嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

ひさびさに図書館に出向いてみる

2013-05-14 19:40:25 | こんなの読んでまったがや
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霜注意報に驚いていたら、とんでもない、こんどは気温が30度近くまで上昇して、熱中症に注意ときた...全く前代未聞の気温差ですが、なんとか身体もついていっているみたい。

というわけで、今日は地元佐久市の図書館に出向いてみますた。中央図書館というハブ図書館はいつも出入りしているし、興味のある分野はおおかた借り出してしまった(驚愕)関係で、つまらない。

この4月から新しい器に移転しているという望月図書館へとでむいてみますた~。

望月は蓼科八ヶ岳連峰にちかい山間の宿場町。四方を里山が囲んでいる関係で、独特の囲まれ感が強く、なぜか安心感があるぜ(爆)。

いままでは平屋の非常に贅沢な作りだったものが、役場の片隅に移転した、と聞けばまあ大抵は縮小ということになり、期待できないわなあ、と思いながら出向いたのですが、どっこい、ウツワが非常に贅沢で、居心地が大変によろしい!!。ほとんど市内最高レベル(爆)。
ちなみに佐久市内には5カ所もの図書館が存在しているのですが、そのすべてに入り浸った経験から申しますと、蔵書ラインナップだけは中央にゆずるとしても、スペースの広大さとなにより「まばら」な点でダントツ


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役場の2Fですからして、そこはかとない緊張感もある程度はあって、秀逸(爆)。特徴は非常に無駄なスペースが多く、利用者が好きに過ごせる点でしょうか(W

ううむ、善きかな...自宅からは15km、25分の道のりですが、これがまたなんともオイシイときております...しばらくは通うことになりそうなヨカーン!

え?何を借り出したのか?ってMr.Jobbsの自伝その他、に決まってるぢゃありませんか!






没後5年! 落合正勝先生を悼んで再読に禿げむ(爆)

2011-02-12 11:36:38 | こんなの読んでまったがや

Dsc02437 本州の北岸を通過し続けていた低気圧が、今週はいよいよ南岸を通過!・・・さよう、立春以降に特有の気圧配置でございます・・・したがって、太平洋沿岸で大雪。こちら長野県中部でも30cm超の積雪となりますた~。

久々の、というかほとんど今年初めての雪かきに追われて疲労困憊か、と思いきや(爆)、てくてくウォークで鍛えまくった持久力はハンパでわありません。このところ休日返上で、というかハナから、んなシャレたものはございませんが、働きまくる毎日(それほどでもないか)。

そんななか、就寝前の愉しみが、これ!

没後5年を経過したのに気がついて改めて再読させていただいている、亡き落合先生の一連の著作物でございます。アマゾンなどでリストアップしますとかなりな数に登るわけですが、主要なものはほぼ全制覇。流行などに押し流されず、ひたすら紳士のエレガンスの探求を説かれたセンセの偉業をあらためて、というわけでございます。

Dsc02441 著作のそこかしこに見られる珠玉の名言は改めて背筋を正される思いでございますが(爆)、耳が痛いことおびただしい!

まあ何年やっても人の好みは変わらない、ということなのでしょうが、大台に乗った昨今(一部意味明瞭)、そろそろセンセの世界に近づいてみたいなあ、と夢想する昨今。それには投資、ひいては経験と、そいうことでしょう。

嗚呼、楽しきかなオサレ道・・・願わくば、今年はこのハデ好みをなんとかしないとね~(わかってるぢゃないか)


鉄の骨 池井戸 潤

2010-07-29 20:10:13 | こんなの読んでまったがや

Dsc01238 ご存知、土曜ドラマで放映中の原作。最終回目前のこの痔期に図書館で発掘してしまいますた~(汗)。

読まずにおくか、とも思ったのですが、矢も盾もたまらず~(爆)。ドラマでは主演の小池徹平くんの童顔がどうか、とも思ったのですが、どっこい演じ切っている。

個人的には主人公のカノジョ役がヨイ(爆)。ゼネコンの社員とその主要取引銀行の行員という関係がまず気になるのですが、著者はバブル期の元銀行員なので、そちら方面の企業小説が多く、このドラマはどちらかといえば新境地か。談合は必要悪である、という前提でこれまでやってきたゼネコンに突きつける問題作、といいたいところながらこのテーマは延々昭和の頃からずうっと語られてきた世界。目新しくはないが、読み応えたっぷり。それ以上にドラマも楽しませていただいております~。

画像は久々に登場のカルティエ・ロードスター・赤のナイロンベルト仕様・・・内側に贅沢な革を貼ってある関係で夏にはアレですが、先日のOHで防水性能には折り紙つきなので今シーズンは大活躍中。ちなみにロレックスはじめ、防水性能をウリにする時計は「製造年から」4年程度で防水性能が格段に落ちるそうです。複数所有のそこのアナタ(だれとわなく)、メンテしましょうね~、って私もかい(爆)。


松本清張先生「黒い画集」にはまる(爆)

2010-06-05 20:14:45 | こんなの読んでまったがや

Dsc01104 清張先生の小品集。大物と称される小説家の作品群ともなれば、超長編系のいわゆる「大作」というやつばかりがもてはやされる中、清張センセの場合にはこのような小品集の中にも、いや小品だからこその傑作が埋もれているのです。

センセの全集をほぼ全制覇しつつある私のことですから、ここまでくればお気に入りの取材先なども見えてきますし、女性の好みもまあ大体判っちゃう(爆)。

ヒロインにはどちらかといえばジミなのをもってきておいて、容姿のよいハデ目系をとこっとん貶める、というお得意のパターンからはじまって、これまた地味な人物による地味な事件を複数起こさせて、巧妙につなげた挙句、やはりハデ目系を貶めちゃう(爆)、といった読み応え満点の展開型サスペンス(一部意味不明)まで、網羅してあるのがこの「黒い画集」です。

寝床についてから眠くなるまでお付き合いさせていただこうか、程度で読み始めたところが、こりゃすごい!となって、気がついたら明け方まで一気に読みきっていた、というくらいな傑作の連続!タイトルだけとりあげても・・・遭難、失踪、寒流、事故・・・などなど(爆)。ニンゲンのなまなましいいとなみから、人情の機微までをえげつな~く、独自の筆致で描ききる!

読み進むにつれてニンゲンの感情の原点を見るようでまことに感慨深い作品群ですが、センセお得意の、意外、とみせておいて実は非常に巧妙に計算された展開の妙は何十年経とうが極上のミステリー。生誕100周年の今年中に味わっておきましょう、と強くおすすめしておきましょう(爆)。一緒にお酒でも飲んだらさぞかしえげつなくて楽しかったでしょうに、と、有り得ないことながら、センセのお人柄が偲ばれる昨今。


池波正太郎 散歩のときなにか食べたくなって 初版本発掘!!

2010-03-31 19:10:29 | こんなの読んでまったがや

Dsc00705 佐久市内には4軒の図書館があります。うち3軒は合弁前の周辺町村に散在。図書の在庫もそれなりなのですが、こちらはなんといっても「まばら」なのが売り(爆)。館内にだあれもいないなか、思うさま本を漁る(爆)、などというのは本好きの理想郷といってよい。

加えて、家族全員の登録をしてあるおかげで、4館を満遍なく回った場合、マキシマム100冊の図書をいっぺんに借り出すことも不可能ではない(爆)。いっそももちゃんの登録もして、120冊まで引き上げることも可能でございます(なんのために)。

で、周辺がまばらなのはよいとして、佐久市の中心部にある中央図書館・・・こちらはリッパです。史書さんだって5、6人は常時いるし、蔵書も周辺の3軒にくらべたら5倍はあるでしょう。ただし、こちらは常に人が集まっている。朝から晩まで入り浸っておられる退職者(爆)ならびに早期退職者、および失業者、さらに営業周りの途中で時間調整しておられる営業さん(来年度失業者)やハナからソファで居眠りを決め込む浪人生などもいてヒジョーにうざいのが特徴です(爆)。

並べてある図書も図書館の常で薄汚れており、まあそりゃ仕方がないが、私のように常に貸し切り、しかも新しい本ばかりのゼータクな図書館を知るものにとりましてはちょいと、となるのであまり近寄ってはおりません。

そんな佐久市中央図書館蔵書!池波正太郎センセの「散歩の途中で何か食べたくなって」・・・非常に長いタイトルですが、疑いのない名著!昭和52年の発刊ですが、いまだにレストランガイドとしても通用する他に、食のエッセイとして白眉。行間を読ませるなんとも味わいのある文体はまさに文化遺産だ~!とその初版本が中央図書館の書棚から発掘されてしまいますた(爆)。

表紙にはセンセ直筆のデッサンが描かれていてよいフンイキです。写真の類も昭和52年当時としてはかなり多かったほうでしょうが、なんとカラー写真(完全死語)が料理の雰囲気を伝えるのに効いています。この名著はこのあと版を重ねること数版。さらによりグラフィックな構成となって再販、果ては文庫にまでなって現代に至るわけですが、出版社というのはこうして利益を稼ぎ出しているのだなあ、と誠にベンキョーになる一冊。

佐久市中央図書館蔵書!スキモノは傷まないうちに急げ(爆)!当分は私が借り出しておりますがなにか(爆)


「沈まぬ太陽」を観る

2009-11-11 07:45:37 | こんなの読んでまったがや

001113_001 さて、思い立ったが吉日、とばかり、「沈まぬ太陽」映画版、正規料金で(爆)観て参りました!館内は平日の最終回にもかかわらず、8人も観客がいてびっくり(爆)。さよう、こちらのシネコンでは封切り日翌日あたりでも館内にはほんの2,3人、というのがザラでして、映画館人口は減少いちぢるしいです。

3時間25分に及ぶ超大作、途中に10分間の休憩を挟む、という珍しいほどの超長編映画ですが、このところこのてのニンゲンドラマはフィクション、ノンフィクションを問わず、お目にかかる機会が非常に多く、そこはかとなく展開が見えてしまうあたりは仕方がないか(爆)

冒頭から原作の3部作を一緒くたに織り交ぜながらの怒涛の展開が始まるので、時代のオーバーラップが忙しく、主人公の髪の毛の生え際辺りを頼りに(爆)整理しながら観る努力が必要。原作を読んでいる私としましては、このあたり比較的ラクにこなせました。

アフリカロケに登場してくるランクルも時代考証に忠実で初期型、極最近型までしっかり活躍させている。遺族との補償交渉に出向く際の「やらと(爆)」の紙袋ですとか、現実味にあふれていて臨場感たっぷり。キャスティングは豪華そのもの。TVドラマなどではもろに主演クラスの俳優がほんのちょい役で多数出演しているのも見ものでしょう。

国民航空=ニッコーは徹底的に悪者扱いで、ニッコーサイドからクレームがつくのもむべなるかな。あまりの臨場感にすべてが現実なのでわ、と思わせる説得力に満ちた展開、映像、などなど、3時間25分はあっという間の★★★。それにしてもあの原作をよくぞ映像化した、と!トヨコセンセもこれならば満足っしょ(爆)。

画像は「沈んだ太陽(爆)」。おいまつえんのすぐ裏手からの眺めでございます。河は千曲川。


「沈まぬ太陽」を読む

2009-11-10 13:43:21 | こんなの読んでまったがや

0001110_001 佐久市立中央図書館蔵書・・・いわずと知れた山崎豊子センセの大作ですが、ここへきて渡辺 謙主演での映画化ですとか、物語中、語られる国民航空=ニッコーの労組をはじめとした社内の実態、御巣鷹山事故、さらに連日朝刊のトップを飾る日航の再建問題・・・などなどが巧妙に絡まりあってなんとも読み応えのある作品となっております。いってみれば「読み頃」といえるでしょうか(爆)

なんでも映画化にあたってはそれこそ日航の圧力で空港内でのロケが一切許可されなかった由・・・存続すら危ぶまれる債務超過の航空会社としてはイメージ・ダウン必至でしょうが、映画のでき如何ではさらなる経営悪化をも招くのでわないでしょうか。今週あたり劇場に出向いて鑑賞して参ります。なんでも10分間の休憩を挟んでの4時間近い大作だとか・・・気になります。

さて、それに備えた、というわけでもないのですが、原作を借りてまいりました。2005年に発行された豊子センセの全集。一巻あたり4700円(!)の超豪華本。どうりで紙の質が違うと思いますた。このアフリカ編ー1では労組の委員長にムリヤリたてまつられた挙句、ストに突入して経営側からの恨みを買う役回りが描かれておりますが、がんばれ恩地、と。どろどろした人間関係の描写は我らが清張センセに勝るとも劣らないが、えげつなさでは清張センセの勝ちか、というところ。「沈まぬ太陽」はこのまま2=御巣鷹山編、3=会長室編と続くわけですが、まあ、企業小説としても人間ドラマとしても白眉。映画とあわせての鑑賞をお勧めいたします。って映画まだ観てませんでした~(爆)。


松本清張 歪んだ複写

2009-10-22 19:45:37 | こんなの読んでまったがや

0001022_001 秋の夜長、世間でわオリオン座流星群だなんだと大騒ぎらしいですが、なに、流星だなんてこちらでは珍しくもなんともない。これから空気の澄む季節に向けて、それこそ5分にひとつは目撃できるわけで(不確定ですがなにか)、なに騒いでるの、という感じでございます(爆)。

それよりも「債権放棄」ってなに?、と(完全謎)。億、それも数千億円の借金の棒引き・・・ううむ、小学校で「借りたお金は返しましょう」、と習わなかったのでしょうか(完全謎)???たとえ利息の「過払い」に陥ったとしても、その過払い訴訟でバブルに浮かれた弁護士がダツゼーしようとも、キホン「返す」のが借金である、と。幼稚園痔でも知ってるこのルール。ニッコーのみなさまはいったいどう償われるおつもりなのでしょうか?ってNY渡航時のアップグレードのご恩も忘れて糾弾しておりますがなにか(爆)。

さて、そんなイラつく秋の夜長(爆)には、このような良質な超長編小説で和みましょう(爆)。生誕100周年を迎えられている松本清張センセの得意ジャンル。殺人にまつわるニンゲン模様の精妙な描写を鈴虫の声をバックに味わいます。

001030_002 今回はセンセの取材が税務署の内部事情に踏み込んでおられるわけですが、70年代にはきっと事実だったであろう汚職の手法とえげつなさ過ぎるたかりの手法は必読。売り上げをごまかして納税を逃れたい、という企業のキホン心理を巧妙についた悪徳税務署員の所業が読みどころか、といいたいところですが、すでに使い古されすぎて新鮮味に欠けるか。それでも申告を自分できっちりおこなう私には(爆)、興味津々の★★★。

意外なラストも楽しめるが、料亭の女中のキャスティングを自分でやってみるのもまた楽しいぞ、の秋の夜長にオススメの一冊でございます。画像は毎晩のシャワーでピカピカのももちゃん。秋、冬にはぴったりの座右のネコでございます(爆)。


こんなの読んでまったがや 黒岩重吾 夜の駐車場

2009-06-12 19:15:14 | こんなの読んでまったがや

000612 JR小海線、中込駅の「ふれあい図書館」蔵書(爆)。駅の待合室の片隅に置かれた本棚の片隅にあったものを拝借して読ませていただきますた(爆)。

昭和53年7月10日発刊の初版本。アマゾンで調べますとその後、だいぶ重版となった模様ですが、ギンザのホステス事情がまさに赤裸々に描写されており、当時としてはかなりなモンダイ作だったのでわないか、との想像。

美貌とカラダを武器に新規開店を目指す銀座のホステス英子を軸に彼女を取り巻くどろどろの人間関係。ただし英子の肉体関係があまりにも多すぎて(爆)、焦点がぼやけるあたりが残念。もっと客を絞り込んで盛り上げていただかないと飽きてシマウマ(爆)。

このての現地取材物(完全意味明瞭)にかけては並ぶもののない我らが清張センセには遠く及ばない。清張センセの例でゆくと、ホステス、客、店の内情をすべて調査ののち、そこから、たとえば「黒革の手帳」のような名作を生み出すわけだが、こちらは赤裸々なのはよいがただのレポートに終始してしまっている嫌いがあって惜しい。重吾センセと清張センセの比較などしても意味を成さないが、同時代の小説家が同じギンザで同時期に飲んで、生まれてくる作品がこうも違うか、という「読み比べ」は単純に楽しい。現在発刊されたとしたら婦人団体(一部意味不明)が黙っていない内容は必読。セクハラなどという用語が存在しない時代の単純ゴラク作。

自分で買ったのだとちょいと後悔しそうな内容ですが、なにぶん駅の「ふれあい図書館」でございますからして、感謝して返却するといたしましょう。JR小海線中込駅にお立ち寄りの際には探してみてくださいね(爆)。


祝!生誕100年 松本清張 空の城

2009-05-28 18:54:07 | こんなの読んでまったがや

000528 清張センセの生誕100年記念だ、ということでTVドラマをはじめ、いろいろと動きが見られるようですが、映像化にふさわしい、というかはじめから映像化を想定して描かれたフシも見られる作品群の数には圧倒されます。この本の巻末に阿刀田高センセ作成の映像化リストが付属しているのですが、96年現在でその数なんと161本(驚)。

センセの活躍なさった時代はTVの普及にミゴトにシンクロしていた時代、ということもあり、まずは映像化ありきだった。というよりもセンセご自身がTVの影響を受けて映像化をイメージしておられた、という面も多分にあるのだろうなあ、と愚察する次第。

この「空の城」も80年12月にNHKドラマで名取裕子、山崎務の出演で放映済みとのこと。むべなるかな。放映時のタイトルは「ザ・商社」・・・センスねえなあ、ともおもいますが、原作となった本書は素晴らしい仕上がりです。衝撃的な出来事などなんらなしにカナダの石油コンビナートに群がる商社と銀行、政商を描く超大作。綿密な取材に基づく筆致はまさに清張ワールド。会社組織内でのごくごくビミョーな人間心理をイヤラシさ満点で描ききった500ページはあっという間の★★★★★。


こんなの読んでまったがや(爆) スーツの適齢期

2009-02-02 17:47:17 | こんなの読んでまったがや

000202_001 いやはや、確定申告の準備も早々に整いましたし、もう余裕ですがな(爆)。つうかシンプルな会計ですからねえ(謎涙)。

そんななかまたしてもアマゾンで見かけたこちら・・・「スーツの適齢期」なんとも奥が深そうなタイトルにひかれてついクリックしてしまいますた(爆)。あ、もちろんマーケットプレイスですけどね(けち)。

以下、前書きより引用・・・

ファッションに敏感な時期を過ぎ、年を重ね、価値観も体型も変わると、装うことに対し、気恥ずかしさ、またはある種の諦観を抱き始めるミドルエイジの男たちは意外と多い。しかし、40代・50代から男が装うことの本当の愉しみが生まれてくるのだ。特にサラリーマンのユニホームとみなされがちなスーツこそ、大人の男たちが着こなすことで、最も映える装いとなる。

本書はスーツの底に流れる「気高さ」の哲学、ブランドの真の意味などに触れながら、各々の人生1コマとスーツの新しい出会いの方法を紹介していく。「装熟度」という著者独特の哲学をもとに、多くの具体例と楽しいエピソードを交え平易に語られる。まさにミドルエイジからの服装術である。

引用ここまで

読み終えて一言、こりゃイイです(きつぱり)。服飾のノウハウ本は限りなくありますが、徹底して中年向けに特化したあたりが新しいか・・・ううむ、自分もそんなトシになったか、と感慨しきりでつが、なにまだまだこれからだ~!とあがくための(爆)エネルギーを頂戴できる名著。見かけたら是非ともどうぞの★★★★★!


こんなの読んでまったがや 落合正勝センセにハマる(爆)!!

2009-01-18 10:19:12 | こんなの読んでまったがや

000116_002 落合センセは2006年の8月に没しておられますが、その著書は18冊。ザッシ記事の焼き直しをまとめたものなども含まれますが、その主張は一貫していて、センセなりのダンディズムが理詰めで語られているという点で秀逸。なんといっても着道楽を重ねるあまり、会社を3つもつぶした、ってところに共感を覚える昨今(爆)。ですからその主張も身銭切って苦労した挙句のものなわけで説得力があるわけです。

図書館でたまに見かけては「借りっぱなし(完全意味明瞭)」としていたわけですが、ふと手元に置いておきたくなり(爆)アマゾンの中古本屋から最安値のものに限って取り寄せ(どけち)をすることにいたしました。新書のものでは100円だ、などというのもありますが、送料の340円払っても「あるうちに」読んでおこうというわけです。

センセのクラシコイタリヤへの傾倒ぶりには凄まじい、というよりも鬼気迫るものがあるわけですが、イタリヤもの未体験のわたしには想像するしかない。会社つぶしてまで入れ込むそのヒキがいったいどこにあるのか興味は尽きませんが、ニンゲンやはり体験するしかないようで、読めば読むほどナポリの仕立て屋への興味は尽きないです。自分に似合うのか、というのはまあ置いといて(爆)、今後の研究課題としておきましょう。

でもベルルッティ一足仕込む予算があればアリタリヤ(いまもあるのか)でナポリに飛んで、ピザ食って仕立て屋で、と考えるのも年齢的には許されるかなあ、とモーソーする昨今。ただし、今の私のセンスにはそこまでの洗練はなくて、もっぱらあのハデーなサーティーズバンザイ(爆)なのがモンダイといえばモンダイっす。ナポリのサルトなんか訪ねたところで門前払い、に一票!


宮脇俊三センセの「時刻表2マソキロ」を読む

2008-08-28 18:41:05 | こんなの読んでまったがや

00201_003 宮脇俊三・・・元祖鉄じい(爆)、とお呼びしても差し支えないでしょう。「鉄」とはもちろん、「鉄道」のことですが、サラリーマン編集者稼業のかたわら、シュミの鉄道旅行をし続け、中央公論社退職後に「時刻表2万キロ」でいきなり高評価!編集者からイキナリ文壇デビューをはたしたのはアザヤカというしかない。

旅にはそうしょっちゅうは出られない私にとって、このような紀行文を読むのはまさに一服の清涼剤(死語か)。淡々と語られる「国鉄(当時)」全線乗り倒しの記録はなぜか味わい深い。旅程がメモ的に語られるだけかと思いきや、ユーモアと皮肉タプーリのコメントは読んでいて飽きない。どころかクセになって、引き込まれる。いつのまにか、「そろそろでるか~」とつい期待するようになる(爆)。

さらにこの「国鉄全線乗り倒し」への情熱、というのか動機に非常に興味をそそられるほかに、極たまに描かれる家庭内の情景も興味深い。週末、それも金曜日の晩から夜行に乗ってふらりといなくなってしまう父親、というのもカナーリ無責任だと思うが、それを許していた家族にも興味津々・・・金曜日の朝、眼が醒めたとき、今日はどこかへ出かけそうな予感がした。上野から北のほうへ向かいたい気がするので、カバンに時刻表とその方面の地図、洗面道具などを詰めて家を出た(以上、本文より抜粋)・・・というぐあいである(瞠目)。こんなことを毎週続けるうちに家族がいなくなった、というのは現代的なオチでしょうが、どうもそんなこともなかったご様子。

結構なのんべえだったそうで、お銚子を過ごした挙句に、列車に乗り遅れそうになったりすることたびたび・・・かように愛すべき著者のキャラは30年後の今読んでもまったく新鮮だ、の★★★★★!著者は2003年没、ということで誠に残念なことながら、その戒名が「鉄道院周遊俊妙居士」・・・ううむ、すばらしきかな人生(爆)!つうかカナーリベタな戒名ですね(爆)。図書館でセンセの全集を発見したので、しばらくはハマりまくることでしょう。これはこれでリッパな旅のスタイル・・・人生は旅である、とはよくきくフレーズではありますが、戒名にまで反映されたセンセの旅のスタイルは一流であった、と。そう思います。

画像は八ヶ岳、立科連峰に沈んだ夕日・・・ううむ、秋よのう・・・


僕らがポルシェを愛する理由(爆)を読む

2008-06-09 19:45:50 | こんなの読んでまったがや

000609 ううむ、なつかしー(爆)!!オーナーさま必携。ちなみに私はオーナーとなった時点ですでに絶版となっておりましたんですが、「文庫化」のニュースリリースと同時にしっかり買って毎晩読んでは暗記したもんです(爆)。が、いまになって読み返してみますと・・・

シフトアップ。緩やかな勾配の短いストレートを、一気に加速だ。ポルシェサウンドだ。まったく、そんな時、なんて幸福なんだろう。いや、いや。浮かれている場合ではない。すぐに次のコーナが迫っている。次はタイトな左コーナーだ。我慢して我慢して我慢して、ブレーキング。ヒールアンドトゥでシフトダウンだ。慌ててミスシフトしないように。アスファルトの上には、明るい陽光が落ちている。今日はなんていい日なんだろう・・・以下、延々とつづく(爆)

ううむ、イイ!!・・・これ、なんと八ヶ岳高原道路が舞台となるお話っす。昨日走ったばかりなので、ふと思い出して、本棚から引っ張り出して読んでみたのですが、独特の筆致はさすが、といいたいところながら文面からは911への思い入れ以外にはあまり伝わってくるものはないです。どこかセンチメンタル感じが漂っていて、思い入れが強すぎるあまり、他が見えてない、という感じの寂しさが漂います。上記のコーナー進入にしてもブレーキングをガマンしてる間に地元のKに並ばれて幅寄せされるのがオチ(爆)。本編はこのままファイナルオーバーステアなる異次元のお話へと突入してゆくのですが、過去の伝説だ、というしかないです。そんな空冷911もいよいよクラシックカーの範疇に入ったな、と(懐)。

ちなみに山川センセはこのあと「僕らがアルファを愛する理由」をお書きになられ、ダイヒンシュクを買ったのでユーメイなお方ですね。オメーなんでもいいのかよ、と(爆)。ちなみにオレは911でファイナルOHを体験したぞ、というそこのアナタ・・・それ、ただの整備不良またわスリップですからぁ~!ザンネーン(爆死)。


「吉兆味ばなし」を読む(爆)

2008-05-14 19:35:34 | こんなの読んでまったがや

000514 いまや伝説の名著(爆)!図書館に「まだ」あったので、早速借り出して読ませていただきましたが、スバラシイのひとことでございます。至極真っ当、この一言に尽きるのですが、日本料理の美学、といってもよいくらいに洗練されたセンスはやはり勲章ものといってよいでしょう!これ、4冊シリーズの2冊めなのですが、そのあとがきからの抜粋・・・

ちょうど「吉兆味ばなし1」を出版したときのことでございます。男の方から、「私は長年勤めていた会社を去年定年退職したものですが、今度貴社から発行された『吉兆味ばなし』を買って読んで、本当にうれしかったのです。うちの会社では、大切なお客様があると吉兆さんでご馳走をしていました。一度、私もお相伴したい、お相伴したいと思っているうちに、その地位にもつけずに、とうとう定年になって、その機会もなくなりました。この本を私も読み、家内も読みました。家内はずいぶん感激をしておりましたが、読むだけでなく、自分の料理に吉兆さんのお話を取り入れてくれたのでした。とにかく、うちの料理がみるみるおいしくなってきました。いまは幸せなことに、吉兆さんに負けないくらいのご馳走をいただけています。心から御礼申し上げます。」というお手紙をいただきました。このお手紙を読んだとき、私は涙がこぼれてしまいました。この本をつくってほんとうによかった、としみじみ思ったことでした・・・抜粋ここまで

どうです、2重、3重の裏切り・・・経営者一族はこのあたり、もう一度読みかえさんかい、と!!それにしても吉兆、接待する側で使った企業は怒り心頭、はもちろんでしょうが、なによりも大恥かかされたわけで、裁判沙汰の嵐となるのでは、と心配する昨今・・・ううむ、すごすぎる>吉兆!!ある意味、遺産(一部意味明瞭)?