ヤマハ基準のラインナップ構成
ヤマハのHPやカタログには書かれていない「真の」ラインナップと「ヤマハより上」を記載する。下から(=安い方から)
- GB1K
- C1Traditional ~ C3Traditional
- C1X ~ C2X
- C3X ~ C7X
- C3Xespressivo
- S3 ~ S6
- CF4 ~ CFX
- Steinway
それでは安い方から順を追って説明しよう。
Hailun 150SE vs Yamaha GB1K
アメリカの「学校用グランドピアノ」ディーラーのHPであり、ハイルン取り扱い販売店。アメリカ学校用グランドピアノ基準も1962年から基準は下がっており、おそらく「最も売れている学校用グランドピアノ = ヤマハGB1K」である。英語が読み難い人は「日本語翻訳」で良いから読んで欲しい。
The Hailun 150SE
- Hard Rock Maple Inner and Outer Rim
- Röslau music wire
- German hammer felt (cold pressed hammer heads)
- Under-felted hammers
- Duplex scaling with brass aliquot bars
- North Austrian Alpine solid spruce soundboard (solid with a spruce meniscus coating for durability)
- Thick, sand-cast iron plate
- Solid brass pedals with middle pedal sostenuto
- Fully adjustable music rack
- All European hardwood case construction (no particleboard anywhere)
Yamaha GB1K
- Luan mahogany inner and outer rim from the Philippines (rim is noticeably thin)
- Middle pedal is a useless “bass sustain”
- Hammers are not under felted and chemically treated, not cold pressed like quality pianos
- Vacuum-processed plate is super thin and creates unwanted overtones
- No duplex scale
- Particle board (lid, front rail, and music desk/rack assembly
この記事に書かれた通りである。ヤマハ GB1K は、アンダーフェルトが入っていないハンマー使用で、硬化剤で固めたハンマー、である。バーティクルボード(おが屑をプラスティックで固めた材料)で固めたピアノ、である。先日ヤマハ銀座店で弾いたが、昔のA1に遥かに劣る音がした。「ご注文に生産が追い付いていないので」の注意書きを見た時、卒倒しそうになった。
hailun 150SE = Wendl&Lung AG151E = コロラトゥーラ EX-151E = 90万円、ヤマハGB1K = 120万円
寸法が1cm違う表記だが、同じピアノ。以前は 126万円だったのが36万円値下げして90万円。ハイルン社が「日本でも安売り攻勢」掛けて来たのだ。これでGB1K買う人の気が知れない。値上げ前でも「ハイルン社製」が25万円安いのだ! 今は30万円!
「学校用グランドピアノ購入でヤマハGB1K」購入したら、減給モノだわwww
「コロラトゥーラ」の方が圧倒的に良いからなあwww
2022年現在、日本で唯一の「プライベートブランド = コロラトゥーラ」を持つ ぴあの屋ドットコム: ピアノリスト は京都の会社だが、横浜にも展示場があり、先日「コロラトゥーラEX-151E」を弾いて来た。きちんとしたピアノである。胴体がカエデで作られており、叩くと「コン」と高い音が鳴る。脚も多分カエデ、同じく叩くと高い音が鳴る。ハーフペダルも利く。上記の指摘の通りである。「プライベートブランド」というのは、スーパー「イオン」「イトーヨーカドー」などが売っている「アレ」である。「買い切り」なので大企業で無いと資金繰りが持たない。「ぴあの屋ドットコム」も業界の大企業である。校歌や君が代もカエデ胴体のピアノの方が、おが屑+プラスティック多用より、音が伸びて来て歌い易いぞ!
ちなみに、直輸入元の「アサヒ」ブランドは旧定価のままで126万円なのでご注意を!
次に C Traditional を見てみよう。
【グランドピアノ】C Traditional シリーズはCシリーズの後継機種ですか? - ヤマハ
旧C の後継機種ではなく「廉価にしたシリーズ」と明言している。
【グランドピアノ】CXシリーズとC Traditionalシリーズとの違いは何ですか? - ヤマハ
「ミュージックワイヤー、ハンマー、響板形成手法、支柱設計」を廉くした、と明言である。この中で最も重要と私高本が思うのは「響板形成手法」。この用語でgoogle検索掛けても意味あるページは出て来ない。
『積層響板』でgoogle検索するのが肝心。これ、業界用語だから、1台目のピアノ購入希望者はわからないよねw
google検索トップと2番目が詳しい。
同じ人のブログ。「ミルフィーユのよう」と比喩しているが、まさにミルフィーユ状態。「表層だけスプルース材」で中は別の木である。これで、音が良ければ良いのだが、全部スプルースに比べて音が良いか、どうかは聴いて確かめるしかない。大きさが同じC1XとC1Traditionalだと、音は確実にC1Xが上。ハンマー、弦、支柱も音に影響を及ぼすが響板が最も大きい。(次がハンマー)
掛川工場で組み立てているが、どこまで「廉く」が為されているかは不明。私高本は「セカンド・ライン」と思っている。
多くの人が「えっ?」と思っただろうが、「C1X~C2X」「C3X~C7X」の境界。実はこれがヤマハグランドピアノ最大の境界である!
ヤマハ | ENSPIRE PRO - Disklavier™(ディスクラビア) - 概要
私高本 15年前に購入したヤマハC7LA-XP の後継機種である。「C3以上しか取り付けられない」のは今も同じ。「1967年CFアクション採用」だからである。
40万円 → C2XとC3Xの差額
35万円 → C3TraditionalとC3Xの差額(ミルフィーユ響板だよ!)
この金額ケチって、下を購入する人の気が知れない。ヤマハが書いている通り、「Cシリーズ」はC3 → C1(!) の順に売れ筋、これ島村楽器HPにもC3 → C1 → C5 と掲載されているから本当らしいwww
「ヤマハグランドピアノアクションは良い」は事実であるが、「C3以上のみ」である。覚えておいて欲しい。
「C3X~C7X」より上は基本、響板の差である。但し、私高本 は「C3Xespressivo」「S3」の音色について、
ショールーム|厚木楽器
で聴いたが、音の違いが解らなかった。デザイン的には発売新しいC3Xespressivo の譜面台の方が美しく感じる。違うのかも知れないし、同じなのかも知れない。1つだけ「出荷前工程」が違うだろうことは解っているが、「音」とは無関係な箇所。この件は明日号に掲載します。
ヤマハグランドピアノは「7グレード」あります。
最大の壁は「C2X」「C3X」でアクションが全く違います。
最上位に「CF4~CFX」が来ますが、世界最高峰ではありません。
「Steinway」がその上に位置します。これも「響板の差」と私高本は考えています。
カワイ、ハイルン、スタインウェイ など、ライバル企業はヤマハ基準を目指して、ピアノ作りをしています。どこか良いところを作り、販売促進に勤しんでいます。