Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

マスクを素早く着脱

2020-07-11 | 文化一般
ベルリンから新シーズンへの情報が流れて来た。先ず当局の定めは、八月中は500人まで、九月中は750人まで、十月一日から1000人までの入場が可能となる。また合唱は許可されない。それに準じて、ベルリナーフィルハーモニカーは新シーズンのプランBのプログラム、入場券発売の日程を今月末に発表すると連絡があった。

要するに上の条件で年内のプランBが定まった。先ず、明らかなのは合唱曲は年内は全て除かれるという事だろう。そして、舞台上は、ツェッチマン支配人が語ったように、60人までの編成となる。その基準でジルフェスタ―コンツェルトを除く年内の全ての公演が八月中に発売される。

更に具体的に推測すると、オープニングは四人に一人掛け、九月中の座席は三人に一人掛けとなる。十月からも一席づつ開けてでは1.5mの間隔が取れないので、精々三人に一人掛けで850人収容ぐらいが限度となるだろう。

プランBに関しては一部の大編成の曲が入れ替えられる。またプログラムが休憩無しで短くなる。それ以外は変わらないとなる。個人的に関心があるのは、十月末のアメリカ旅行の為のプログラムが入れ替えられることになりそうなので、エロイカ交響曲が入るのではないかと想像する。少なくとも「フィデリオ」全曲の可能性は無くなった。町人貴族やプルチネッラが入る可能性がある。するとそのプログラムとブラームスプログラムの二種でバーデンバーデン、フランクフルトは回れる。

兎に角、先ずはザルツブルクである。ベルリンでのオープニングの翌朝出発してザルツブルク入りだ。例年の如く条件が悪い。それゆえかブラームスの四番の売れ行きがあまり良くない。個人的にも同一プログラムは毎年ルツェルンでも演奏されるのであまり価値が無いが、今年はどうなるかよくわからない。しかし、上のバーデンバーデンで演奏するぐらいならばルツェルンまで足を延ばす可能性もあるだろう。もう一つのピアノ協奏曲はソリストも日程があるので何とも言えない。少なくともアルテオパーで予定されているので収容人数をどのように合わせてくるかだけだ。

安い席も空いているので考慮はするが、態々ザルツブルクまで行って聴く価値があるかどうか?やはりザルツブルクは芝居でもなくてオペラである。室内楽もベルチャ四重奏団などはチュリッヒに行った方が音響も良くて客層も良い。オペラは、「エレクトラ」と「コジファンテュッテ」の二作品で、両方と大劇場で上演される。両方とも手頃な券が買えれば二泊三日で片づけたい。例年よりも観光客も少なく、宿泊費もお得なので資は取れるだろう。上手く日にちが合えばとは思うが、ムーティ指揮の第九などは両方のオペラからの歌手が出るので連日では上演されない。

まだ来週ぐらいにザルツブルクの舞台袖で感染が広がって、準備が出来ずに、開催断念になる可能性も小さくはない。券を購入するならば支払い方法も返金が受けやすいように考えておこう。

ミュンヘンからの中継を観た。バイエルンの放送交響楽団をザルツブルクから駆け付けた指揮者メストが振って、ベルリンからピアノのイゴール・レヴィットが弾くというものだ。ベートーヴェンの第二は昨年ペトレンコ指揮でランランのピアノで聞いた。極力テムポを落とすとピアノ以上に楽団の弦楽器陣が悲鳴を上げていた。やはりこうした表現力となると特に間隔を開けているのでとても厳しい。

しかしなによりも最初のナレーションであったように、バイエルン州初だろうか、会場内でマスクをとることが許されていて、着席するまでのマスク着用義務へと他の州並に変わっていた。署名運動をやろうかと思ったほどのポピュリズム政治家の掛け声でワクチンが出来るまでマスク着用と叫んでいたが漸く馬鹿が修正された。規制を強化するのも緩めるのもポピュリズム政治家にとっては見せ所で、ヴィーンの首相もそれを実践している。これで秋のミュンヘンのオペラ訪問なども可能性としては再び浮上してくる。

ガスタイクの広い会場には百人の入場しか許されておらず、その分反響があっていつもよりもいいかもしれない。それに引き換え昨晩のパリのフィルハーモニーの情景は人を詰めてマスクをさせるという最悪のものだった。あれでフランス人が我慢しているのには感心する。



参照:
最後までの憎まれもの 2020-07-10 | 雑感
すわ、コロナ吐血か 2020-06-23 | 雑感
コメント
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