日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 







原題は、The End of Business as Usual 。

1冊に渡って、ソーシャルメディアが世の中に与えつつある影響力を説く。
ソーシャルメディアによって消費者同士がつながったことにより、消費者側の情報量や知識が膨大に増え、そのような「つながる消費者」が、ただの「デジタル消費者」よりもどう生活・購入し、どのような影響を社会、企業に与えていくか。
タイトルの(ソーシャル)エフェクトは、その消費者が情報や体験を共有することにより生まれる原題が示すような影響力を指す。

著者自身が強力なブロガーのため、ひとつひとつの議論が突っ込んだものになっており、好感が持てる。
ざっと全17章のうち、10章までが上記の内容で、後半は企業向けに、彼らがどう適応すればいいのかを解説。

面白いのは、ラスト17章は、日本向けにオリジナルに追加して書かれた内容だということ。
彼は、企業と消費者の「力関係の変化」が日本企業不振の原因だと指摘している。
たったの10年前には時代の中心にあったはずの日本の家電メーカーが苦境にあえいでいるのは、日本企業が「商品をデザインする時代」から、「顧客の体験をデザインする時代」に変化していることを理解できていないからではないかと主張。
当ブログ的には、「モジュール化」「コモディティ化」がその苦境の核心だと考えているので、この指摘は当たっているといえども遠からず、という印象だ。
だがこの指摘は、これから加速するフェーズのように感じてはいる点で、全くもって捨て置けない。 
正に、日々是変化ナリ(笑)


読後の感想を一言でいうと、この本= SNS ブレーン・マッサージ。
まるまる1冊、絶え間なくSNS的な刺激を浴び続けられるのは、まるでマッサージのようにカラダに気持ちよく響く。
という点で、「明日のコミュニケーション」「つなげる広告」に続き、今読むにふさわしい、というコメントで締めたい。
(翻訳本だから前の2冊と比べると、文体はやや固いけど、ね)

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