著者は、ラビ・バトラというアメリカ在住のインド人。
これまでもかなりの論客の方。
現在の世界・時代を俯瞰して論じるとともに、具体的に改変すべき方向を論じており、大変興味深く読めた。
まず注目は、第4章。
恩師のサーカー氏によって提唱された「社会循環の法則」を説明しています。
そのままその解釈に乗るかどうかは別として。でもそうとうわかりやすく、そうかもと思わせる大局観。
ここではネタばれとなってしまうんで書きませんが。
そして、その「社会循環の法則」をベースとして語る次の3章。
第5章 西欧社会
第6章 アメリカ=ビジネスの帝国
第8章 イスラム教文明
ラビ・バトラ氏的歴史的解釈からこれらの世界3大潮流?を語っています。
これがなかなか刺激的。
また、アメリカの現在の病巣についてもかなり的確に指摘している。
それは、第2章 二つのバブル。住宅と石油(非常に正しいと思う)とか、
第3章 インフレとマネーのサイクル
など。
資本主義が早々に崩壊するほど人類がバカとは思えないが、現在の問題が発端となって何らかの変革が人々の知恵から生み出されるという意見に異論はない。
インターネットもそれに大きく関わりそうなことを軽く示唆してこの本は終わる。
正直、もっとそこをくわしく読みたかった。
タイトルの「新たな黄金時代」を表現した部分もラストにちょっとあるだけ。
ここももっと深堀りしてほしい部分。
そういうはぐらかし?が読後、妙に舌に残るところが気になる部分ではあります。
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