パンダ イン・マイ・ライフ

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音楽と本、そしてちょっとグルメなナチュラルエッセイ

ベートーベン 6 ラズモフスキーさんへの贈り物

2008-03-13 | music/classic/Beethoven
時は卒業式シーズン。
ベートーベンからの贈物を紹介しよう。

2本のヴァイオリンとヴィオラとチェロで奏でる弦楽4重奏。
ベートーベンはハイドンが築いたといわれるこのスタイルを昇華させた。
時代により流行廃りがあるといわれるこのスタイルを用いて16の曲を作った。

なかでも有名なのが、ベートーベンが36歳のころの作品である。当時オーストリア大使であったロシアの貴族ラズモフスキー伯爵に贈った7から9番までの3つの弦楽四重奏曲「ラズモフスキー第1番~第3番」であろう。

音楽家として聴覚を失うという死に等しい絶望感から32歳の時のいわゆる「ハイリゲンシュタットの遺書」で克服し、34歳で交響曲第3番「エロイカ」を発表、傑作の森の時代といわれる頃の作品である。

高度なテクニックもさながら、なぜかオーケストラに接しているようなほどの重厚で荘厳な調べが堪能できる。
コメント
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