キューポラのある街

2006-12-03 19:11:21 | 日々

061203 吉永小百合の主演映画「キューポラのある街」が公開されたのは1962年。年配の方に埼玉県・川口の名前をだすと、この映画の名前を挙げる方も多いようです。産業と生活がひとつの歴史を光と闇を織り交ぜながらつくりあげている街は、魅力的なものです。川口駅東口の「キュポ・ラ広場」は、再開発の一環として今年できた新しい場所です。鋳物産業の象徴でもある「キューポラ」から名前をとったその広場に建つ時計モニュメントをデザインするにあたっては、街のアイデンティティを表明するものでありたいと考えていました。そうして時計モニュメントが完成してから約半年、久しぶりに行ってみました。するとそこではフリーマーケットが行われ、盛況な雰囲気でした。

061203_1 日本ではもともと広場という概念はなく、西欧からはいってきたものでした。先日のパリ、リスボンの旅では、それこそ数多くの名だたる広場を目の当たりにしてきたわけですが、そういう姿と比べると、日本の広場というのはまだまだ生き生きとした形で生活には根付いていないような印象を持ちました。キュポ・ラ広場の歴史はまだスタートしたばかりです。いかに生き生きとした場所になり得ていくかは、週末のフリーマーケットやイベントを中心にして積極的な活動をつづけていくことにかかっていくようです。この時計モニュメントも、ささやかながら広場のイメージを形づくるものとして、市民の心に残ってくれれば、と思っています。

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