嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

履き道楽2023 top sider の40年ものをレストアするw

2023-07-12 16:38:28 | 履き道楽

ドーン、靴部屋(爆)の奥から発掘されたトップサイダーのデッキシューズのソール部分でございます。じつに43年もの。

学生時代にアメリカ東部への旅行に出向いた先で、なけなしの100ドルはたいて必死で買ったものですw。当時の日本国内での店頭小売価格が20000円だったのをしっかり覚えております。

43年ものとくればさすがにゴム部分は硬化してしまって、加水分解も始まっておりますけれどw、ほつれなど一切なくコンストラクションはしっかりしてます。まだ履ける感じ。

お手入れはここ数年サボっていて持ち前の厚手のレザーはカラカラに乾いてるのですが、それでもかかとを踏んづけて履いたりしないので、キレーなままです。

特に暑く感じる今年はいっちょ活躍させてやるか、と思い立ちましたので、早速引っ張り出して手持ちのお道具一式でよみがえらせてやることにいたしました。

ソールはこんな感じで使い尽くした感満点です。たぶん、本体に接着されているだけだと思われるので中心部分はべこべこしちゃってるし。

それでも不変のこのスタイルはこの季節には最高。変わりようがない王道スタイルはいまだに楽しめる感じ。なにより履き心地が素晴らしいのです。調べると純正のスペリーソールは入荷がないらしく、ほぼ全ての修理屋でビブラムソールのデッキシューズ用を

装備してくるみたいです。

ちなみに一人前の男子が裸足で履いてよい靴はこれとサンダルだけだと個人的に考えております。抵抗なく常に洗えるからです。そもそも洗えないローファーを裸足で履くなんてもってのほかw。石田さんだけにして〜、と(爆)。

近年のスタイルではくるぶし丈のソックスなどがユニクロでも売られていて、ローファーを裸足履きに見せかけておいて実はソックス履いてる、なんてえのも一般化してますけど見せかけてどうするの?ローファーは裸足で履いたら、その場で全損、と覚えておきましょう。

レストア費用はざっと15000円近辺。じつはこれですと、インドネシア製のトップサイダーが新品で買えちゃうのですが、そこはそれw。あえて40年もののこれを蘇らせてやろう、という試みです。長年の相棒ですからね。

今回はソールの他にレザー製のシューレース(靴紐)も新品にしてやろうかと画策中。

都内の修理屋さんに送ってもいいけど、久々に相談しながらお願いしたいなあ、と計画しているところです。

でも、大切に扱わなくとも、ルールだけ守ればこのテの靴も40年もっちゃうんですよねえ。海に出かけるのに履いていって海水に浸けるのも恒例行事w。だからといってびくともしない耐久性は、やはり虎屋のおもかげなのか(出たよ〜)。

気になって引っ張り出したバイブルにもしっかり掲載されております。

これ、いまだに愛読中でして(うそ〜!)。特にアイビー志向というわけではないですが、いまだに私のベースなのわ間違いありません。

アイビーは王道のスタイルのひとつには違いありませんから、買い物リストの参考にといまだに引っ張り出しては読み耽っております。実際、手元に残している品のお買い物は、この一冊がキッカケになった事例多数w。

なに、ただのミーハーだって?その通りっすw。

 

 


履き道楽2023 キングがご帰宅になるw

2023-04-13 09:28:24 | 履き道楽

みなさま、お久しぶりでございます。お元気でしょうか?

当ホテルは、全国旅行支援の受け入れ枠を使い切ったのを潮に、コロナ禍からのリカバリーの波にはあえて乗らず(爆)、客室稼働は一定数確保しつつもマイペースを保った流れの中で平常営業中でございますw。

おりからの年度末であまりにも雑事が多く、このままですとどちらも疎かになりそうな予感がしたもので、バランスを取りましたw。

ホテルの稼働はおかげさまで例年並みかそれ以上か、という「そこそこな」水準。自社サイトからの予約が中心となりつつあり、家内経営ということもあって大人数には対応しにくいことから、宿泊サイト経由の予約はそこそこに抑えておいたのもうまく行ってる感じです。

コミッション高いからねえ〜。

そんな中、販売元にお預けしたキングさまがご帰宅なさいました。

なんか新意匠。かかとの積み上げ(トップリフトと呼びます)にWをかたどったゴムが貼られておりますw。なるほど〜WESTONのイニシャルってわけかい。新品では確かここは一文字だった気がするので、新しいです。履くぶんには関係ないけど。

トゥにもこのような減りにくそうなゴム装備。届いたのちに早速、恒例のお散歩に出かけてみましたけれど(ヒマか)、グリップよし。ウエストン特有の硬めのゴムなので、3年はいけるか、とそんな印象。

コバにもプロの手でマットな塗装がされており、一見すると新品のようです。ヒール辺りのマット塗装などは文句なしのプロ技っす。

買ってからすぐに修理に預けてしまいましたので、これからキングとの生活が始まるんだ、という感じ。ううむ、ここからの経年変化が楽しみです。

あ、ちなみにこのJM WESTONの180ローファーですが、どうしてここまで不変のまま長く作られていて、いまだに超人気なのかとギモンに思う方も多いと思います。私もそうですが、それ自分で所有してみて、長年履くとわかりますw。

そのあたりはまた後日、考察してみるといたしましょう。3年後のオールソール交換に向けて、せいぜい履き込んでやるとしましょうw。こんなの履いて、「ギョーザ会議(一部意味明瞭)」に出ると楽しいんですよ〜(爆)。

信州は今がまさにベストシーズン。ウエストンでも履いて、お出かけくださいませ〜。


JOHN LOBB INNOVATION AT ITS CORE 2023 Montgomery

2023-03-11 09:03:48 | 履き道楽

ガーン、Facebookを眺めていたらJOHN LOBBのアカウントにLopezの新型、というか進化型が載っていました。montgomery。まさか、って感じw。

キャンペーン、INNOVATION AT ITS CORE では今回はエラストマーが主役で、裏地に巧妙に組み込むことでパフォーマンスを上げているが、外観上それとはわかりにくい、といういかにも英国流の進化がウリのようです。

パテントになっちゃってたら、アレですけどスニーカーの造形にも似た、パーツを細分化してゴムで貼り合わせるこの新発想には意気込みを感じます。もしかして流行るかもねw?

レーセイになって考えてみますと、今回のエラストマーテクノロジー、つまりパーツの細分化とは対極にある、一枚革で作るこんなテクもジョンロブの得意技。というか、通常ラインではあり得ない、超絶技巧そのもの!

画像は私のJOHN LOBB 2010 deep blue ですが、ツインバックルの一枚革仕立てはchapelという名作以降、定番化した名物。代表作williamのパーツ構成だとエラストマーが使えるので、早晩実現するかもしれません。

どちらも実現可能というあたり、トップエンドにいるブランドの中でもさらに頭抜けた存在なのを感じる昨今。どうりで高いわけだわw。

渾身の力作に思える、コアコレクションにテコ入れを図った最新型には一度は足を入れてみたいところですが、前記事のmoorgateも、このmontgomeryもベースモデルよりも一格上の扱いな模様。

現行のLOPEZがほぼ24万円行っちゃってることを考えますと、30強の価格帯でしょうか?ううむw

 


JOHN LOBB MOORGATE 

2023-03-10 08:23:33 | 履き道楽

JOHN LOBBのラスト(木型)7000番は、不朽の名作(きつぱり)。ひとことでいって、バランスの極致であるというのが個人的な感想です。

美しいイタリアやフランスの靴にも通じるエレガンスもあれば、英国靴に特有のゆるぎないマナーも備える万能選手。

上の画像はジョンロブのCIty 2、レッドミュージアムカーフ、バイリクエストものですけれど、7000番の特徴がうまく出ていると思います。色はともかく、このカタチをご覧くださいませw。

City2は、この7000ラストに載せられるようになってから2にバージョンアップ。それ以前の8695から数えるとすでに30年オーバーにわたり作られ続けているロングセラー。

このモデルに関しては、ロングセラーに甘んじることなく毎年のように素材づかいを中心に新型がリリースされているのがまたすごい。

この内ばねの一文字飾り靴w、通称Captoe Oxfordはスーツスタイルの永世定番。ともすればこれ一足だけで用が足りちゃう、それくらいなスタンダードスタイルと言えるでしょう。

ロンドンのジャーミンストリートにあるJOHN LOBB LONDON の店員はまず間違いなく履いているしw、たまたま店内で出会った顧客と話していると必ずcityの話になって、訊いてみればcityだけで5、6足持ってるだなんてえのがフツー。それくらいのスタンダードですよ。

みなさまがそうそうプレステージラインのPHILIP閣下に手を出さないのは、端的にいってコスパが悪いからっす(爆)。はっきりいって、閣下は趣味の領域におられますw。バランスの観点からもある意味Cityの完成度が高すぎるんですね。まじ。

ラスト7000に載せられたキャップトゥオクスフォード、というスペックが揃った時点でcity2のファミリーに組み入れられるわけです。

そこへ

最新作、MOOREGATE様、ご降臨でございます。プレステージの最高峰、PHILIP閣下のさらに上位に位置づけられるというからタダゴトでわございませんw。

みれば、トゥと甲部分の切り替えにエラストマー(伸縮ラバー)が仕込んであって、スタイルを保ったまま履き心地を改善したというウルトラCぶりだ〜w。もちろんラスト7000。

しかも、ヒールカップはプレステージ特有のシームレス仕立てなので、ハイテクとクラシックの融合を図っている模様。cityともphilipとも違うけど、同じ血統です。

プレステージと呼ぶ高級ラインにこのような冒険的な試みを落とし込むのは英国ブランドとしてはなかなか珍しいことです。が、もっとすごいのはこのモデルのリリースでベーシックと呼ばれるCity2がさらに光っちゃってること(!)。

キャップトゥは本当に奥が深いっす。

相変わらず攻めてるジョンロブ。今後も進化から目が離せやせんw。ここにもとらやの「おもかげ」がw。

 


履き道楽2023 ベースを水から油にかえてみる

2023-03-08 10:30:37 | 履き道楽

ウエストンの180クロコダイルを手に入れてからというもの、手元のコレクションも引っ張り出して日夜靴のお手入れに余念のない私です(ヒマかっ)。

新しく一足買う、ってのはこんな副産物も産むわけで、私としてはまんざらでもございやせん(あほと呼んでください)。

2010年ごろから始まってしまった私のジョンロブDワイズキャンペーンですが、コレクションは3年前に完成。入手した靴はすべてデリケートクリームと呼ぶ水性のサラリと染み込むタイプのみ使って、ひたすら淡く、地味に仕上げてまいりました。

手元にある靴ではミュージアムカーフがほとんどなせいで、特有のムラ感を強調したかった、というのが目的ですが、10年経ってその目的はほぼ達せられました。

デリケートクリームの使用後、見方によっては白ボケのように見えることもあり、塗った直後はともかく1週間も経つと、なんとなく乾いた印象になるのが気になっておりました。色の方も明るめを追求しすぎてw、そろそろ補色したい感じ。

そこで、

ブートブラック リッチモイスチャーw。化粧品とみまごうばかりのリッパな瓶入りですけれど、使い心地や仕上がり、香りwなどモンクなし。ロウ分のおかげで色としなやかさが戻って、いかにも栄養分を補給したぜ、という印象なのが良いです。

色もだいぶ戻ります。

ネットの評判通りっすw。オイル分が欲しい場合にはそれ用のクリームも手元にあるのですが、固形ものばかり。ミョーなツヤが出ちゃったり、ギトギトするのもあるので、ローション状のものを試してみますた。お手入れグッズは、あれもこれもとなりがちですw。

画像のプラムのジョドファーは、つい先日オールソールを済ませて手元に戻ってきたばかり。入手からは7年ですけれど、良い味わいが出てきました。

聞けばもはやバイリクエストでも注文不可。すでに後継モデルがラインナップされており、クラシックなこのストラップづかいは特別感満点w。リアにストラップを通す留め具がないせいで、歩くたびにストラップが上下に動くのがミソ。オーナーは眺められませんけれど、密かな嗜みというやつですw。

去年あった伊勢丹のポップアップストアで8695と呼ぶ旧ラストに載せたモデルを黒と茶で受注したらしいけど、39万円でも瞬時に売り切れたそうです(脱力)。

個人的には7000に載せた、こちらのモデルがモダン。8695はクラシックです。

ムリして買ってよかった、の代表格。この冬も履き倒したので、リッチモイスチャー漬けにしてしばらくご静養いただきますw。


履き道楽2023 キングオブローファーに旅をしていただくw

2023-03-08 06:29:52 | 履き道楽

みなさま、お元気でしょうか?3月17日をもってマスク着用をしなくてもいいんだって?そろそろいいぢゃないか、頼むよ、といってコロ助との話し合いがあったのでしょう、きっと(爆)。

来年以降は、この日がコロ助の日ということで国民の祝日となるのではないでしょうかw。

さて、画像はJM WESTON Repair Service とのロゴもマブしい、ウエストンのオフィシャル修理に使う輸送キット。

ただの紙袋ですけど、HPによれば今後、ウエストンでの修理を本国供給の純正パーツで受けたい場合には、一度でも社外品を使ったことのある個体は受付不可、とのことですから軽い整備でもこのリペアサービスの台帳に名前を載せておく必要があります。

あれ?近所のミスターミニッツで十分だ、とかいってなかったっけ、って?

いやあ、神々しいまでのツヤを身近で眺めるにつけ、このクロコローファーだけは別格だわ、と考えるようになってしまい、パーツを自社一貫制作しているというので有名なウエストンのリソールを近い将来行うことを踏まえて、今回はかかととつま先の修理を依頼することにしました。

1枚目の革の先端部分があっという間に削れてしまうのは、このソールがまだ新品時の硬さを残していて返りが悪かったせいです。よく見るとすでにウエルトと呼ばれる構造部分に達しようかというところまで来ているので早急な修理が必要。

かかともついでに交換、というのが文法でしょうw。金属製のトゥスティールと呼ばれるパーツをお願いしたら、ソールが新品の状態でないと装着不可、とのことで次回のリソール時に依頼することにしました。

ウエストンの修理システムは結構うるさくて、どこかにひとつでも社外パーツが使用されていれば、その場で不合格。即刻、持ち主に返送してくるそうなw。社外パーツでは本来のポテンシャルを責任もって元の状態に復元できるかどうか危ういからだ、とのことです。

納期も街場の修理屋の倍だし、代金も内容によってはハンパない金額ですけれど、この点はコンディションや履歴を知る意味でもかえって楽しみw。戻ってきても他にいくらでも方法があるのが、靴ブームな昨今のニッポンでございやすw。

まずはこのまま無事に受け付けてもらえるのかどうか、なんだかコワいですが、そんなサービスがどんなものか、ものは経験。

せっかくのキングなのですから、王様なりの待遇を味わっていただくといたしましょうw。

 

 

 

 

 


更新矢継ぎ早w履き道楽2023 キングオブローファーへの道−3 王様がいよいよお出ましになるw

2023-02-20 16:50:31 | 履き道楽

どどーん、みなさま、すごいでしょう(ジマンご容赦)。到着直後のキング様です。

Mカリ掲載の画像の印象よりも、実際はよほど程度がよろしく、ソールもまだまだ柔らかい印象です。ツヤはイマイチな感じで、お手入れの余地がちゃんと残されておりますw。

ラッカーではなく、グレージングと呼ぶ仕上げなので、手持ちの専用クリームを使って育ててゆく愉しみがたっぷり残されております。

ミガキに入る前に、コバと呼ばれるソールのエッジ部分の色ハゲを補修します。ウエルトクリームという呼び名ですけれど、これやると靴の印象がシャキッとなります。

上が仕上がりの状態ですね。ズリッと指が滑ったりして、インキを本体に塗っちゃうとその時点で全損となりますから要注意w。

さらにソールを濡らしたペーパータオルで軽く洗ったのちに「靴底専用のクリーム」でお手入れします。この次元はプロでもやらないことでしょうw。

靴クリームなどの油脂類を含まない、私のお手入れキット。箱の上に乗ってるブラシと3種類の薬剤が今回つかう爬虫類専用クリームです。30年もやってるうちに3種類もため込んでしまいましたw。

山のように揃えちゃって、どんだけ手入れしてんだ、と思われるでしょうけれど、出動は年に数回のみっす(ほんとう)。こんかいのような中古靴を買った時にこそ真価を発揮する相棒でございますw。

WESTON180クロコダイルは、軽くブラッシングしただけなのにすでにここまで光っちゃってるしw。

中古靴のリセットをする場合では普通の表革、カーフなどで作られている靴でしたら、それこそ丸洗いにかけてすっぴんにするダイタンなやり方が使えるのですが、爬虫類はシミが怖いので不可能。

水辺に住む動物なのですから、水との相性は良いのではと思っていたのですが、仕上げ方法との兼ね合いで全損となるケースがありますから要注意です。

でも、今回の個体はそんなヘビーなクリーニングの必要は感じないレベルです。このままでも全然おっけい。足を入れてみますと、若干きつめに感じられます。

同サイズの紺の一足との比較でこう感じられる、ということは、ナラシが終了していない証拠です。比較的新しい個体なのもわかります。踵やソールもオリジナルのままですし、内装もキレイ。

靴がきつい、というときはソールの沈み込みを待てば良いのです。つまり、履いて歩くこと。靴の底面にはコルクが敷き詰めてあって、そいつが足の形に沈み込んでフィットにつなげるのです。

全体重をかけて歩くうちにそれこそ半サイズ程度は大きくなります。今回買ったこの一足は、ジャストフィットまでにおおまかに言ってあと1、2年かかるでしょうw。伸び代というわけですねw。この辺りにもまだ楽しみが残されていることになります。

私の靴ブラシはすべて獣毛。長年使い込んで、ロウをたっぷりまとっておりますから、クリーム塗るまえに軽くブラッシングするだけでツヤが出ちゃう、それくらいなもんです、いやほんと。

ロウと溶剤のブレンドで作られた爬虫類専用クリームを微量づつ「指で」塗り込みながら至福のひと時が過ぎてゆきますw。

3、4回くりかえすうちにパターンの間に入り込んだロウが掻き出されてきて、下から本来のパターンが浮き上がってきます。クロコ独特の、ものすごい迫力です。

このままずっと繰り返して塗り込みたいのは山々ですけれど、ムダ(爆)。光りまくるのは良いのですが、歩いた瞬間にヒビが入ってしまいますから、高価なクリームの無駄使いとなります。

鏡面ミガキも同様です。ワックスの無駄なので、やめておきましょう(個人の感想にすぎません)。

というわけで、プリンスも寝ちゃったし、そろそろ私も仕上げと参りましょう(爆)。ナラシ途上にある個体をお安く買えて、今回は本当にラッキーでした。出品者様、本当にありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。大切にしますねw。

末長く付き合えそうな相棒が手元にやってきて本当にシヤワセなことでございます。


履き道楽2023 キングオブローファーへの道w−2

2023-02-20 09:39:29 | 履き道楽

さて、ここまできたらもう引き返せやしません(やっぱし)。いちお、心を落ち着かせるために手持ちのブルーの180を引っ張り出して、サイズ確認を行なったのちに、小一時間程度の散歩に出かけて(ヒマか)いくども考えるのですが、やはり買うしかねえ、との結論に達しました。

小走りに帰宅して(爆)、i Macに向かいますw。Mカリのページによれば、出品からは1日経過、いいねの数は20未満でしたから、まだブレーク以前でしたけれど、このお値段でこの状態でしたら早晩、好事家に買われてしまうのは目に見えておりましたのでそのままの流れで購入手続きをいたしました(祝)。

大分の出品者様も、買う側の気持ちがわかる方だと見えて、気になる点を中心に画像が丁寧に上げられており、安心感たっぷりのお買い物でした。

いやあ、夢が叶っちゃったのです!!

あまりにもあっけなく売買が成立するのは、物足りなくもありますが、まさに現代のお作法。というわけで、これまで30年間の復習の意味も込めて押し入れに溜まりまくった資料を引きずり出して検閲いたしましたとさ(爆)。

dマガジンでまだ読めるメンズEXには、こんなページもございましたw。なんとジョンロブLOPEZとのガチ対決でございます。こりゃうってつけだわ、と思って、読み耽ったのですが、20年前から変わらない事実のリピートです。

ザッシ作るみなさんもホント大変ですよね。上記の一枚の写真を撮るためだけにサンプルを借り出して並べて撮影、と。ため息ものですねw。見る側は別の意味でタメ息が出るわけですがw。

私の場合、Weston180を持っていたおかげでLOPEZにはご縁がなかったわけですが、LOPEZ自体この頃はまだまだ新参モデルでロングセラーとなるかどうかは未確認だったのです。今だからこそできる、というお話。

そのLOPEZも今や23万円強(!)。リリース当初は7万円近辺だったのでわないでしょうか?まあね、お値段はともかく、不変の品質とスタイルが貫かれているところに価値を見出せるかどうか、のハードルなわけです、これはw。

こんかいの出品者様はなんと大分県在住。この辺りにもご縁を感じてしまった昨今w。ブツの到着は今日です(のけぞる)!

続報をお待ちくださいw

 


履き道楽2023 キングオブローファーへの道−1

2023-02-19 07:45:09 | 履き道楽

ひさびさの履き道楽ネタでございますw。画像は、キングオブローファーとの呼び声も高い、JM WESTON謹製の180ローファー。

30年前に買ってからこちら、かなりなヘビロテでもってここまで維持し続けてまいりました。

30年はいてもオールソールと呼ぶ靴底の張り替えは1回のみ。踵のゴムはすでに入手からの通算で7枚目(!)、このソールに張り替えてからは3枚目がなくなるか、というくらいに履きこんでおります。

カタログ名ブルーと呼ぶ濃紺ですが、経年変化で色が褪せてきていい感じっす。ステッチのほつれや型崩れなどというマイナートラブルとは30年間無縁の作り込み。ものすごく堅牢なイメージ。新品からここまで印象は変わっておりません。

これ、ほかの靴にはあり得ない耐久性です。リーガル3足分の性能です、いやマジっすw。

オールソールはさすがにレベルにこだわって高い店に預けちゃいましたけど、踵のゴムなんて自分でできるレベルw。なので、近所のミスターミニッツにお任せっす(爆)。

お店によっては切り込みの入るジョンロブタイプなんかも可能だったりするので、ミスターミニッツも侮れないんですよ、最近。

調べてみますと、このモデルは1946年リリースだというから、すでに立派なクラシック。履き心地も独特ですが、素材がまた素晴らしく、ご覧のような地味で飾り気のないミニマルな外観ながら、型崩れのなさや緻密そのものの皮質などが手に取るだけで感じられる仕組み。

完成度の高さは履くまでわからないが、一度ならしたら最後、手放せなくなる一足です。モデルチェンジなしにここまで作り続けられてきたのは完成度の高さを物語りますが、それ以上に作り続けられていることで生まれるメゾンへの信頼感のようなものが効いている気がします。

使い込んでダメになっても、いつでも同じものが入手可能、というのは実際、決してダメにならないんですけれども大きい。ロレックスの各モデルもそうですね。

そんななか、某Mカリでアレやこれやと覗いていたところ

なんとクロコダイルアッパーのマイサイズで、赤茶色というドンズバな個体が出品されているのに先週の木曜日に出会ってしまいますた。お値段もそれなりですけれど、許容範囲。程度も未知数ながら、まだまだ履けるご様子。

ヤフオクID 取得の頃から(爆)中古市場を中心に探し続けて、はや30年w。これまで一度も巡り合うことのなかった仕様とサイズです。

過去にはマイサイズ(6D)があっても色が黒クロコだったり、販売時にワンサイズに対して6種類が用意されるワイズが違ってたり、あとワンサイズあげて、ワイズをCに落として(これ、ものすごくカッコいいやつ)検索。

のようなことなどなどあらゆる手立てで探し続けていたのですが、とうとう巡り合いませんですた。

そりゃそうです。この手のモデルは私のような熱心な(?)180信者さんが長年アコガレまくった挙句、2足目いや3足目にキヨミズジャンプをかましてやっとの思いで手に入れられるかどうか、という雲上モデルなのですから、中古品が滅多やたらと流通するものでもございやせん。

黒クロコでガマンするか、といって妥協しそうになったことも1度や2度ではございやせんw。Cワイズに落として履いてもカッコいいけど、Dで得られているこのフィットは得られない、と悩む夜もございました(涙)。

半額で済んぢゃうリザードにしておけばラクになるぞ〜、とかね〜。同じ道を歩まれた方々、あるあるでしょう〜w。

パリに出向いた折にはトーゼンお店に出向くのですが、当時から別格のお値段ですし、ローファーごときにwそんな大枚叩くのはそもそも想定外です(爆死)。2015年からはジョンロブDワイズコレクションの完成という壮大な計画もありましたしね〜(とほひめ)。

ちなみにこのモデルの価格は2023年現在、10年前のほぼ2倍に跳ね上がっておりまして、10年前にはまだ30万円台。素材を考えると非常にお値打ちな印象だったのが、いまや70万円をうかがうイキオイ(!)。

お値打ちに思えたと申しますのは、2010年当時のジョンロブのローファーにLOPEZというモデルがあって、そいつのクロコバージョンが168万円だったからです(のけぞる)w。

素材のほうも、ワシントン条約を尻目にクロコダイルからアリゲーターに変更されて、斑(ふ)と呼ぶ、個別のパターンが異なる風合いの素材に移行してしまい、このモデル特有の迫力が薄れてしまいました。画像は現行のものです(HPより抜粋)。682000円也。

アリゲーターには悪いけど、クロコ素材がもつ立体感が薄く、パッと見型押しレザーに見えちゃう、というかね(ナマイキいってるなよ)。

コロナ末期にきた円安もすごいままだし、こりゃいよいよダメなのかと思いつつも、諦めてはならじ、と画像検索を繰り返すことはや30年(新品買えば)w。

それもこれも手元にあるウエストン180の使い勝手のよさからくるもので、こんなにいいんだったら、頂点を極めておきたい、手が届かないアチラ側に行ってしまう(もともとアチラ側ですけど)前になんとかしないとw。

というわけでキングオブローファーだ、とモノカタログ各誌絶賛の180クロコモデルは、ジョンロブのコアコレクションに目がゆかなくなって久しい(爆)、私のリストの筆頭にあったのでございました。

その雲上モデルが真冬の平日の昼前、いきなりディスプレイの向こうに現れちゃったのです、しかも個人出品で、お値段は現実味を「若干」ですけど帯びているw。ううむ、どうする〜>自分w

以下次号

 


履き道楽2023w まだまだやります、履き道楽w

2023-01-06 10:12:37 | 履き道楽

みなさま、謹賀新年。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

値上げラッシュ、家計圧迫、なのに手取り上がらず、というニュースの直後に初売りのギョーレツと爆買いのニュース流されて、すかさずテレビ消したのは私だけでしょうか(爆)?

TVはオンデマンド全盛のいまとなっては5年前から「オワコン」。

ギョーカイにも銀行や自動車業界と同様に統合の嵐が吹き荒れるのは自明でしょう。長年お世話になったテレビですが、今後はディスプレイとしての役割を担っていただければ結構w。コンテンツは志のあるyoutuberさんたちに任せておきなさい、ってw。

第8波が吹き荒れるなか、コロナ前の人出が戻ったといって喜ぶキモチはごもっとも。その恩恵に浴している宿泊業界に生きているんですからそりゃわかりますけど、直後に感染過去最多レベルというニュースが来て、またしてもテレビ消したくなる、と。

まったくすごい世の中がやってまいりましたw。

コロナへの対処ももう3年目。もちろん自分なりにアップデートして行かねばなりませんけれど、政府があれこれ制限しないのは打つ手とカネがないだけ。なんでもして良いということにわなりやせん。ここわちゃんと自分のアタマで考えるといたしましょう。

さて、

去年末の湯治の時から気になっていたのですが、しばらくお手入れを怠ってw、カラカラに乾いてしまった画像のJOHN LOBB ROMSEY様をリフレッシュしましたw。画像はリフレッシュ後ですw。

さすがに1年も放っておくとカラカラに乾くのか、といって勉強になりましたけれど、この機会に他のコレクションにもすべて保湿をおこなっておきますたとさw。

冬の夜長にはふさわしいわい、といってジュージツしたひとときでございましたw。冬になるとクツ磨きしたくなるんですよね〜ww。

モデルによってはワックス使って、鏡面仕上げをしたくなるユーワクがないではないですが、購入から6、7年目のここへきて鈍い感じの光り方に変化してきたので、このまま様子見w。

昨今の円安もあってJOHN LOBBのクラシックラインは雲上人化いたしましたw。

僕も思い切って2015年当時に一連の本国買い付け「あほ」ツアーを決断しておいてよかったと思います。あれから足かけ7年にわたって、コロナギリギリまで買い付け行脚は続きましたけど、コレクション完成に向けた迷いはございませんですたw。

また、危惧されたブランドカラーも英国らしく不変で、女性デザイナーの起用はテンポラリーなものに終わったようで、最近はへんてこりんなスタイルもなりをひそめておられます。

私のファッションは底辺レベルなままですが、それでもブリトラ好みは不変なまま。

20歳の頃から買い集めたブリトラコレクションはそれこそ一生着られるもののオンパレードで、こんなのもあったっけ、といってその都度新鮮な気持ちになるわけで、ジョンロブの一連のコレクションもそンなスタイルにドンズバw。

7年で200をゆうに超えた(ばかだわ〜)投資も意味のあるものになっているというわけです(ほんとうにそうか)w。最近、ワークマンとの奇妙なまでの相性の良さにも驚嘆しているところでございますw。

というわけで、型押しレザーに味わいが出てきた、の図。長年履いてきて思うのですが、ジョンロブのクラシックラインには迷いやブレがありません。完成されたスタイルの重みを感じるひとときw。

いつかは、と考えておられる方も多いかと思いますけど、そんな方は決断は早い方がよいです。エルメスの庇護があるとはいえ、ブランドがいつまでも存続するとも限りませんw。

 

 

 

 

 

 


履き道楽2021 NIKE REACTに手を出す

2021-06-10 08:41:38 | 履き道楽

ズガーン!記念すべき私のNike REACTコレクションの第一弾はこれでございます(爆)。ヤフオクに、定価の5分の1で寂しそうに並んでいましたw。

おばさんかよ、とw。あ、失礼。でもこの色使いはスゲー。おそらく、オリンピック土産むけに、といって生産されて出荷待ちだった欧米のご婦人インバウンドむけプロダクツが、オリンピック延期で不良在庫となり、ショップ向け展示会に流れてきたのを叩き売られたものと推察されるのですが、

見れば、温泉マークやらなにやら、細々と書かれていて笑えます。

ほら、浅草あたりのインバウンドお土産屋に並べてある、意味不明なグッズのノリっすよ。お分かりでしょう(爆)?フジヤマー、ゲイシャー、ヨシノヤー、スシー(違)のアレですよw。

この手のゲテモノが大好きな私にはお値段とともに響いてしまったのです。

ところが、性能的にはゲテモノどころでわございません。ホンキそのもの!

アッパーはフライニットと通気性のシースルー素材の2層構造で見たところビミョーな仕立てですが、唯一無二の機能性。じつは厚めのソールも効いて、防水性能も有しています。

ここまでは試着せずに買う、不見転というやつですが通販には慣れておりますし、大体のところは見ればわかります。肝心のサイズだけわアレですが、サイズ感はブランドが同じならば共通であるという認識でまずおっけいです。

リアクトソールは、キャッチフレーズ通り、ぐにゅっとした着地感で未体験の快感です。ルナエピックのほうが若干硬めくらい。でも疲れ知らずな感じ。トゥ部分が気持ち薄く、ヒールも高めです。

つまり、履いて、立つとキモチ前傾姿勢が作り出されるので、自然に蹴り出し感のようなものを強く感じる仕組み。

まさにランニングシューズ、という履き心地でして、ここも満足。見た目とは裏腹なスポーツシューズそのものという姿勢づくりのわりに、接地感はコンフォートなのが今風なのでしょう。

リアクトはミッドソールに使われている素材のことで、実際に接地するソール部分との組み合わせで様々なバリエーションが存在しています。まだ現行モデルなので、今後も新型がリリースされてくるはずですが、どんな展開がなされるのか興味津々。

クルマと一緒で、登録した途端に半額となるのは世の常でございます(登録ってなによ)。中古車、といっても試着した程度の極上ものが定価の5分の1〜半額くらいのお値段で売り場に並んでいるので、試したい放題な印象。ハマったが最後、沼ともいいますが、なかなか楽しそうな世界です。

ソールとミッドソール、さらにアッパーとの組み合わせを眺めて、実際の履き心地を想像しながらウオッチリストに入れてゆくわけですが、同一サイズの検索でもヤフオクに5000足はある中から、慣れてくるとだんだん絞りこめるようになりますw。

上の画像が、今回の第2世代コレクション。ここへリアクトを加えてこれから2年くらいは楽しめそうっす。つい昨日まで履いていた第1世代は改めて眺めてみると全足、ニット部分が限界を超えておりました。主に左足の親指の当たる部分から破れてしまうみたい。靴下と一緒ですねw。

それでも毎日酷使して、最後まで性能を維持できたのには驚くばかり。性能的にもコスパ的にも十分に満足です。ちなみに定価で買ったものは一足もございませんでした(けち)。

オリンピックをはじめ、スポーツイベントとともに進化し続けるはずのこの分野ですが、どうもミョーなアヤがつきそうな今回の東京オリンピックの顛末。トウキョウオリンピックグッズというのは、違う意味でプレミアムがつくのかもよw。

さまざまな意味で見どころ満載ですのう。外交ができるとはぜんっぜん思えない首相(官僚に書かせた原稿を朗読してんぢゃねえよ)はまたしてもただの「思い出づくり」に外遊なさるというし、G7なんかに行ってみたところで、随行の官僚と通訳頼みのこんな〇〇が相手にされるのかなあ、と心配になる昨今でござ

いますw。

 


履き道楽2021 散歩のお供を更新しておく

2021-06-05 07:54:15 | 履き道楽

これ、私の最近の歩行靴。すべてNIKEのフライニットです。分厚いクッションに靴下のようなコンピュータ成形のニットを組み合わせた、現代版地下足袋。

抜群のフィット感がもたらされて、本来はランニングシューズのところ、長時間の歩行や立ち仕事、ビミョーなペダルワークを要求される運転にもうってつけです。

3、4足程度のローテーションでも、だいたい3年でこうなります。計ったわけではありませんが、おおむね1000kmくらいか。

ここまで摩耗してしまうと、雨の日のグリップが落ちて危険。じつはフライニットの各モデルはモデルライフが短めで、すぐに廃盤にされてしまうので、気に入ったモデルが見つかったら、スペアを確保しておかねばなりません。

新型がリリースされていれば良いのですが、フライニット系では、直接の後継モデルというのは見当たらない感じ。

イノベーションの速度が速く、3ヶ月にいっぺん新型がリリースされてくるのがこの世界ですから、致し方ないか。

フライニットでは、組み合わせるソールが進化していて、この分野の師匠、koshinyaさんによれば、現在は、さらに厚底がトレンドである由。モデル名を教えてもらい、色々と探すのですがこれがまた無数に出てきちゃう。

用途が様々で、それこそ運動全般に使えるようです。

5年前にイキオイで買ったニューバランスコレクション。小さな機能性パーツを組み合わせて高い性能を目指した、というのが手に取ると理解できるのですが、いざフライニットのような最新型と比較してしまうと、次元が違うフィットです。

ゆるゆるのガバガバに思えるのですが、これは比較自体がそもそもムリ。構造上の違いからくるものですけれど、ニューバランスのようなフィットでは、運動や歩行は、今やムリに思えます。ほんの1kmほどで疲れがきます。進化というのはこういうものです。

というか、私の老化でしょう(爆)。

これはニューバランスが悪いのではなく、フライニットの性能がすごすぎるのです。

ニューバランスでは、それでも純正のヒモではなく画像のようなゴム紐で伸縮性能を上げてあるのにも関わらず、です。機能性ではなく、雰囲気を重視したファッションアイテムであると割り切って、もうしばらく手元におくことにいたしましょう。

最新型は

こんな感じや、

こんな感じ。NIKE FREEというシリーズですが、やはりアッパーはフライニットです。地下足袋そっくりですねw。

この先、REACTと呼ばれる厚手のソールを組み合わせたものを数足買って、開拓する予定です。NIKEの旧モデルは非常に安く売られているので助かります。これらもまあもって2年か3年がせいぜい。

どんどん履き込んで楽しむといたしましょう!

 


履き道楽2020 JOHN LOBB DEEP BLUE の発色について

2020-12-20 08:27:57 | 履き道楽

画像は懐かしい、John Lobb Paris St.Germain。まだ店頭のコーポレートカラーがレモンイエローだった頃。今ぢゃ行きたくても、近寄れやしない、ときた。

画像はJOHN LOBBのバイリクエストで使われているカラーサンプルです。ルビコンを渡ったものだけが手にする聖書です(爆)。

各帳面は素材ごとにこれだけあるんですよ。なにも決めずにお店に入ったが最後、客は素材とカラーの迷宮に溺れることになるのですが、これがまた至福ときています(勝手にすれば)。

あれやこれや、と好き放題やってると、あっという間に30〜400万円程度がクツ一足に吹き飛ぶことになるわけですが、それもまたよし(ほんとうかい)。靴好きにとりましてはこのバイリクエスト時の店内は竜宮城のような存在といえるでしょう。

バイリクエスト経験者は、ああ、あの分厚いやつね、ということになるのですが、熱心な読者の方から、つぎのバイリクエストでDEEP BLUEを検討中だが、実際どんな色なのか、とダイレクトに質問をいただきましたので、許可をいただいたうえで詳細な記事にしてみます。

この色に出会ったのは初めてパリに出向いたときに泊まったホテルのロビーのガラスケースにディスプレイされていたイヤーモデル2007に目が留まったのが最初。スポットライトで照らされていたので、画像のようにだいぶハデな印象でした。

ですが、実際に色見本帳で眺めてみるとぜんぜんちがう色。ブルーと呼ぶよりはネイビー、角度によってはブラックか、とまことにあいまいな色調です。実際、見本帳にはネイビーも存在しているし、なんちゃらブルーなんてえのも多数あってまさに迷宮。

この辺りの顛末は、この年のパリ旅行記に詳細に記してありますので、ご興味おありの方はぜひどうぞ。

店頭でいくら眺めてみたところで、ダークネイビーか、とそんな印象しかない暗く沈んだ色です。実際にこの色が塗られた靴はないのかい、といって所望したところで、パリはもちろんロンドンでもまずムリ。店頭にはないでしょう。

納品待ちの注文品が偶然にあったとしたらまさに奇跡。ご縁と捉えていただきソク注文か、とそれくらいなレアぶりです。僕の場合は名前のイメージで決めたようなものです、はい。

外で見た印象は、まず画像の通りなんです。ところが

これ、ついさっき、おなじクツを冬のよわーい日光に当ててみた、の図。完全なブラックに見えます。右足の甲部分にハイライトがきて、ネイビーがビミョーに透けているのがわかりますでしょうか?このあたりがDEEP BLUEの所以です。

革の肌理も霧を吹いたように見えており、これが Misty Calfというネーミングの由来です。ワックスで埋めずに、水性クリームのみで仕上げていると、数年後にこのように仕上がります。さらに

これ、パリからロンドンにユーロスターに揺られながらヘロヘロになりつつ持ち帰った翌日にカンパイした時のもの(爆)。うれしさのあまり、これ履いてバスに乗ってジャーミンの店にビラかしに行って、戻ってきたときのショットです(ばかだわー)。このような光線下ではこれまた完全なブラックに見えます。

ちなみに直上の画像とその上の画像の間には5年の使用期間が経っています。月一程度で塗り込む水性クリームのみで維持している関係で、パッと見の外観は、ほぼ変化なく推移しております。

履きじわも水分を浸透させると、このように見えなくなってしまいます。クツそのものも柔らかく感じられて、全体に水分をたたえた感じ。5年後のほうがツヤが若干失せていますね。

かようにDEEP BLUEは、ビミョーな色調です。私的に表現するとインクのブルーブラックがちかいか。

珍しくもないたとえですが、わかりやすいところでいうとモンブランのブルーブラックそっくり(万年筆用インクね)。商品名Royal Blue。

もちろんたとえに過ぎませんけれど、色調、濃度共にかなりなところで似通っている印象っす。

経年劣化でミスティカーブの細部はこのようにだいぶ傷んできましたけれど、なにこれが味わいというもの。この個体もそろそろカカトが、という状態ですが、せいぜい履き込んでやるといたしましょう。

期待していた色アセはほぼ見られません。10年経てば、もう少し味が出るか、期待しつつ「履いて」待ちましょう。

コロナ禍の昨今の状況では、そもそもバイリクエストイベントの開催もあやしいものです。本国では、変異して感染力をあげた新型が蔓延っているとのニュースですし、工場はおそらく閉鎖。

じつは今年の春先にAさんにお願いしたRolex Explorer もまだてもとにきておりません。おそらく工場ごと生産停止しているのでしょう。

三越の「お帳場」に依頼してあるのに、この有様です。決定的な品薄状態がつづき、新品はもちろん、中古市場でも入手不可というのが実情。中古相場もここ6ヶ月で20万円近くの上昇で、プレミヤムつきまくり。

定価で買う方法は正規代理店頭のみ。というのですから、皮肉なことです。並行輸入のタマもプレミアムつきなのにも関わらず、完全に枯渇しています。

エクスプローラー1にはモデルチェンジの噂があるので、この先の展開も楽しみ。ちなみに三越伊勢丹ホールディングスへのEX1 の入荷数はいまや年間数本にまで落ち込んでいるので、ペーペー(=私みたいな新参者)が購入依頼してみたところでリストにすら加えてもらえないのだそうです。

 

 


履き道楽2020 JOHN LOBB 2021 William 75 がリリースされた模様

2020-10-27 19:44:28 | 履き道楽

まいとし10月25日は、ジョンロブ のイヤーモデルリリースの日です。今年は、コロナ記念モデルか、といってスゴイのを期待しておりましたのですが(苦笑)、さにあらず。

究極のヘリテージ、ともいえるダブルバックルのウイリアム君の記念モデルをイヤーモデルとしてリリース、ということになりました。間に合わせに聞こえますけれど、けしてそうではない、今年もスペシャルな出来なのは当然として、中止としなかったのはリッパ。

ウイリアムは、シティと並ぶジョンロブ の登竜門。最初の一足に、まだ10万円台で買える(私の頃は7万円代でした)これらクラッシックラインのどちらかを選んだのちに開眼(爆)。そのうえで階段を一段づつ登った正統派のみなさまも多数いらっしゃることでしょう。

そんなベーシックなロングセラー、それもジョンロブ の、だなんてすでに完成されてるに決まってる、いじる余地なんかねえわ、といって油断していたら、とんでもない。

2021では、なんと1枚皮仕立てとして(!)、各部に超絶技巧のステッチを落とし込み、極上のミスティカーフでしか使えない色を使ってスペシャライズを大胆に成功させています。

うーん、すごいレベルですよこれわ。コロナ禍だったからこその入魂の逸品だといえると思いますけど、考え抜いて、ベーシックを巧妙にリニューアルして格上げしてるあたり、本当にうまい!唯一、グラデーションをつけた、と言われている色調がどうか。

ケチつけるとしたら、それくらいしか見当たらない(爆)。

ブランドの象徴ともいえる代表モデルにさらに手を加えるってのはある意味、相当な勇気のいることだったと思われますが、このあたりの、基本コンサバながらチャレンジングな姿勢は、一言で言ってカッコ良い!

さっすが、わかってるぢゃねえかい、といって喜び勇んで買いに走りたいところですが、JL2021のお定価368500円(!)。

いやあ、ご立派(脱力)。でもね、これでリリースから75年にもなるというベーシックモデルのウイリアムの市場価値までがじつはあげられた、というのは大きいと思います。

ブランディングの教科書的な展開といえるでしょう。ロレックスとポルシェの各モデルの展開にも酷似しているのに気がつく昨今。

また、今回のこのJL2021が1枚革仕立てになったことで、同じツインバックルの最高峰、ラスト、バックル、全ての面で上をいってるJohn Lobb 2010の価値までが上げられてしまったといえるか(コレが言いたかった)。

ジョンロブ のバイリクエストでなにかスペシャルなのを一足、とお考えのそこのあなた。2010のディープブルーなんかいかがでしょうか(ってオレのぢゃねえかっw)?

万が一、来年春あたりのバイリクエストまつりのリストに載れば、2021よりも10万円は安く買えるのではないでしょうか(希望的観測にすぎません)。

JL2021がこの仕立てとなった今、まさに2010がキテる、と思うんですがねえ〜(あほの戯言ご容赦)。

ちなみに現在、John Lobb LONDON では、バイリクエスト祭り絶賛開催中です。好きモノは急ぎましょう。

 


JOHN LOBB Archerすでに値上げ JOHN LOBB LONDON In Store SALE

2020-07-16 08:14:38 | 履き道楽

7月15日からジョンロブ ロンドン店でセール開催だそうです。ふうん、と思い、ページを覗いてみますと、クラシックラインの中に知らないモデルがチラホラ並んでいます。

ガーン、話題のArcherさま、すでに値上げ済みっ!!

前回の調べでは(爆)たしかGBP1065でしたから、おおよそ200ポンドもの値上げでございやす。ううむ、仕方ないのか。で、今回のセールでそいつがGBP1036まで下げられております。

ただし、店頭陳列はEワイズが標準ですから、念のため。

 

仕方がないけれど、値上げ一本槍でございますね。手仕事の比率が高いプレステージラインはこのままですとGBP1500近辺をめざして一直線だとみました。そろそろ手のとどかない領域、つまり「アチラがわ」にいってしまわれるとみました。うーん。