嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

マルニが帰宅しました

2023-06-22 17:29:22 | 今日の逸品

どーん、塩尻のプロフェッショナルにお願いして、レストアなったソファでございます。表皮の全面貼り替えに加えて、ウレタンクッションを足してもらって、座り心地がタイトな方向へと向上しております。

外観はご覧のとおり、新品同様かそれ以上。ツイーディな仕上げの素材選択で、見た目のボリュームが出ているのが特徴っす。

色は、以前は上のようにライトグリーンの単色だったものを、ダークグリーン主体にグレー、イエローなどを絶妙に配したオサレ加減は絶妙。担当の所長からは、ネオクラシックと呼べるデキだ、とお褒めいただきました。

現場の職人さん方も、このような70年代のプロダクツは現在では入手困難なので、レストアしたのは正解だったと思う、とのコメントをいただいたそうです。

早速現れた、現場監督(苦笑)。近づいてはならじ、とキビシク言い渡しておいたのですが、はてさてw。

さて、肝心のダイニングチェア= MARUNIのエジンバラと呼ばれたこのイスは

このように仕上がりますた。いかがでしょうか?

無機質なビニールレザー部分を、あたたかみのあるツイード調素材に変更して、フィット感を高めてあるのと、抜けきっていたウレタンクッションをたっぷり補充していただいて、タイト目なすわり心地を実現しております。

このモデルに特有だった留め具も、小さめの渋めの鋲を探していただいて、全体の雰囲気をクラシック一辺倒から若干軽めのモダンなモードを纏っておられますw。

聞けば、座面下部のベルトはそのまま利用したうえで、締め直したところへ補強のベルトを追加してダブルにしてあるそうな。ううむ、レストアの場合、内部パーツ一新よりも旧パーツをいかに活かすのか、というのがテーマですが、これはうれしいっす!!

画像の麻布ももしかして使われているのかなあ?パイピングも丁寧に再現されており、上出来です。プロの技っす。

というわけで、早速今夜から稼働しておりますw。現在、第2便がレストア中となっておりますけれど、仕上がりのカンペキさはは間違いのないところでしょう。

ううむ、これだとレストラン滞在時間が大幅に延長されそうなヨカンw。みなさま、ご予約、お待ちしております(そうくるか)

 


マルニ木工

2023-06-02 10:37:23 | 今日の逸品

さて、当ホテルのダイニングルームのイスは、マルニ木工製。調べてみますと、広島の名門でした!

1928年創業以来、センスのよいスタイルのものを連綿と作り続けていて、地味ながら上品なコンサバを守るブランドです。HPを眺めておりますと、近年では北欧家具の影響を強く受けたラインナップですが、うちのやつがリリースされたのは70年代初頭。

ちょうど、ジーパンwがブームで、ラッパと呼ばれたベルボトムが流行していた頃にホテルにやってきた記憶がございます。画像のMARUNIの文字の前に孔雀のマークが入るプロダクツはオールドマルニと呼ばれて、いまや貴重品扱いなんだとw。

やべえ、こりゃケタ違いに高額な修理の可能性もあるという意味です。いわゆるアンティーク家具のカテゴリーっすw。

50年使い続けて、現役なのもすごいことですけれど、業務用のものは3年程度がお手入れの目安だといいますから、50年ぶりの修理ともなれば、レストアにはそれなりの金額を覚悟しないといけません。純正で行くのか、地元の腕利きに任せるのかも悩みどころです。

金額的にもピンキリです。

HPにはリペアサービスや、リフォームなどの案内もあるし、業務用の問い合わせコーナーもありましたので見積もってみましたw。

んま、イス20脚あたり、だいたい✖️1 Rolex Explorer1程度(爆)か。革張りだ、などとゼータクいってるとすぐにSubmariner程度になりますw。でも、純正パーツでは張り替え用の布地のバリエーションが少なくて、不満気味。コンサバなので、これでよいのだ、ということか。

HPにはこんな画像も出てきてびっくりw。先日のサミットにあわせて、どうやら現行の最新型のデザイナーチェアが納品された模様。ヒロシマのイスだ、という話題づくりでしょうが、カネがばら撒かれた痕跡ともいうw。

イスはともかく、特異なシェイプのテーブルのお値段が怖そうw。911一台分くらいかw。

HPを眺めていて収穫だったのは上の画像のようなひび割れが修理可能らしいのが分かったこと。製造元に送って、補修していただくことも可能らしいですが、家具職人さん次第で、ダイタンな方法で解決するらしいです。

現在、内装屋さんを通して相談中ですが、現物を莫大な送料かけて送ったりするよりも職人さんに出張してもらう方向で進めたいものです。このあたりは交渉次第かも。シュミのつもりで進めてまいります。

ううむ、しかし50年とはねえ。身近にあって、毎日使っているものですけれど、やはりプロの道具はクオリティがすごい。コンサバなスタイルもここまで使い込むためのものだったんだなあ、と感慨しきり。

慎重に、かつセンスよく甦らせてやんないとね。