ「表現巾の大きな演奏」が終始みなぎった 水越典子
現代曲の演奏は(フルートに限らず)「正確無比にミスの少ないタイプ」が圧倒的だ。聴衆の方も「演奏家の解釈を聴く」タイプよりも「曲を聴く」タイプが多いのが一因だろう。「安全運転」の演奏が大半である。
水越は違う。「安全運転」は決して狙わない。
「息の安定度」(量&速度)を大きな武器として
「20世紀作品」としては滅多に聴けないほどの「豊かな音色」で
「ダイナミクス」「テンポ」「アーティキュレーション」の全てで「巾広い表現」を実現した演奏会!
特に「息の安定度」は抜群で、音程は極めて正確な上に不要なビブラートも掛らず、この難曲を次々と演奏してくれたことには感謝するばかり! (フルートでは難しいと伝えられており、実際に聴く限りだと難しく聴こえる)速い同音反復 も軽々と吹いて行く。こんな素晴らしい演奏をナマで聴いたのは初めてである。
「ナマで」と書いたのは、録音では Sharon BEZALY(Fl) のCDで聴いたことがあるからだ。何回も録り直しのできるCD並みの演奏を実演で聴ける、とはツユも思っていなかったので、「ヘンシェル以上の共演実績がある 水越典子」の魅力を堪能させて頂いた。
では今回の演奏が「ヘンシェル + 岡原慎也」に匹敵する演奏か? と問われれば、少し違う。2点改善できることならば改善してほしい点があった。
ピアノが スタインウェイ「B」(奥行き211cm)であったため、ピアノの低音の響きが不足したこと
ジョリヴェとプロコフィエフで、CDとは違う箇所が散見(散聴?)されたこと
終演後、岡原慎也に尋ねたところ、「フルートが休符の箇所で何回か突っ込んで来た」とのこと。「どこでどんな風だったんですか?」と尋ねたところ「高本、勉強不足だ!」と言われた。その事実は認めた上で、「佐伯周子がレパートリーにしていない著作権が生き残っている曲」を楽譜を購入してまで勉強する金銭的余裕が無い「私高本の貧乏状況」を恨めしく思ったモノだった。また、フルーティストを全力で「支えており、カヴァーするプロ魂」も垣間見させてもらった。
私高本が聴く限りだと「フルートとピアノのどちらがずれたのかはわからない?」ように聞こえたからだ。
岡原慎也の「ピアノアンサンブル術の素晴らしさ全開」を久しぶりに(10年以上か?)堪能した
前回は、原田茂生 とのシューベルト歌曲。私高本が熟知している曲なので聴いた瞬間に理解できたが、今回は解説までして頂いた。岡原慎也には感謝するばかりである。
今回のプログラムの内、私高本が理解できる イベール、ジョリヴェ、プロコフィエフ については、できることならば「水越典子 + 岡原慎也 でセッション録音」にして残してほしい。スタインウェイD を用いて。
また次回リサイタル告知がプログラムに記載されており、「20世紀作品」とのことだが、水越典子 の奏法が最も生きるのはロマン派と感じる。シューベルトやショパンが聴きたいモノだ。ピアノは勿論岡原慎也で!