先のアップのように、知りたいポイントがいくつかあった。
1. どのようにフィル・ナイトは「シューズ・ビジネス」に目覚めたのか
2. オニツカ・タイガーとはどう始まり、どう終わったか
3. あのスウォッシュ、はどうやって誕生したのか
本を読みだすと、これらがすっきり!
<1. どのようにフィル・ナイトは「シューズ・ビジネス」に目覚めたのか
大学時代、陸上部で活躍し、運動靴には元々興味があった。
陸上コーチは、いろいろ改造を試みる靴マニア。
で本人の卒論が何と「日本の運動靴がドイツのそれ(アディダス)に与える影響」(笑)
<2. オニツカ・タイガーとはどう始まり、どう終わったか
卒業後、「スポーツ周辺で働きたい」ので、日本に乗り込み、オニヅカに接触。
ブルーリボン社(BRS)をコーチとともに設立し、まずは西アメリカのオニヅカのセールスを開始する。
会計士を続けながらのサイドビジネス。
コーチのバウワーマンが来日時に知ったタイガー独特のソールの秘密が面白い。
寿司を食べている時に、吸盤をみて思いついたと鬼塚 喜八郎氏は語ったそう。
バウワーマンは肝に銘じたという。
「インスピレーションは日常のものから湧いてくる」
彼はのちにその方法で、ワッフル状のソールを開発する。
意外だったのは、その関係の終焉。
好調にセールスしていたはずが、オニヅカのキタミ氏が裏切りを画策していることを知り急展開。
アメリカに来た北見は離席した際に、その確たる証拠を盗み見られてしまったのだ!
本から少し離れるが、日経新聞「私の履歴書」で鬼塚 喜八郎氏は語っている。
「BRS社と販売会社設立の計画を進めていたところ、日本の商社の勧誘で他のメーカーからの
仕入れに切り替えてしまった。驚いた私はすぐに別の販売店と契約したが、日本の商慣習に
なじまないそのドライな行動に裏切られた気がしたものだ」
日本の商社とは日商岩井。
こういうビジネスのトラブルは双方の主張があるのは明白なので何とも言えないところ…
キタミは先の件、ボスにどんな説明をしたのだろうか?
<3. あのスウォッシュ、はどうやって誕生したのか
オニヅカから離別することを決めバタバタする中で、スウォッシュが先に、そして新社名 NIKE が決定。
スウォッシュのデザインを製作したキャロラインの報酬は僅か35ドル。
ここがこの本での一番の驚き!(笑)
その後、資金繰りに苦しみながらも、NIKEの商品の評判が評判を呼び、スター選手とも契約。
シューズだけでなくアパレルにも進出し、彼の卒論通りの、今の巨大企業に至る。
本を読了し、知りたかったことは全て解って満足。
一方で、先のアップの写真を改めてみて想う。
「もし、オニヅカとのトラブルがなかったとしたら、どんな世界が待っていたんだろう?」