Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

地震を感じて目が醒めた一日

2011-03-11 | マスメディア批評
朝から地震に揺られた一日だった。比喩ではなく、印象では「二十秒ほどざわついた」ので耳を澄ましたが、その音源は全く想像出来なかった。時計を見ると朝七時前だった。日本で15時だった。そして早めにネットに入ると地震の速報である。

一時間程経っても大津波の警報が出ていることだけで、マグニチュードは7.9と書いてある。その時点ではブロムベルクは8.8と表示してあり、米国での計測は不正確なのだと思っていた。車が数台流されたぐらいだと読んで、早速CNNを見る必要を感じた。

最初に目をしたのは津波が押し寄せる平野部の映像で何事か事情が分からなかった。一斉に地震の速報としてNHKの実況映像を流している。神戸の地震を思い出したが、その広域性が全く異なる。

午後になってノルトラインヴェストファーレンでも地震が観測されていたことが知らされた。あれは日本の地震で目が醒めたのだった。まさかと思ったが、イタリア北部での大地震の時も同じ部屋で寝ていて大分揺れたのが、生まれて何回目かの地震体験だった。今回も八千キロメートルも彼方の地震を感じたのであった。

午後になって菅首相のコメントが伝えられて非常事態の重大さが知らされた。特に自動停止後の燃焼炉の冷却の故障が伝えられて、メルトダウンへの予防処置が伝えられるようになって、その重大性の真相が伝わった。

映像の凄さで分かるように津波で流された人の数は測り知れず、その痛烈さが伝わった。しかし、既に流されて仕舞ったものは致し方なく、地震で下敷きになったものも地方自治で力を合わせて救出するしかなく、石油コムビナートの火災中継は迫力満点で自衛体の協力がなければ鎮火出来ないと伝わるが、コスモ石油自身で消火して貰うしかない。

政府は、最も重要で本当のカタストロフを避けるべく、如何に原子力発電所の安全確保に力を注ぐしかないのである。スタジオに招かれた日本人に、脱原発への質問が飛んだが、今始まった所で風力は台風があるから駄目だと答えていた。四割近くを今後も原子力に頼る方針だと話していたが、今回の想定外の地震で考え直す時期に来ているのではないかとするのが、全廃へと向かうドイツでの一般的な素直な感想である。

実際に、これを書いているときにTVに写される気仙沼の火事の風景などを見ても、原子力発電所の安全性に比べれば態々政府が対応するほどでの問題ではないと思わせるのが大変恐ろしい。
コメント (5)
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