嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

眼鏡道はてしなく ハーフリムの夏色を各種試してみる

2016-08-01 20:36:14 | 眼鏡道

画像は去年の今頃に買った、一本。日本が誇る独創的な眼鏡ブランド、999.9(フォーナインズとお読みください)の去年の春夏モデルM17。じつは、すでに手元にないのですが(またやってるよ)、こいつを手にしてから、国産眼鏡に目が行くようになって、眼鏡そのものをデザインだけではなく、掛け心地でも捉えられるようになりました(おせーよ)。

この999.9はヒンジ部分に逆アールを描くチタン製の金属バネを使うことで、フィッティングにこだわっているのが一大特徴。

かけてみれば、絶妙のバネ具合が心地よく、キツすぎずゆるすぎずの状態がつねにキープされている上に、国産ならではの顔面へのフィットがよろしく、眼鏡に手をやって位置を修正する、のようなことが皆無です。

このM17のサイズは52−21−138。

端的にもうしますと横幅=52mmの比較的大型の眼鏡。じつはマニヤの間では、サイズ感などと言っていますが、そのサイズ感がヒジョーに今風だったわけです。で、つい手を出してしまったわけですが、狙いはほぼ的中。持ち前の掛け心地のよさでもって、3日にいっぺんは出動させるヒットぶり。

が、春先に行われたなじみの眼鏡店の展示会に出かけたのがまずかった〜(そうくるか)

今年の999.9の春夏モデル。

サイズが50−21−138と巧妙に小型化、したうえに、ご覧のようなハーフリムと見せておいて、じつはボストン系のレンズ型で、ナイロールと呼ぶ、レンズの下淵をナイロンの糸で釣る、技ありの一本。そうは見えませんけれど、非常に珍しい構成の一本だと思います。

金属は要所にしか使わない、樹脂のみで構成された眼鏡ですが、メタルっぽい要素をふんだんに盛り込んでいるあたりに999.9の意図が感じられます。

M17との比較では、小さめなサイズ感と、モダンな感じにグラグラきてしまい、なやむこと数ヶ月ののち、上記のM17をオークションに出品したところが、望外の高値でご落札。このNPN923というモデルを眼鏡屋の商談会で買いました。フォーナインズとしては、例外的な10%引きだったのも魅力。

眼鏡屋さんにムリをいって、M17に装着していたレンズをムリヤリ削って移植してもらったので、レンズも無駄になりませんですた。

名物のRヒンジはこのモデルにも当然のように受け継がれていて、素晴らしいフィットです。

個人的に、夏にはこのクリアセルにタートイズ柄のテンプルの組み合わせ、さらにクリア部分がレトロビンテージ調に黄ばんでいるのが季節感である、と認識しているんですけど古い?

眼鏡ネタはさらにつづく

 

 

 


夏の恒例行事 夏のドライブに日本海岸まででかけてみる

2016-08-01 18:45:48 | INITIAL P 五十路のドラテク道(

さて、気がつけば8月。

もうね、毎日よく眠れて仕方がない(爆)。

と申しますのも、年内一番ではないか、と思われる肉体労働のおかげ。お客様の出入りが激しく、非常に慌ただしいのがこの季節の特徴なのですが、そんなときにはぽっかりと時間が空くこともございます。とはいえ、夕方までのほんの数時間(汗)。

それでも、チャーンスとばかりに、ボクスター様でお出かけでございますよ。

これは、もちろんキブン転換の意味もありますけれど、製造からそろそろ4年経過か、というボクスターのタイアのコンディションを確かめるためでもあるのです。

実は、タイア、ってえのは動かしていないとどんどん劣化するものです。

温度を上げて、パワーを加えて回転させて、力をさまざまに加えてやってナンボ。乗らずに置いておくだけでは、日々劣化してしまって、山を残したままあっというまにお亡くなりになります。

この期限が、まあざっと3年。それ以降の「病んだタイヤ」は、分類上「わっか」の扱いとなってしまいます。

これ本当。

ホイールの大径化からくる、タイアのロープロファイル化は、ことロードカーにあっては百害あってなんとやら。もうちょっと路面の現実を見たほうが良いと思うんですがねえ。ちなみに17インチの55、50をはいたうちのボクスターで30万。現行のボクスターでは40万円以上。これが、911クラスではゆうに50を超えると

いうから簡単にヤレてもらっても困る(爆)。

え?17インチのパイロットスポーツ2がそんなに高いはずはない、って?

はい、高いですよね。

が、安いタイアってのはその名前の通り、クヲリティも安いタイアなんですよ(きつぱり)。同一プロダクトでも、流通ルートのほうにこだわらないと、かえって高いものにつく、というね(一部謎)。

とにかく、タイアだけは「安く」買ってはなりません、これ絶対。

タイアの賞味期限は「製造から」3年まで!けして、「装着から」ではないことを、お互いに肝に銘じませう(w

というわけで、タイアがきっちり劣化しつつある(汗)うちの僕ちゃんに乗って、おおよそ500kmのドライブに出かけてまいりました。それも、朝夕に仕事を控えてのことですから、ノンビリというわけにわゆかないのが自営業のツライところっす。

タイアの劣化ってなによ、と訊かれれば、冷間時の感触がなかなか、温感時の感触になってゆかない、という症状で看て取ることができます。ダメではないんですが、美味しいところが終わっている、とね。

痛感できるのは雨の日の水たまりなど。ステアリングやお尻を通して、泳ぐような感触が出るようになって、それと知れます。

長野県北部の県境、飯田までは高速道路。そこからは日本海岸に向けて、いくつかの山岳道路があるのですが、新潟県の道路の仕立てはゼータクです。除雪を意識している関係で、道幅が非常に広いあたりも効いているのでしょう。

雪国なので、路面が傷んでいるのではないか、というのは走ったことのないシロートの推測でして、じっさいには長野県などとは比較にならないほどの良い路面状態の、極上ワインディングがあまたあります。

交通量が絶無にちかい、というのも素晴らしい。

わたし程度の速度域では、ほぼDレンジのまま登り下りともに対応可能で、こちとらTIP-Sのペダル操作はできているつもりなのですが、ブレーキングなんてまだまだ。アクセルワークだって奥が深い。2ペダル、とはいっても、それなりに加減があってヒジョーに面白いものです。

このTIP-Sの仕上がりも、一昔前のただのトルコンATとしては例外的にスポーティ。

たしか90年の964カレラ2(私、まさにこのモデルのカブリオレMTに乗っていました)に搭載されてから、この08年のボクスター、997まで使われたATミッションですが、さすがにその制御ロジックは凄まじく、踏み方次第でいかようにも、というのはいつかお話しいたしましょう(爆)。

私ごときのウデですと、シフトのたびに反省を繰り返さなければならないMT(爆)とちがい、非常に満足度が高いです。

美味しいコーナーが連続する区間ではノブを左側に倒す、MTモウドを駆使しますけれど、新潟県特有のRがでかいワインディングでは下りの4速縛りを課して転がしますと、本当に快感。

あっというまに日本海岸に抜けてしまうので、また違うルートで山中に分け入り、さらにまた同じことを繰り返すありさま。それくらい、気持ちがよい。

ううむ、おそるべしボクスターのポテンシャル。

こんなことを書きますと、さぞかしランボーなドライビングをしているのだろうな、と想像されるかもしれませんが、決してそうではありません。速度はほぼ制限速度近辺のまま、道なりに流しているだけ。

ボクスターの楽しみは、適度に重い車重に対する、ほどほどのパワーとトルクのバランスにつきます。

これらからくる大きめのアクセル開度。つまり遅いわけ。

さらに、つねに屋根あきなのにくわえて、絶妙の排気音とエンジン音がきこえて来るうえに、程よくしなる(アルミ使いとは違って跳ねない)ボディの組み合わせからくる露天風呂をイメージさせてくださるようなのどかさがウリ。

けして、速いとか鋭いとかそういうことではない。この速すぎず、遅すぎず、てのをポルシェで、ていうのがまた良いわけです。

意外なほどフレンドリーな印象、てのはこういうところからきているのだと思われます。このあたり、じつにNDロードスターのコンセプトとかなりかぶるわけで、中古の981ボクスターと、新車のNDの比較などという、信じられないような記事を見かけましたけれど、お値段だけはバッティングしてくるんですよね〜。

んま、NDも981ボクスターも日本のこの路上で楽しむのにはおそらくベストチョイス。

私としましても、当然ながら高価で速すぎる911などには、いつまでたってもゆけないわけで(実弾不足とも言います)