「NHKのどこが公共放送か」と疑問符がつく2つの番組を紹介すると言いましたが、目新しい番組ではありません。2つとも、すでに「ねこ庭」で取り上げていますので、ご存知の方が多いと思います。わざわざ紹介するのは、2つが三宅氏の亡くなった後で作られた番組だからです。
1. NHKスペシャル『昭和天皇拝謁記』
2. NHKドキュメント『緑なき島』
1. は令和元年 ( 2019 ) の8月から9月にかけて、49回のシリーズとして「ねこ庭」で取り上げ、2. は令和5 ( 2023 ) 年の1月から2月にかけて、31回のシリーズで紹介しました。
長いシリーズを繰り返す気はありませんが、NHKが「ドキュメント」、「NHKスペシャル」とカタカナ表示でタイトルをつけた番組は、「実際の記録」だから信頼できると言う錯覚を起こさせます。私が観た限りでは、これらはたいてい反日の偏見が隠された捏造番組でした。今回も息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に、二つの番組がどのように捏造されているのかを説明し、「NHKのどこが公共放送か」を示す材料とします。
〈 1. NHKスペシャル『昭和天皇拝謁記』について 〉
『昭和天皇拝謁記』というのは別称で、NHKがつけたタイトルは別にあります。
NHKスペシャル 「昭和天皇は何を語ったのか~初公開・秘録 “ 拝謁記 ” ~」
ドキュメントという形を取っていますが、内容は反日左翼学者による、昭和天皇の批判番組です。政治に悪用されることを恐れ、昔から陛下の「お言葉」はなるべくそのまま出さない配慮がなされています。
ところが宮内庁長官だった田島道治氏が、陛下に無断で「お言葉」を詳細にメモとして残し、氏の没後公務員の守秘義務を忘れた遺族と、これを無視したNHKが「お言葉」を報道してしまいました。彼らは「報道の自由」と強弁しますが、実態は公務員の守秘義務違反という犯罪行為の番組です。亡くなられて反論のできない昭和天皇を貶めたという点においても、NHKの犯罪行為を問いただしたい番組です。
昭和天皇の過ごされた時代は「激動の大正・昭和」で、陛下は大東亜戦争の「開戦の詔書」と「敗戦のお言葉 ( 玉音放送 ) 」を述べられた日本の統治者でもありました。陛下は常に国民と共にあり、国民の敬愛の中心におられた最後の天皇であったと、今でもそう思っています。
NHKはこの番組の中で陛下を語る時敬語も丁寧語も使わず、語られた「お言葉」も自分たちに都合よく解釈し、嘲笑の対象にして見せました。これ以上は述べませんので、事実を確認されたい方はネットで探してみたら良いと思います。今回は不遜で奢ったNHKの、その説明の一部を紹介するにとどめます。
息子たちのために補足説明をしますと、番組の根底にあるのが「東京裁判史観」だと言うことです。「日本だけが間違った戦争をした。」「日本だけが悪い国だった」というのが東京裁判史観で、NHKが番組を使って国民に伝えようとしているのは、「間違った戦争をした時、頂点におられたのが陛下だ」と言う意見です。
日本を愛する国民は「ねこ庭」の視点にうなづかれるでしょうが、反日左翼系の人々は、共産党親派のボウフラ君のように拒絶反応を示します。自由民主党の中に国を愛し、覚悟を持つ議員のいることを信じる私は、これ以上の言及をやめます。いずれが正しいかの振るい分けは、時の経過が明らかにするはずですから、次の事例の説明に移りましょう。次回は
〈 2. NHKドキュメント『緑なき島』 〉 についてです。